Rainy or Shiny 横濱ラジオ亭日乗

レトロな音楽を古い欧州製真空管ラジオで流す傍流カフェ亭主の
音楽、自然、文学、美術、写真等についての独り言。。。

大和古民具・骨董市みんなの戦利

2016-07-17 13:43:14 | ラジオ亭便り

梅雨空の大和・古民具骨董市へ連れ立つ。横濱ラジオ亭の知己が総勢6名揃う。炎天下の露天市はどうしても忌避したくなってしまうが、今回は皆さんのノリがいい。幸いにも前日が梅雨も末期になってきたことを教えるようなスコールに襲われたが、16日の土曜日は曇天でおまけに涼しい日和になった。駅前の西側のエリアをスタートして途中の昼食を挟み1時までの3時間探索となる。写真は廉価で且つ良品でもある皆さんによる戦利品だ。山元町の店に戻ってからの品評会風雑談が盛り上がったことは云うまでもない。

 写真1  佐々木さんがゲットされた首のない黒釉壷、かなり大型で胴体の丸みにモダンなユーモアがただよってくる。枝物がーさぞかし映えることでしょう。手前はNさんが見つけた飴色の鶴首型の瓶子。掛け流しのアクセントが思い切りのよい正統なフォルム、捨値の価格に誰しも吃驚仰天していた。

写真2   信楽焼の現代作家もの。向付けと湯呑み茶碗。 Nさんと佐々木さんの普段使い品に採用。たっぷりの自然釉が魅力、湯呑みなどは高台は平たく茶陶の香りがする作品だ。

写真3   梅雨明けから販売予定のカキ氷に使ってみたいおおぶりで肉厚なガラスのカップである。ちょっと前に中部地方で見つけたノリタケの深緑大型グラスにプラスするカップだ。氷小豆、コンデスミルクなどがやはり映える色調が魅力。

 

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巣立ちの前

2016-07-11 21:53:08 | ラジオ亭便り

駅前の交番には庇があってそこには監視カメラがセットしてある。この監視カメラが渡り燕の棲み家になっている。一週間まえにはその狭小な棲み家から地上に転落した燕の雛がいた。どうも末っ子らしい。上手く巣に戻されて押し合いへし合いしていたが、今日はどんな様子だろうか?と覗いてみる。みんな元気だ。いかにも雛という顔付きは一週間で激変!少年の顔付きになっている。梅雨が明ける頃には南方への旅が始まるのだろう。

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春の宵、大西順子をドルフィーで聴く

2016-04-04 10:48:58 | ラジオ亭便り

表だったジャズシーンから引退したというメディア的噂が流れていた大西順子トリオの演奏を聴きに出かける。場所は横浜・野毛宮川町にあるライブハウス「ドルフィー」だ。過日、この店のマスターが山元町の近所に住むよしみで「横濱ラジオ亭」へふらりと立ち寄って「昭和調スパゲティ・ナポリタン」と珈琲を飲んでくれた返礼も兼ねている。

「ドルフィー」のある宮川町は京急線の日の出町駅からも徒歩で数分の野毛地区にある。馬券売り場、猥雑なスナック、焼鳥屋、ソープランドなどが路地裏でひしめく旧横浜の昭和40年代風匂いが今でも変わらなく漂うエリアだ。亡くなった女房の実家はここから2~3分の日の出町駅交差点の角地にあった。若くて未明な半世紀前は中区の繁華街にあったジャズ喫茶「ちぐさ」「ダウンビート」女房が実家の片隅で開いていた画廊喫茶「こづち」等で無窮時間をハシゴしていた。そこで腹が空くと今のJRA付近にあったラーメン屋の「いろは」で100円ラーメンをすすったり、伊勢佐木町裏手の「一品香」の「タンメン」で飢えをしのいでいるという日々もあった。そんなわけで馴染み深いエリアなのだが、20代半ばからの都内仕事で横浜の旧市街地とはしばらく縁遠くなってしまった。しかしこのどんよりとした町の倦怠空気には懐かしい親近感が湧いてくる。

 

