デジパチのドラム機においては、80年代の後半迄は「カム」「レーザー光」「透過穴」を用いたタイプのドラムが使われていたが、構造上、ドラムの動きにかなりの制約があった。リーチアクションやスロー回転などの特殊な動きは、その後の「ステッピングモーター」開発によって実現する。最初にステッピングモーターを取り入れたのは、1989年の「フィーバーレクサスV」であり、以後、ステッピングモーター採用のドラム機は、平成初期・三共デジパチの特徴となった。
当時の三共ドラム機ではリーチが掛かり、右(中)ドラムがスローになると、いつも「当たれ~、当たれ~」と念じながら真剣にドラムを見つめていたのを思い出す。
旧要件機の「F・レクサス」シリーズや「F・フラッシュ1」といった名機には、大変お世話になった。朝一単発打法によるダブル・トリプルも懐かしいが、Fフラッシュのトコロテン方式による連チャンは万民に平等なものとして人気があった。
さて、今回紹介する「フィーバースパークGP」は、16ラウンド新要件機として1991年(平成3年)にホールデビューした。
派手な盤面に緑色のドラムが結構目立つ存在で、首都圏での設置は多かったと記憶する。
「ベルの絵柄が電話みたいだった」といえば、思い当たる方もいらっしゃるだろう。。王冠や「JP」の絵柄も特徴的だった。
★フィーバースパークGPの大当り図柄
⇒赤7、ベル、王冠、$、¥、JPの計6種類
三共お得意の「保留玉連チャン」も、しっかり受け継いでいた。とはいっても、せいぜい10パーセント弱と比較的おとなしめの連チャンだが・・・。
後に出た兄弟機の「フィーバースパークED」(連チャン性15%)や「フィーバースパークCX」(連チャン性20%)に比べれば、かなりマイルドな出方の台だったといえる。
ただ、個人的にはGPは好みだった。連チャン性が弱い分、釘を甘くするホールもちらほら見かけたものだ。川崎・登戸にあった「いろは」という店(現在は閉店)では、よく出ていした記憶がある。
大当たり確率が1/208と比較的良心的だったのも、あまり資金に余裕のない当時の自分には有難かった。ちなみに、F・スパークEDは1/211で、無制限仕様のF・スパークCXは1/256と低い・・・連チャン込みのトータルで考えると、実は「ED」が一番甘かったと思われる。
本機は、「連チャン打法」の存在も話題になった。通常時に保留玉を一つだけ点灯させておく、「二個回し」打法がそれだ。その状態で大当りさせたら、1ラウンドのVゾーン入賞後、アタッカーが閉まる前までに保留玉2~4個目を点灯させると、連チャンのチャンスが倍増するといわれた。本機の連チャンは保留2~4に限定された為、チャンスのない保1だけを予め埋めておいた訳だ。但し、このネタは、後に解析が進むと「?」マークが付いて、結局は「効果なし」とする説が主流となった。
最後に、本機の隠れた特性として、通常時のドラム回転短縮機能を搭載していた点が挙げられる。保留非点灯時のドラム回転時間が約7秒なのに対し、保留を一個以上点灯した状態では1~2秒ほど時短が働くようになっていた。
しかも、保留の数が多い程回転時間が短縮された為、ブン回りの甘釘台は時間効率が非常に良かったのだ。当時、メインデジタルの時短機能はまだ主流ではなく、もしかすると業界初の「メインデジタル時短機能搭載機」なのかもしれない(今後、調査を続ける)。
(2015.12.7 一部、記事の内容を修正)
スパークが私の初あたりでした。
なつかしい。
結構数珠連したイメージがあります。確率があまかったからですね。