まにあっく懐パチ・懐スロ

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たぬ吉くん2(京楽、ハネモノ)

2014-01-14 07:49:36 | ハネモノ

1992年(平成4年)に京楽から登場したハネモノ「たぬ吉くん2」

照明暗めのホールだと、たぬ吉の眼のピカピカが、結構不気味だったな…

ハネモノでタヌキといえば、たぬき丼(平和)→ぽんぽこ林(平和)→本機の黄金リレー。

しかし、なぜパチンコでは「キツネ」でなく、「タヌキ」の方に人気が集まったのだろう…(愛嬌?)

 


★新要件機 

★賞球6&12

★ハネ開閉時間…オトシ0.5秒、ヘソ0.75秒×2

★継続ラウンド…ドットデジタル抽選で決定(1R、2R、3R、4R、5R、15Rの6種類)

★出玉…継続ラウンドにより異なる(1R時は約90発、15R時は約1300発)

★初当りが15R(デジタルに「V」)の場合、以後3回の大当りは全て15Rとなる(4連チャン)。

ただし…

・途中でパンクすると、その時点で連チャン状態は終了(最も悲しい瞬間)。
・V穴入賞率自体はアップしておらず、渋釘だと、連チャン中の出玉飲まれも(コチラも悲しい)
・導入初期、ゲーム性を知らずに「V」を残して止めていく客がいた(当然、ハイエナ)
・2回目以降のVに手こずった客が、途中で諦めて帰ったりする事も(当然、ハイエナ)
・途中で「V」を捨てた台と知らずに打つと、初回と思った「V」が実は4回目で、次の当りが1Rだったりするので、かなりショックを受ける(笑)


 

たぬ吉…もはや、何の説明もいらないだろう。それだけ、ファンの記憶に強く残った一台だ。

でも、何も書かないと始まらないので(汗)、あれこれ振り返ってみたい。


 

田山幸憲プロ風に本機を評すれば、「このタヌキには、いつも化かされた。デジタルの出目に青くなったり赤くなったりと、一喜一憂しつつ、楽しませてもらった」という感じであろうか。

そういえば、田山プロは溝の口B店(「P.S.ビッグトップ」)時代、たぬ吉をよく打っていた。デジタルに15ラウンドが出ると、「めくるめくVマーク」などと表現していた。

B店は1Fがデジパチで、2Fがハネモノとスロット。「パチプロ日記」に登場したB店のハネモノは「たぬ吉くん2」「ニュービッグシューター」「ニューヨーカー」「ペッタンラビット」「ザ・名古屋」「フライングカーペット」など(入替も含めて)。「新装で、1Fにあったニューヨーカーが2Fに移動」なんてくだりもあった。

ハネモノ4000発終了(2.27円交換)のB店で、「もったいない。たぬ吉だけは、せめて5000発打ち止めにしてくれないか」と、不満も漏らしていた。確かにその通りで、せっかくド連チャンでVが来ても、大当り中キッチリ4000発手前でストッパーが下りてしまうと、「まだ、出し切ってないのに…」と悲しくなるのは当然であろう。

 


 

たぬ吉は、「チャッカー入賞→ヤクモノIN→V入賞」というハネモノ本来のゲーム性を残しつつ、「デジタルによるラウンド抽選」を新たに採用し、連チャンを絡めて一撃4000発オーバーの爆発を可能にした。

本機以後、同様のラウンド抽選を有する連チャンハネモノが、次々に登場。たぬ吉は、ハネモノの新ジャンルを開拓した「元祖」でもある。

以後、ラウンド抽選機能は京楽ハネモノの「定番」となり、「スーパーファイター」「お竜さん」「ボンバーキャット」「玉ちゃんファイト」(→たぬ吉直系の後継機)といった後続も人気を博した。

ただ、波の荒さゆえに、「遊べるハネモノを、博打マシンに変えた諸悪の根源」との批判もあった。「ハネモノの皮を被った権利物」と、揶揄(やゆ)される事も多かった。

まぁ、デジタルに「V(15R)」が出なければ負け濃厚、とギャンブル性の強い本機。しかし、鳴き・拾いともに良好な甘釘台であれば、短い継続Rの当りを重ねて、V(15R)なしで玉が増えたりした。4Rや5Rの「中当り」で出玉がジワっと増え、ノマれ間際にまた当たる…といったジリジリした展開も、ハネモノらしくて楽しめた。そんな中での「めくるめくVマーク」には、アツくさせられたのも当然であろう。

実際、ファンの受けは極めて良好で、攻略誌の人気ランキングでは、いつも上位に名を連ねた。

(参考)
1994年3月、人気ハネモノランキング(「パチンコ必勝ガイド」調べ)

1位…たぬ吉くん2(京楽) ※4連続トップの快挙
2位…スーパーファイター(京楽)
3位…ニュービッグシューター(平和)
4位…ザ・名古屋(大一)
5位…ファイター2(京楽)

 

