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ルーキーゼルダXO

2013-12-30 03:46:28 | 現金機デジパチ

1992年(平成4年)に西陣から登場した確変デジパチ「ルーキーゼルダXO」

(1991年12月メーカー発表、ホール導入は1992年1月~)

 

 ~はじめに~

(確変機と時短機)

1994年10月以前で「確変デジパチ」といえば、当たり前のように小デジタル確率がアップするタイプの現金機を指した。大当り後、必ず次回大当りまで小デジ確率がアップするものは、特に「2回ワンセット機」と呼ばれた。

当時の現金機では、メイン確率をアップさせる機能が認められておらず、「CR機」だけがメイン確率の変動機能を備える事を許されていた(当局による、恣意的な差別)。保留玉連チャン機や数珠連チャン機の存在は、そうした当局の目をかいくぐった、メーカーの「知恵の結晶」ともいえる。

 

現金機の確変デジパチは、通常時の小デジタル確率を低く設定しておき、ある条件のもとで(特定図柄で当った場合など)小デジ確率が大幅アップして、電チューが玉を拾い易くなる。こうした小デジの確変機能を有する機種を、当時は「確変デジパチ」「確変機」と呼んだ。

もちろん、小デジが確変に入ると、小デジ変動時間が大幅短縮(時短)したり、電チュー開放時間が長くなるタイプも多かった。だが、いわゆるカテゴリーとしての「時短機」という概念は、まだ存在すらしていない。これらも「確変機」の一態様に過ぎなかった。

なお、当時の確変機の中には、「確変中にアップするのは小デジ確率のみ」とうたいながら、裏ではしっかりメイン確率もアップする「カラクリ数珠連チャン機」も多く存在した(当局の目を欺く、様々な「裏技」があった。)。その為、現金機でも「確変機」とはメイン確率そのものがアップするタイプだと、錯覚する向きもあった。

ただ、そうした裏技は「ダービー物語事件」(93年10月)などを機に規制が強化され、保留連チャンや数珠連のない、純粋な小デジタルのみの確変デジパチが増加する流れとなった。

 

一方、「時短デジパチ」「時短機」という用語は、ニューギンの「エキサイトレディ2」(1994年11月)の登場後、はじめて使われた言葉だ(冒頭の「1994年10月以前」は、この時期を基準)。エキサイトレディ2を「初の時短機」と呼ぶのは、その為である。同機が出て間もなくは「時短機」なる言葉も根づいておらず、「新・確変機能を搭載」とか「新・連チャン機」などと表現された。その後、同タイプのデジパチが一気に数を増やし、「時短機」という用語が多用されるようになった。

こうした時短機(疑似連チャン機)の増加は、93年10月以降に現金機の連チャン規制が強まり、小デジ確変タイプのデジパチが増加した流れを、そのまま受けたものだ。

当初の時短機は、従来の確変デジパチと全く異なり、小デジタル確率を通常時から高く設定しておき、小デジの確率はそのままに、変動時間のみを大幅短縮させる事で、時短中の電チューの拾いを良くしていた。これが、「新たな~」と形容された理由である。

その後、時短中は電チュー開放時間が大幅に延長したり、電チュー開放回数を増やすなどして、玉を拾い易くするタイプも登場した。また、これらの機能を組み合わせた機種も登場した。これらは、厳密には「時短=小デジ変動時間の短縮」という機能に該当しない場合もあったが、時短と同様の効果がある為、「時短機」として一括りにされた。

いずれにせよ、本来の時短デジパチは、小デジタル確率そのものは変動しないタイプであり、小デジ確率がアップする「確変デジパチ」とは、明確に区別されるべきものである。

しかしながら、時短機が一般的になるにつれ、小デジ確率がアップするものでも、小デジの時短機能さえあれば、それを「確変機」と呼ばずに「時短機」と呼ぶケースが増えた。小デジの「確変」ではなく、小デジの「時短」の有無が、カテゴリー的に重視された訳だ。また、「確変」をCR機とセットにして、「メイン確率がアップするタイプ」と考える向きも増えた。