大西順子の生ライブを聞くのは久しぶりである。お客さんはざっと数えて100人、たぶんブッキングの面で70年代の意地を貫いて意固地なジャズをやっている「ドルフィー」としては久しぶりな好景気!と推測できる客数である。演奏は大西順子トリオの剛腕ピアノの底力を満喫できる貴重な春の宵となった。大西順子のピアノはいつ聴いても胸のすくピアノでこれを最前列で聴ける喜びは好きなオーディオ再生とはまたまた別の喜びと思っている。

弾性に富んだダイナミックなピアノを伴奏者のベースマン、井上陽介がエモーション溢れる自在なベースランニング、即興ソロで多彩にサポートする。それに輪をかけて若い山田玲のドラムはカラフルなスティック捌きでビートを変化させ素晴らしい超スピードで舞踏する。このヤングマンが大西トリオのジャズを不断に更新するキーマンになっているのだと確信させるドラミングだ。まるで若魚が飛び跳ねて光彩する鱗状被覆(フランス哲学者ルイ・アルチュセールの用語)を眺める思い。演奏する大西順子は硬いクールな打音をダイナミックに叩きながら、ピアノ音の連結即興が楽しくてしょうがない!という子供のお絵かき的喜びに浸っているではないか?演奏中の寛いだ笑顔がそれを物語っている。三者の自立がインタープレイを高めるというジャズの喜悦感にしばしば浸ることができる至福時間だ。

この日のライブでは「鬼才 菊地成孔」が大西トリオの為に手がけたという新曲を5曲ほど披露した。鬼才・菊地氏は彼女にジャズ臭くなってはいけないという要望をだしたとのこと。菊地的「否定の否定的肯定」を意図したのだろうが、どれもコンテンポラリーな禍禍しい恣意的曲想でジャズの解体を楽しくライブ風に聴かせる面白みはあっても彼女の持ち味を生かした曲とはいえないという感想を抱いた。彼女のピアノサウンドは抒情がドライだから、この日も演奏した「ダーン・ザット・ドリーム」みたいな掌編スタンダードをパウル・クレーの絵みたいにデペイズマン(配置換え)しながら原曲のメロディーが時折顔を覗かせるとジャズの滋味が増すというのが私見である。そんな期待を抱きながら「エンブレサブル・ユー」でも演奏してくれないものか?と思って聴いていたのだがこの日はとうとう聴くことができなかった。

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大人の遊び精神

2016-02-18 10:10:12 | ラジオ亭便り

散歩好きなドクター桜井さんは遠方の板橋区役所付近にある炒飯の美味な店があると聞けばすぐ飛んで行くし、レコード漁りのついでに繁華街の古着屋、雑貨屋などを物色するような未だに少年風フレキシブルを失っていない方である。自分なども本来、そういう気質を十分にもっているが最近は儲からない店をはじめたりいつも脱線ばかりしているから常に生活の下流的貧窮現象がつきまとっていて儘ならない生活を送っている。その粋人、ドクター桜井さんが見聞した最新海外白人ボーカリストの新譜CDコンサートというのを「横濱ラジオ亭」でつい最近行った。

マイ皿の大家佐々木さんは織部皿の力感に満ちた作家モノを持参して「横濱ラジオ亭昭和風ナポリタン」をオーダーしている。ドクター桜井さんはマイ皿にヒントを得たわけではないだろうが、CDを流すためのマイシステムを荻窪からリックに担いでやってきた。1960年代を彷彿させるジュークボックスを模したレプリカ品だ。桜井さんはこれを若者が集まっているDSショップの「ビレッジバンガード」と「ドンキホーテ」で見つけている。結果的に値段が安い方の「ドンキホーテ」で購入したとの弁である。荻窪の桜井邸地下室にはゴージャスな海外オーディオが鎮座している。それらに混じってバディー・リー人形などの玩具系アメリカングッズもたくさんあるのだがこのキッチュな小型ジュークボックスはいかにも其の部屋に調和しそうな雰囲気である。ハイエンド再生装置とセレブ系家具調度類でバリアのような冷涼空間を作って乙に構えている偏差値型オーディオ趣味人と桜井さんを分ける喫水線はこのへんにありそうだ?と「生活空気大鑑定家」の自分流分析である。