首都圏における導入率も高く、私の行動エリアだった小田急や山手線の沿線でも、換金や終了個数の違いはあれ、多くのホールが本機を設置した。

町田の「ダイマツ」「ナポリ」「アルファ」、柿生「柿生会館」、新百合ヶ丘「ジアス」、向ヶ丘遊園「プラザ」「ぱちんこ遊園」、登戸「ハトヤ」、新宿・歌舞伎町「モナミ」、高田馬場「USA」、渋谷「大番」、代々木「大王」「ムサシ」「プラザ」…私が知るだけでも、当時の設置店は枚挙に暇がない。

(参考)
1994年3月、ホール導入率ランキング・ハネモノ編(「パチンコ必勝マップ」調べ)

(調査対象…東京・千葉・埼玉・神奈川のホール613軒

第1位…たぬ吉くん2(京楽)⇒19.9% ※約2割の店舗が導入
第2位…ニュービッグシューター(平和)⇒13.7%
第3位…ザ・名古屋2(大一)⇒6.0%
第4位…パックンザウルス(西陣)⇒5.5%
第5位…ピョンピョン丸2(奥村)⇒4.7%

※たぬ吉設置開始から、既に1年以上経過した頃の調査。全盛時は、さらに高設置だった筈。

 


(ゲーム性)

たぬ吉のゲーム性については、多くのレトロファンが知るところであり、今さら説明するまでもない。

みなし機撤去期限の間際まで本機を打ち、それほど懐かしくもない…という方だっている筈だ。

ハネモノにも拘らず、かの「社会的不適合機リスト」に名を連ねた本機。だが、多くのファンの期待に応え、長らく設置し続けたホールも多い。

しかし、登場から「22年」の月日が流れて、記憶が薄まった方もいるかもしれない。

そこで、本機の「通常時の流れ、大当り中、連チャン性」について、簡単に説明する。

 

(A)通常時の流れ

オトシ(1チャッカー)又はヘソ(2チャッカー)入賞でハネ開放。

ハネに拾われた玉は、ハネ脇(上段)を通って中段ステージに落下。

中段ステージの左右両脇では、オレンジの回転体が常時回転。
(左は反時計回り、右は時計回り)

この回転体は、同社の旧要件ハネモノ「サイレントブレーカー」(1990年)がモデル。
(但し、サイレントブレーカーでは、ヤクモノ中央に回転体が1個のみ)

回転体の穴に捕まった玉は、たぬ吉ヤクモノ両脇から下段ステージを手前に直進、(※追記※「ほぼ」←この言葉が足らなかった。必ず外れる訳ではないので…。最近こういう記載ミスが多い。そろそろ潮時かな…)左右にハズれる。

一方、左右回転体に入らず中央に向かった玉は、たぬ吉の腹にある「ポケット」に収まるチャンス。

(1)ポケットに入った玉は、たぬ吉の両足の間から下段を手前へ転がり、V入賞の可能性大。

(2)ポケットに入らずとも、前後に動くポケットに玉が当って、角度良くVに入る事もある。

(3)また、中央に落下した玉が、停止したポケットや足にぶつかり、真っ直ぐVに向かう事もある。

ヘソ入賞時はハネ開放時間が長く、ポケット作動回数も多い為、オトシよりもVに入り易い。

オトシ入賞時は、ポケットに収まるチャンスはヘソよりも少ないが、(2)(3)のルートでVに入る。 

(2)(3)のV入賞頻度は、ヤクモノの「クセ」によるところも大きい。 

 

(B)大当り中

V入賞の瞬間、役物上のドットデジタル(通常時、絶えず高速変動)が停止。

このデジタル図柄が、大当り中の「継続ラウンド数」を示す。表示ラウンド以上は継続しない。

デジタル図柄は、以下の6パターン。
(自作ドットの為、少々形が不ぞろいだが、ご容赦を)


「×」…1ラウンド終了


「ハート」…2ラウンド継続


「クラブ」…3ラウンド継続


「ダイヤ」…4ラウンド継続


「スペード」…5ラウンド継続


「V」…15ラウンド継続

 

内部的には、継続ラウンド数は、V入賞の瞬間に取得した「出目決定カウンター」の値で決まる。

出目決定カウンターは「0~16」の17コマ。カウンター値と継続ラウンドの対応は、次の通り。
(出目配置は、ある程度ランダム。なお、体感器等で15Rを狙い打つ事は不可能)

カウンター  継続ラウンド
  0       15R
  1       2R
  2       3R
  3       1R
  4       5R
  5       2R
  6       4R
  7       3R
  8       1R
  9       2R
 10       4R
 11       3R
 12       1R
 13       5R
 14       2R
 15       4R
 16       1R
 

各ラウンドの選択率は、次の通り。

1R(×)…4/17(23.53%)
2R(ハート)…4/17(23.53%)
3R(クラブ)…3/17(17.65%)
4R(ダイヤ)…3/17(17.65%)
5R(スペード)…2/17(11.76%)
15R(V)…1/17(5.89%)