だが、当ブログは、1990年代の「古き良き台」を、当時の時代背景も含めて振り返ることにしている。よって、各機種の属すべき「カテゴリー」も、その時代背景を考えた上で分類している。

1994年以前、「小デジタルの確変機能を有する機種」が「確変デジパチ」と一般的に認識されていた以上、当ブログでも当時の考え方に沿って分類すべきと考える。

したがって、当ブログで「確変デジパチ」という際は、必ず「小デジタル確率がアップする」タイプの現金機を指す。また、「時短機」という時は「小デジの変動時間、開放時間、開放回数などに変化が現れるが、小デジ確率そのものは不変」の機種(現金機)を指す。その旨、ご理解頂きたい。

 

 

さて、前置きが長くなったが…

西陣の懐かしき確変デジパチ「ルーキーゼルダXO」である。


 

★賞球…7&15

★大当り確率…1/225

★16ラウンド継続、出玉は約2300個

★大当り図柄…0~9、A、F、J、Lの各3つ揃い(14通り)※右デジのみハズレ絵柄のPあり

★どの図柄で当っても、大当り終了後に必ず確率変動(小デジタルの確変)に突入

★確変時は、小デジタル確率が1/19から10/19にアップ(メイン確率は不変)

★確変は、小デジが60回当るまで継続。確変中に再度大当りすると、再び確変に突入

★小デジタル当選時は、盤面下の電チュー式アタッカーが「約5.8秒or4カウント」まで開放

★意図的な連チャン性…なし⇒各所で「怪しい」と疑われたが、連チャンのカラクリは見つからず

★兄弟機…ルーキーゼルダ、ルーキーゼルダP-2
(共にアタッカー式電チューを搭載。但し、確変機能はなし)

  
ルーキーゼルダ(1/220)              ルーキーゼルダP-2(1/200)


 

ルーキーゼルダXOといえば、新宿西口のパチ屋「アラジン」で体験した、およそノーマルとは思えぬ「数珠つなぎ連チャン」を思い出す(解析上、メイン確率の変動はないはずだが…)。


(当時の「アラジン」)

西口の「ヨドバシカメラ」や「カメラのドイ」(当時)などが並ぶ界隈を徘徊中、フラッとアラジンに入店すると、西陣の旧要件機「ルーキーNX」にデジタルが似た感じの機種を発見する。
(「花鳥風月」にも似ているが、当時まだ花鳥風月は存在しない。直後の新装で、本機のすぐ後ろに花鳥風月が入る。)

 

だが、よくみると、盤面の様子が色々とおかしい。

 
(盤面中央)…大当り時、左右のハネが開く(白い矢印で示した通り)

 


(盤面下部)

 

旧要件機「ルーキーNX」(割とレアな機種)は、以前に歌舞伎町の「ニューセブン」で何度か打った。赤と緑の2色デジタルが綺麗な印象で、それ以外は普通の「西陣おまけチャッカーデジパチ」だった(アタッカーもファンキーセブンと同タイプで、いかにも西陣・旧要件風な「下段ウィング式」だった)。

だが、アラジンで遭遇した本機は、メインデジタルの上部に、「ハネモノ」のような銀色の羽根が付いている。しかも、ハネの内部には赤い「ロボット」のようなヤクモノまで存在する。

盤面下部に目を移しても、アタッカー両脇のオトシが「GO」チャッカーになっており、やはりハネモノの始動チャッカーを彷彿とさせた。さらに、アタッカーがデジパチとしてはやけに小さく、しかも大当りもしていないのに、時折「パカッ」と開放するではないか。

「これはデジパチ?それともハネモノ?それとも…」と思わずにいられない、特徴ある外観だった。

西陣お得意の「ワープゾーン」もあり、天下のワープ入口から入賞した玉は、デジタルの裏を通って落下、そのままデジタル下のワープ出口から出て、ヘソチャッカーにアプローチする。

その時は、一度も大当りせずに退店したが、その後、同店へリベンジに行った時、今度は座って間もなく待望の初当りを引いた。

大当りすると、デジタル上にある左右のハネが「パカッ」と開き、玉はハネに拾われてロボット役物の中に次々と消えていく。よく見ると、ロボットが「ベーッ」と舌を出しているようにも見える(実は、このベロが玉をVゾーンに向かい易くして、パンクを防いでいた)。

