「王将百番」
1992年に豊丸産業から登場した、将棋をモチーフにした連チャンデジパチである。
90年代には将棋モノのパチンコ台が数多く登場しているが、大当り絵柄に将棋のコマを採用したデジパチは、おそらく本シリーズが最初ではないだろうか。
スペック・・・大当り確率1/245、連チャン率約15%、出玉約2300発。
豊丸といえば、少し前に「CR餃子の王将」で注目を浴びたが、平成初期には「元祖・王将」ともいえるデジパチが出ていたのだ。
先輩機種にあたる「王将一番」(大当り確率1/225、連チャン率約10%)と比べると確率は辛めだが、その分保留玉での連チャン率が15%と高かったため、一撃の爆発力には長けていた。当時、新百合ヶ丘の「Z」という店の1Fで良く打っていた事を思い出す。
ちなみに、王将シリーズには、この他に「王将二番」という兄弟機もあった。こちらは、大当り確率1/182で13ラウンド継続の無制限仕様となっており、他の二機種と比べるとかなりマイナーであった。
王将百番の連チャン性については、大当り15ラウンド目、アタッカーに10個目の玉が入賞すると、3個の保留玉が強制的に書き換えられるシステム(当時の保留玉連チャン機お得意の「メモリー上書き」)が採用されていた。
その為、一度連チャンが発生した際には、15ラウンド時にアタッカー9個入賞で打ち出しを止めて、大当り乱数が再度書き換えられてしまう事態を回避する必要があった。この止打ちで、連チャン率は大幅にアップしたのだ。
その他にも、この機種では体感器による大当り・連チャン直撃打法といった攻略法も発見されたため、プロ・セミプロのターゲットにとなり、やがて設置は減少していった。
今振り返っても、あの独特のドット絵柄は非常に味わい深い魅力があって、機会があればまた打ってみたい機種の一つである。