 

大当り動作が開始すると、「15回」のように、残りラウンド数がデジタルに表示される。
(ラウンド消化毎に、この数字は減っていく)

大当り中は、たぬ吉の腹ポケットに入った玉が、両足の間に1個貯留される。

7カウントでBGMが変化。但し、貯留解除はされない。

10カウントでハネが閉鎖され、やや間があって貯留解除となる。

解除時、足元の貯留玉はステージ中央を直進するので、超・高確率でVゾーンに入賞する。

但し、ハネに拾われた玉が、悉く左右回転体に捕まったりすると、貯留ゼロでパンクの恐れあり

貯留玉解除時にVを外す事は滅多にないが、アナログゆえ、クセ悪台ではまさかの「V蹴り」も起きた。

 

 

(C)連チャン性

初当り時のデジタルが「V」(15R)以外の場合、デジタルに特段の変化なし。

初当り時のデジタルが「V」だった場合、以後3回の大当りは、全てデジタルに「V」が出る。
(初当りを含めて4連チャン→本機最大の特徴)

残り3回の大当りを順調に取れば、4回ワンセットで約4500個オーバーの大量出玉となる。

但し、途中でパンクした場合、その時点で残りの連チャンも消える。まさに最悪の瞬間。

たとえ「V」が出た後も、通常時のヤクモノの動きは変わらない。展開次第では、次のV獲得に手間取り、最悪の場合は追加投資もある。

4000個終了のホールでは、スムーズな展開ならば、4回目のV途中で「ピンポーン」と終了アナウンスがあり、店員が終了札を持ってくる(モッタイないと思う瞬間)。

ただ、店によっては、出玉の多少にかかわらず、「4回のV消化後に交換」とするところも。

「無制限」の店も勿論あったが、定量制に比べると釘もシブ目であった。

いわゆる「モーニングサービス」を入れる店もあった。開店前、店員がゲージ棒で「仕込み」を行い、デジタルに「V」を出してから、15ラウンド消化した状態にしておくのだ。その台に朝一で座った客は、残り3回の「V」を無条件でゲットできるという、何とも太っ腹なサービスであった。

 

★★追記★★

神保隊長に敬意を表して…

ポン・ポコ・リンの三兄弟w



8 コメント

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Unknown ()
2014-01-14 09:18:57
たぬ吉はよく打ちましたね。新要件機直後の大量出玉機よりも、羽根モノのゲーム性をしっかり持っていた機種と思います。釘調整はそれなりに甘くしておかないと、Vが出ても打ち止めにならないという絶妙なシステムのおかげで、ガチガチに締められるということもなく長生きできたのだと思います。

一度だけ、回転体に挟まった玉が下段に出てきてVに入ったことあります。大当たり中だったのであまり意味が無いですが、回転体はゆっくりなので、もし通常時だとしたら、ちょうど良いタイミングで鳴きと羽根入賞が無いとエラー?か無効?になってしまったことでしょう。
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コメント (白夜男)
2014-01-14 18:42:57
デジタル下の3匹の名前はポン ポコ リンです。神保美佳が言ってました。
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評価は2分しますね (pon)
2014-01-16 23:38:10
「羽モノにデジタルがついた」劣悪跳ねモノのレッテルを勝手につけてなかなか打つ気がなかったのですが、それも時代の流れでしょうか。気がつけば、よく打ってましたね。また、これ以降デジタル付きの跳ねモノが定番になったため、逆に、それまでのアナログな跳ねモノが貴重に思えたのも確か。 職人芸とも思えるようなギミックやヤクモノに凝った跳ねモノは、すばらしいと思いますね。

>獣さん

そうそう、左右の回転体に挟まった球は、高確率でVを目指したと記憶しています。 僕もたった1回ですがありました。よくよく台を見ると、回転体の出口からVまで、矢印が書かれてましたので、間違いないかと。
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サイドの回転体は・・・ (サンダー)
2014-01-17 03:36:22
実は、といってもご存知かもしれませんがサイドの回転体は入ったらハズレ確定では無いんですね
玉に後ろに行かずに回転体共々玉が回って下に回ってきた際に出てきてそのまま勢いで入るんですね
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Unknown (CR鼻満開)
2014-01-17 22:46:52
回転体にはさまり、枝豆がはじける感じでVを一度だけ経験しました。
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Unknown (ナナシー)
2014-01-18 01:25:51
後輩がVなしで打ち止めにしました、と自慢してました。
当時はお客様ありきだったのでしょう~。
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ポケット (鼻満開)
2014-01-18 10:53:40
ポケットに入った球が消えることもありましたね。店員ともめる光景も良くみました。
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Unknown (株好き)
2014-01-20 21:19:38
隣でⅤがパンクして空いたのを次も確定と勘違いし当たりまで5千円以上突っ込んだ事がありましたwww

当時は大金でやっときたと思った瞬間Ⅴじゃなかったんで思わず台ド突いてしまいましたね。
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