まにあっく懐パチ・懐スロ

古いパチンコ・パチスロ、思い出のパチンコ店を懐古する
(90年代のパチンコ・パチスロ情報がメイン)

ナイトドラゴンVII(三共、旧要件ハネモノ)

2013-11-08 07:19:40 | ハネモノ

1990年(平成2年)11月に三共から登場した旧要件ハネモノ「ナイトドラゴンVII」

★旧要件機
★賞球…オール13
★最高8ラウンド継続(9カウント)
★ハネ開閉時間…オトシ0.4秒、ヘソ0.6秒×2
★大当り時は1個貯留(二段階貯留タイプ)
★貯留解除…ハズレ7カウントorハネ18回開閉後
★現役時の実戦ホール…新宿・歌舞伎町「ニューメトロ」(あずま通り=新宿区役所裏)など


・風俗店が居並ぶ当時の東通りで、赤いネオンがひときわ目立った「ニューメトロ」(1991年)。この当時、スロはコンチI、コンチIII、スーバニを設置。跡地は岩盤浴エステ(OSSO)に変わった。)


 ★本機の後継機…「ナイトドラゴンGP」(1991年3月登場)


・こちらは新要件初期に登場した大量獲得タイプ(15R継続)。完走時、約1800個。賞球6&13。

ナイトドラゴンVII(先行機)とナイトドラゴンGP(後続機)の登場時期について
(既存のネット情報に誤りが多いので、時系列的に説明)

ナイトドラゴンVIIは、1990年10月の「風営法規則改正」直後(90年11月)に登場。ただ、規則が変わっとはいえ、新要件機の初登場は翌年(1991年)に入ってから。すなわち、ナイトドラゴンVIIは末期の旧要件ハネモノである。

年明けの91年1月、三共は新要件ハネモノ第1弾として、「道路工事SP」と「ロボくんI(II)」をトップバッター(コンビ)として送り出す。その約2か月後の91年3月、ナイトドラゴンGPもホールデビューを果たす。つまり、ナイトドラゴンGPは初期の新要件ハネモノである(15ラウンド継続)。

よって、登場時期でみれば、「VII」が先で「GP」が後なのだ。この先後や、新旧の別を混同するサイトを散見する。

ただ、「90年11月登場」と「91年3月登場」という事で、両者のホール設置時期は重なる。

なお、「ナイトドラゴン」シリーズには「III」や「V」もあるが、主に出回ったのは「VII」「GP」の二つ。


 

さて、本機の外観上の特徴は、何と言ってもヤクモノ内で身構える騎士(ナイト)であろう。

メタリックな鉄仮面と鎧に身を包み、ジッとコチラを向く姿は不気味な感じもする。が、実は仮面の下にコミカルな隻眼が隠れている。

この騎士は盾と剣を持ち、大きな盾を絶えず左右に動かしている。また、盾の動きに合わせて、両足も上下させている。

 

ハネに拾われた玉は、まず上段ステージを奥に転がる。左右にスイングする盾のブロックをかいくぐり、騎士の足元へと潜り込んだ玉は、下段奥から手前Vゾーンへと向かう。

一方、盾に跳ね返された玉は、不規則にバウンドしてVをハズす事が多い。ただ、跳ね返された玉がポンとVに飛び込む事もたまにある。

主な入賞ルートは、(1)下段ステージの左右から、斜めに転がって中央Vに入るパターン、(2)両足の間から中央の赤い一本道に乗り、真っ直ぐVへ向かうパターン、の二つ。

ただし、一本道のV手前には山型の「傾斜」がある。勢いのない玉は、V直前で左右にそれてしまう。

もちろんクセやネカセにもよるが、当時の実戦経験では、全体的に「V入賞率は辛め」との印象が強い。

 

さて、首尾よく大当りすると、騎士の動きは通常と同じだが、両足の間に玉を1つ貯留するようになる。

足元に収まった玉は、周期的に行われる解除動作により手前に押し出され、今度はV穴の「真上」に移動する。

実は、大当りになると、V穴の上に「ドラゴンボード」(メーカー命名)と呼ばれる白いストッパーが現れ、Vの上で玉をせき止めるのだ。

この一連の動きは、同社の「道路工事I」などでお馴染みの「二段階貯留システム」である。

道路工事との相違点は、「Vの真上」という絶好のポイントに、玉を貯留するところだ(道路工事は、上段から下段ステージに貯留地点が移動)。

 

ハズレ7カウント、若しくは18回ハネ開放後に貯留は解除。Vの真上に貯留さえあれば、ほぼ継続ほ確定となる。

 

このように、一見すると継続率は高いようにも見える本機。だが、実際にはパンクが多発した。

というのも、通常時と大当り時の騎士の動きが、貯留の有無を除き、ほぼ変わらないからだ。

両足の間に玉を貯留させるには、大当り中といえども、動く盾の「ブロック」をかわす必要がある。

よって、盾と玉のタイミングが合わないと、足元に貯留できずにパンクしてしまうケースも増える。

また、せっかく足元に貯留された玉が、手前に移動する途中、左右にそれてしまう事もある。つまり、本機の大きなウリである「二段階貯留」に失敗するのだ。これが頻発して、「即パン」の嵐となるクセ悪台も存在した。

 

初当りはどちらかといえば厳しく、継続率も思ったほど良くない…と欠点ばかりを挙げたが、「遊技」という面で見れば、大いに楽しめたと思う。また、「オール13」という賞球数は、玉持ちの良さに大いに貢献した。

スロで持ち金を大方やられ、ポケットには100円玉が数枚だけ残っている…こんな状況でも、オール13のハネモノなら、「ひょっとして、ここから巻き返せるかも」と、期待をもって遊技できた。もしかすると、あの時点で、ハネモノは既に「遊技」として完成していたのでは…。

しかし、新要件版の「GP」では、大量出玉の代償として、オトシとヘソが6個戻しに減らされた。90年10月の規則改正(改悪?)、そして91年1月の新基準機登場を契機に、かつてのハネモノの「マッタリ感」が一気に失われてしまったのは、残念というほかない。

旧型も新型も、共にホールで楽しめる時代が、ずっと続けば良かったのに…と、今更ながら思う。



3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown ()
2013-11-08 08:16:09
これ、バランス悪いなーと思ってました。
地元のK店で新台導入も、みんなお金使いまくって全く出ず、見かねた店長があわてて釘を調整するも、それでも出る台は僅かで、結局出る台って落としだけで増えていくような調整の台だけでした。役物が厳しい機種ってどこのメーカーもたまに出しますけど、あまりヒットしないで終わってしまいますね・・
返信する
Unknown (山形屋)
2013-11-09 01:55:06
共にホールで楽しめる時代か~ゴミ太郎が生きていればそお言ったかもしれない。

これは宣伝ではありませんゴミ太郎でクリック謎は解明します。
返信する
Unknown (たまき)
2013-11-10 07:56:05
この機種もハネものの中でも相当打ちこみました。 
次の新台からは新要件かと思っていたのに旧要件だったので意外でしたね。

Vゾーンは貯留解除まで入賞数カウントしない構造のため、
継続すれば実施10カウントだったし、入賞センサーがかなり奥にあったので、12個入賞も当たり前で完走すれば1000発の小箱が満タンになりましたね。

Vゾーンに蓋をして絶対入らないようにされて、さらに蓋の真上に貯留させるというインパクトと貯留時の安心感は強烈でした。こんなん規制にひっかかかるのではと勝手に心配してました。

V入賞時のファンファーレが旧要件と新要件機で異なっているのも、いまとなればの話です。


返信する