仕事力をアップする I T講座

『 中小企業 しが 』 に連載中コラム 「 仕事力をアップするIT 」の追加・拡大版です

検索エンジンを使いこなす ~さまざまな検索方法を知る~

2011年10月25日 | 日記

【中小企業しが 2011年10月号 掲載文】

Yahoo!やGoogleなどの検索エンジンは、ビジネスの現場においても、日常生活においても必要不可欠なツールとなっています。今では、検索エンジンで検索されたキーワードのランキングがテレビ番組に取り上げられるほどです。どのようなキーワードが検索エンジンで検索されているか、その傾向を捉えることで、社会の動きを見極める手掛かりになるのではないかという考え方もあるほどです。

検索エンジンの使い方は実に簡単です。調べたいキーワードを検索エンジンに入力すれば、キーワード(文字)を含んだホームページをすべて探し出し、独自の基準によってそれらのホームページを順位づけ、検索結果として閲覧者に表示してくれます。

例えば、ある芸能人の情報を調べたい場合、その人の名前をキーワードとして入力すればいいでしょう。さらに、その芸能人のファンクラブについて調べたいのであれば、「名前 ファンクラブ」のように入力すれば、芸能人のファンクラブに関するページが検索結果として表示されます。

2つのキーワードの間に余白を入れて検索すると、その両方のキーワード(文字)が含まれているホームページが検索対象となり、結果に表示されます。このように複数のキーワードを使って検索する方法を「and(アンド)検索」と呼びます。「and検索」は、検索エンジンを使用している多くの方にとって、すでにおなじみの検索方法でしょう。

しかし、検索方法はこれだけではありません。実は、検索エンジンには多様な検索方法が準備されており、それらの方法を知っていると、より精度の高い検索が可能となり便利です。ここでは、「and検索」以外の、役立つ検索方法をご紹介します


・マイナス検索

例えば、「マック」というキーワードを入れます。おそらく、アップルのコンピュータ「Mac」とファーストフードの「マクドナルド」の両方のページが検索結果に出てくるはずです。あなたが知りたいのがアップルのコンピュータ「Mac」であれば、「マック –マクドナルド」と入力します。すると、「マクドナルド」という文字が含まれているホームページが検索から除外されます。「-(マイナス)」の直後にキーワードを追加すると、そのキーワードを含んでいるホームページは検索から除外されるのです。

・フレーズ検索(完全一致検索)

例えば、「ネットを活用した集客」という言葉(キーワード)を検索エンジンで調べるとします。実際に入力してみるとわかるのですが、「ネットを活用した集客」というひとかたまりの言葉だけが検索の対象となるわけではありません。検索エンジンが自動で言葉を分解し、「ネット」「活用」「集客」のキーワードでand検索が行われます。

そのため、「ネット」「活用」「集客」の各文字が、ページのどこかに入っていれば、すべて検索結果として表示されるのです。便利な場合もありますが、もし「ネットを活用した集客」という言葉だけを検索したいのであれば、「"ネットを活用した集客"」のように、言葉の両端に「"」ダブルクォーテーションをつけます。これで「ネットを活用した集客」だけが検索の対象となります。

このようにand検索以外に、「マイナス検索」「フレーズ検索」を知っているだけで検索できる幅が広がります。検索エンジンには、これら以外にも、さまざまな検索方法が準備されています。


【中小企業しが 2011年10月号 ブログ追加版】

本編では、検索の絞り込み方法をご紹介しました。これ以外に、Yahoo!やGoogleでは、画面上で、絞り込みを行うための条件設定が行えます。

定番となっているのは「画像」「動画」の検索でしょう。キーワードを入力する検索窓の上部に「画像」「動画」のボタンがあり、キーワードを入力して押すと、画像や動画を対象とした検索が行われます。もちろん、検索結果には、画像や動画だけが表示されます。

また、条件を指定するための画面が個別に用意されています。Yahoo!の場合は、検索した後、検索窓の右側に出てくる「条件を指定」というボタンを押すと設定画面が表示されます。Googleの場合は、検索した後、検索ボタンの下にある「検索オプション」を押すと設定画面が表示されます。

Googleでは、「検索オプション」の画面の中に、本編でご紹介した「マイナス検索」や「フレーズ検索」専用の入力窓が用意されています。「-」や「" "」を使わなくても、検索オプションの画面で指定すれば簡単に使えます。さらに次のような検索が可能です。

・言語を指定する
日本語や英語のサイトだけを検索対象とすることができます。例えば、英単語をキーワードにした場合、英語圏のサイトが検索結果として表示されることがあります。日本語のサイトの中でその英単語が使われているケースを探したいのであれば、日本語を指定して検索を行えば、日本語のサイトだけが検索結果として上がってきます。


・ファイル形式を指定する

PDFやエクセルのデータだけを対象とすることができます。例えば、商品のプレスリリースをネット上で探す場合、ホームページ形式になった情報ではなく、関係機関に配布された紙の文書の形式で確認したいケースがあったとします。このような場合は、wordの文書をPDF化されてネット上にアップされている可能性があるため、PDFファイルに絞り込んで検索を行います。


・ページの最終更新日を指定

古いデータではなく、直近のデータを見たい場合は、この機能を使って期間を絞り込むと便利です。

これらの方法だけで、かなりの絞り込みが可能となります。おそらく、日常的に検索エンジンを使って検索するのであれば、これだけで十分でしょう。後は、検索エンジンの機能ではなく、むしろ、「どのようなキーワードを入力するか」が重要になってきます。例えば、下記のような入力方法があります。


・「とは検索」

言葉の意味などを調べたい場合、その言葉を検索キーワードにするのではなく、「○○とは」と入力することで答えに辿り着きやすくなります。例えば、「マーケティング3.0」という用語を調べようとしたとき、単に「マーケティング3.0」と入力するだけでも解説したページは表示されますが、「マーケティング3.0とは」と入力すれば、「マーケティング3.0とは○○○・・・・」のように、用語を解説したページが出てきます。この用語をフレーズ検索して「"マーケティング3.0とは"」とすれば、さらに用語解説の文章が出てきやすくなるでしょう。

このように、検索エンジンは、単にキーワード一つだけを入力するのではなく、絞り込みをすることで効率的に必要となる情報へ辿り着けるのです。