不妊手術の必要性を考える場合のシリーズ2です。
今日は乳腺腫瘍について書きましょう。
乳腺腫瘍には良性と悪性があります。
大昔、犬の腫瘍は「8割良性」と言われ、お腹に大きなコブをぶら下げたワンちゃんが沢山いました。
つまり、「悪いものではないので」と手術の必要性を強く勧めなかったわけです。
しかし今の腫瘍の悪性度は5割になり、手術も早期切除を勧められます。
乳腺腫瘍は、さまざまな形になって現れます。
小さな硬い米粒大のシコリ~梅干の種サイズの物まで大きさはバラバラですし
たった1つだけ~ポチポチ無数に発生するまで数もバラバラです。
サイズや数だけでは良性か?悪性か?など判断できませんし、してもいけません。
腫瘍とは、「腫瘍疑い」として組織を切除し、病理検査に出して初めて「何か」と診断します。
シコリは大きくなりすぎると手術が難しくなります。
理由は、「腫瘍」を疑っての病巣切除ですから、患部より一回り大きく切除するからです。
では、何で大きく切除するか?というと、腫瘍は目で見えない場所、細胞単位で増殖します。
浸潤しているかもしれないために大きく切り取るのです。
たとえ悪性だったとしても、切除した切り口に腫瘍病変が無ければ「切り取れた」つまり、手術は成功したと言え、再発や転移の心配もすぐには出ないのです。
乳腺腫瘍が悪性の場合、「乳癌」となります。
乳癌の場合、一番心配なのは肺への転移です。
転移癌は、進行も早く、悪性度も増しますので、肺へ転移した場合、助ける事は難しいです。
病気の進行と共に呼吸困難になりますので、最終的には安楽死になる子が多い病気です。
痛みなら薬で抑える事ができますが、息が出来ないのはどうにもなりません。
窒息して死ぬような事を、普通の飼い主さんは耐えられませんし
私たち医療従事者も望みませんので、止むを得ない選択だと思います。
乳腺腫瘍はホルモンによって成長します。
最初の乳腺腫瘍切除術の時に、子宮卵巣を取り除く不妊手術も行うのが理想的です。
ホルモンが止まったことで再発や転移を遅らせる事が出来ます。
シリーズ1でお話した子宮蓄膿症とは病気の進行や治療の速度が違いますが
どちらも不妊手術をしてない子に発生する病ですので、
手術をしていない飼い主さんは日々の健康チェックを念入りにしてあげましょう。
乳腺腫瘍を防ぐには3回目のヒート(発情)までに子宮卵巣を摘出する不妊手術をする事が理想です。
今日は乳腺腫瘍について書きましょう。
乳腺腫瘍には良性と悪性があります。
大昔、犬の腫瘍は「8割良性」と言われ、お腹に大きなコブをぶら下げたワンちゃんが沢山いました。
つまり、「悪いものではないので」と手術の必要性を強く勧めなかったわけです。
しかし今の腫瘍の悪性度は5割になり、手術も早期切除を勧められます。
乳腺腫瘍は、さまざまな形になって現れます。
小さな硬い米粒大のシコリ~梅干の種サイズの物まで大きさはバラバラですし
たった1つだけ~ポチポチ無数に発生するまで数もバラバラです。
サイズや数だけでは良性か?悪性か?など判断できませんし、してもいけません。
腫瘍とは、「腫瘍疑い」として組織を切除し、病理検査に出して初めて「何か」と診断します。
シコリは大きくなりすぎると手術が難しくなります。
理由は、「腫瘍」を疑っての病巣切除ですから、患部より一回り大きく切除するからです。
では、何で大きく切除するか?というと、腫瘍は目で見えない場所、細胞単位で増殖します。
浸潤しているかもしれないために大きく切り取るのです。
たとえ悪性だったとしても、切除した切り口に腫瘍病変が無ければ「切り取れた」つまり、手術は成功したと言え、再発や転移の心配もすぐには出ないのです。
乳腺腫瘍が悪性の場合、「乳癌」となります。
乳癌の場合、一番心配なのは肺への転移です。
転移癌は、進行も早く、悪性度も増しますので、肺へ転移した場合、助ける事は難しいです。
病気の進行と共に呼吸困難になりますので、最終的には安楽死になる子が多い病気です。
痛みなら薬で抑える事ができますが、息が出来ないのはどうにもなりません。
窒息して死ぬような事を、普通の飼い主さんは耐えられませんし
私たち医療従事者も望みませんので、止むを得ない選択だと思います。
乳腺腫瘍はホルモンによって成長します。
最初の乳腺腫瘍切除術の時に、子宮卵巣を取り除く不妊手術も行うのが理想的です。
ホルモンが止まったことで再発や転移を遅らせる事が出来ます。
シリーズ1でお話した子宮蓄膿症とは病気の進行や治療の速度が違いますが
どちらも不妊手術をしてない子に発生する病ですので、
手術をしていない飼い主さんは日々の健康チェックを念入りにしてあげましょう。
乳腺腫瘍を防ぐには3回目のヒート(発情)までに子宮卵巣を摘出する不妊手術をする事が理想です。