このレプリカ品、小さな8センチ程度のフルレンジスピーカーの駄ものが内蔵してあるらしい。しかし再生音はそれなりと思っていたらこれが間違いであることに途中から気がつく。PC装置の付属スピーカーに見られるような広域のチャリチャリ感がない。ボーカル音像を支える背後の空気層が厚い。安物はそれなり!という先入観は正しいが正しくもないということを感じた一瞬である。スペインのアンドレア・モティス、エバ・フェルナンデス、カナダ・北米圏のダイアナ・パントン等桜井さんがぞっこんになっているボーカリストのオンパレードをしばらく楽しませていただくCDコンサートになった。イタリアのチアラ・パンカルディも初めて聴く。一時期、来日したロバータ・ガンバリーニのように正しく清く強い歌い方とは異なるジャズの持つルーズテイストを感じさせる好きなウオームトーンである。

参加者10名、趣味の雑談への脱線、私的ジャズ感の話題飛躍などの点で、よくあるジャズカフェにおける啓蒙イベントとの違いが歴然とする大人の遊び時間を過ごすことができた。次回は2月27日(土)「古めなシャンソンを聞く会」14時~17時 飲食付き1500円会費。

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マイ皿異変 ラジオ亭近況

2016-02-08 19:27:23 | ラジオ亭便り

昨年に株ごと引き抜いてもらってきたジャーマンアイリスが季節を錯覚したらしい。公営アパートの専用庭で大きな茎を深く埋めずに地面から見える程度に植えておいた。乾いた荒れ地が好きで寒さにも強いというこのゲルマニカ(西洋菖蒲の一種)は日本の菖蒲類と同じように5月、6月が花頃というのに数カ月も季節を間違えるとは。。。これを窓辺に活けて背後の冬空を眺めるという一月下旬の一週間だった。横濱ラジオ亭が位置する山元町商店街は如月の二月を迎えてシャッターストリート化した街並みが余計に寒々しい。

しかしラジオ亭のある一角は小さな冬の灯を絶やさない程度に賑わい始めている。鎌倉から週末だけ食材の応援にやってくる本来はファッションコーディネータの専門家だったN女さんが手がける昭和調スパゲティナポリタン、フレンチトースト、これの作り方が丁寧なせいか訪問客のリピートオーダーが少しずつ増え始めている。高級自転車に乗って運動を兼ねてやってくる常連のSさんはラジオ亭の音というものの触感を味わえる数少ない共鳴者の代表みたいな人物である。そのSさんがドでかいキャンバス地のバッグを担いで珍しくバス便を利用してやってきた。フード献立を始めたので犠牲者になって伸びない売上に協力してほしいとの懇願を受け入れての来訪である。Sさんのマイ箸、マイフォークの習慣は以前から外出時に同行して熟知している。

しかし今度は大型バッグに潜ませてきたマイ大皿という凄物の登場だ。その大皿は40センチ弱の角皿だ。沖縄の民芸皿で器体はとてつもなく分厚い。2キロは優にある重さが如何にもSさん好みの大作品である。明治42年生まれの小橋川永昌(仁王窯)が絵付に関わっていると思える奇抜で斬新な勢いが溢れている幾何学的線描色絵皿だ。小橋川という大家は学術文献によると32歳から付近に住んでいたお婆さんから赤絵の土の配合のヒントを得たらしい。これが途絶えていた沖縄赤絵の復興をもたらした功績があるとはやはり赤嶺先生の懇切な解説に登場する話だ。

Sさんに益子や民芸系和陶器の火をつけた張本人はこの自分だがSさんは普段使いでこのような凄物をここ数年間にどんどんゲットしている。自由奔放なアバンギャルド精神さえ感じさせるこの大皿に盛り付けたナポリタンをしばし眺めながらSさんには追い越された!との実感が深まる。翌日はフレンチトースト用に持ってきたオブジェがかった織部皿、小さな茶房のフリー精神ここにあり!2月14日の日曜日は「ドクター桜井の海外ボーカリスト特集」というCDコンサートがある。この日はN女さん、自分もSさんにあやかった拘りのマイ皿で遊んでやろうと今から選出に励みだしているところである。

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