そう、この機種は西陣には珍しく、デジタルの「上部」がウィング型アタッカーになっていた。新・旧の違いはあるが、三共の「フィーバーロボ」や、平和の「ラッキーボーイ」、三洋の「パニックコスモ」、それにマルホンの旧要件機たちを彷彿とさせた。

大当りが終了すると、今度は盤面下の小さなアタッカーが、パカパカと開き始めた。下段アタッカーはメインアタッカーではなく、小当り用の「電チュー」だったのだ。左右のオトシは、小デジタルを回す為の始動チャッカーである。

周りの客を見ても、大当り後に玉を替えることなく、打ち続けている。確か、「確率変動終了後に出玉交換」みたいな札が入っていた気もするが、とにかく私も皆にならって、大当り後も黙って玉を弾き続けた。

すると、100回転もしないうちに次の当りが来た。小デジは確変に入っている為、持ち玉はほとんど減っていない(後に、確変時の「止打ち」が有効だと知る)。まるまるダブルを頂いた格好で、「これで確変も終了か…」などと思いつつ、大当りを消化する。

と、驚いたことに、その大当りが終わっても、依然として下段アタッカーのパカパカ状態は終わらない。「あっ、これは確変がループするんだ」と気づき、せめてもう2,3連してくれればいいな…などと思って打ち続けた。

その願いが通じたのか、またもや100回以内での数珠連チャンを引く。その時は、この連チャンが「自力」なのか仕込まれたものかは、全く知る由もない。ただ何となく、このままドル箱を積み上げられそうな予感がした(アラジンでの勝負は、大勝ちか大敗が多かった)。

その後もほとんど100回以上ハマらず、次々と確変中の当りを重ねる。何回目だったか、保留玉での連チャンまでやらかした。

脳内では、ツボにはまった「エキサイトカムカムAW」@ニューギンや、「ターンバック」@藤商事のような数珠連が、勝手にイメージされていく。隣のおばちゃんが、何だか嬉しそうな憎らしそうな顔で、コチラを見ている。まぁ、立場が逆だったとしたら、私も同じ顔をしていただろう(笑)。

結局、一度も確変状態を抜けることなく、9連チャン程まで伸びたところで、「状態」は終了した。出玉は2万発を超えたくらいか。「凄い連チャン機が登場したものだ」と感心しつつ、出玉を流して景品カウンターへと向かった。アラジンは当時「3円交換」で、新宿界隈でも交換率の高いホールだったので、向いの換金所で6枚の諭吉様を受け取ることが出来た。そのまま、アラジン近くのラーメン屋「石狩川」で味噌ラーメン550円也を食べ(←こういう所はケチだった)、帰宅サラリーマンでごった返す新宿駅南口から電車に乗り込み、大満足で帰宅した。

その後も、味を占めて何度かアラジンに行き、確変で箱を積む展開も経験した。だが、他にも爆裂する台が多発したようで、次第にワープなどの要所が締められて行き、デジタルも全然回らなくなってしまった。まぁ、あれだけループ力の強い台ならば、それも当然であろう。

ただ、釘はシブくても、大当りさえ引けば、小デジの確変ループで連チャンが期待出来るので、しばらくはガマンして打っていた(確変の小デジ60回転で、メインデジタルはだいたい160~170回くらいは回せた)。だが、そのうちに、小デジタルを回すオトシまで締められて、確変中の「ウマ味」も見事に消え失せた。最後は、不気味な赤いロボットが中にいるだけの、タダの「箱」になってしまった…。

 

解析では、意図的な連チャン性を持たない「(ノーマル)確変機」と判定された本機。だが、私の中では、バリバリの数珠つなぎ連チャン機として、今も脳内に焼き付いている。どなたか、ぜひ実機動画をアップして下さい…。



1 コメント

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Unknown (とも)
2013-12-31 16:42:03
本年もマニアックな台を多数紹介いただき、楽しませていただきました。

来年もよろしくお願いします。
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