Ns’あおいのやったこと。
軽症の患者を他病院へ転送しようとしていた。
バイク事故による骨折。
しかし、
急変。呼吸停止。
VF(心室細動)。救命救急センターに連絡。救命のチーフ医師・佐山(矢島健一)の指示で、AED(自動体外式除細動器)での処置を施す。
二回目で戻った。が、微弱。右肺の呼吸が聞こえない。
緊張性気胸。打撲で肺に小さな傷が開いた。胸くうに空気がたまって、突然右肺がしぼみだした。あと数分で右肺は潰れる。
しかし、医師は見落としていた。レントゲンをよく見ると、黒く抜けていた。
しかし、誤診とはいえない。レントゲンでは診断は困難。
気管挿管しかすべがない。
肺の空気を一刻早く抜かないと危ない。
蘇生を続けているが戻らない。
この搬送車には気管挿管具も搭載していない。
気管挿管は看護師が行うのは法律違反になる。
この状態で唯一行えるのは…。
肺の空気を抜くこと。
これは看護師のミスではない。医師の判断ミス。
ドレインもない中で、針を刺して空気を抜く。
結局、この患者の命は助かった。
医師の指示を無視し、医療行為をすることは許されることではない。
いかなる状況でも。
一歩間違えば、患者を殺すことになった。それで、患者の家族は納得するわけがない。死亡診断書に書かれた文字が、「緊張性気胸」であるのか、「肋間動脈損傷による失血死」なのかでは、まったく話が違う。
そのままにしておいても、死ぬだけだとどんなに説明をしても、遺族は医師免許もない、ただのナースが動脈を刺したという事実を許さない。
あおいが免許を取り上げられるだけでなく、裁判になり、病院は億という損害賠償を要求され、マスコミも騒ぐ。救命救急センターに与える打撃は大きい。
総師長・泉田(片平なぎさ)なら見捨てるという。なぜなら、看護師の仕事は医療ではない。ただの看護だから。
泉田は病棟内のスタッフが迷い動揺することを恐れていた。
ルールや指示されたことを無視しても、患者のことを考えて行動したほうがいいのではないか。あおいの影響で、病棟ではナースの自己判断による「ヒヤリハット」が増えている。すなわち、ひやりとしたミス、はっとしたミスという小さなミスのことで、大きな医療事故を予防するため、自己申告を勧めて事故防止の事例研究に活かしている。
この件数が増えていることを緑川内科師長(高橋ひとみ)は苛立っている。
高樹(柳葉敏郎)は佐山医師に会いに行く。
佐山の目から見ても、あおいの行動は正しかったと。
正しいか正しくないかで聞かれると、正しくない。
あの状況では、人命を救うために残された唯一の選択だった。
失敗していれば遺族は納得しない。
人間とはそういうものだ。
だが、本来責められるべきは医者だ。バイクの横転事故による足の骨折。そこばかりに目がいって、胸部に打撲があったことを見逃した。
しかし、その状況であったら、患者が自分から言わなければ、わからなかった。
それでも気づいてやるべきだった。
美空は割を食った。彼女にとって患者は家族なんだ。家族が目の前で死にそうになっているときに、ルールもへったくれもないだろう。美空はいいナースだ。
美空をつぶすな。
高樹はあおいに会いに来た。
佐山先生に会ってきたことを伝えた。あおいのことを褒めていた。あおいのことを頼まれたと。小峰主任(杉田かおる)があおいと距離を置く理由についても話す。小峰がかわいがっていた新人の後輩がいて、信用して患者を任せた。しかし、その新人はルール違反を犯してしまって、痛みで苦しんでいる腹膜炎の患者に医師の許可なく痛み止めの筋肉注射を打った。その針の先が神経に触れて右腕に麻痺を残してしまった。まだ中学生のその患者は甲子園に行くことが夢の野球少年でピッチャーだった。小峰は自分を責めている。
患者と後輩。ふたりを救えなかった自分を。
俺たちはミスばかり繰り返すバカな人間だ。だからルールがある。どんなルールにもそれを必要とする理由がある。一件ばかげた法律でも。約束できるな。二度とルールを破らないと。あおいは又同じことが起きればどうかと。高樹は、もうそんなことはさせないときっぱり言う。同じ状況を二度作らない。それが医者の務めだ。
ルールと人命。どちらを優先するのか。その比較衡量。難しい課題です。医療現場では。
Ns’あおい・公式HP
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軽症の患者を他病院へ転送しようとしていた。
バイク事故による骨折。
しかし、
急変。呼吸停止。
VF(心室細動)。救命救急センターに連絡。救命のチーフ医師・佐山(矢島健一)の指示で、AED(自動体外式除細動器)での処置を施す。
二回目で戻った。が、微弱。右肺の呼吸が聞こえない。
緊張性気胸。打撲で肺に小さな傷が開いた。胸くうに空気がたまって、突然右肺がしぼみだした。あと数分で右肺は潰れる。
しかし、医師は見落としていた。レントゲンをよく見ると、黒く抜けていた。
しかし、誤診とはいえない。レントゲンでは診断は困難。
気管挿管しかすべがない。
肺の空気を一刻早く抜かないと危ない。
蘇生を続けているが戻らない。
この搬送車には気管挿管具も搭載していない。
気管挿管は看護師が行うのは法律違反になる。
この状態で唯一行えるのは…。
肺の空気を抜くこと。
これは看護師のミスではない。医師の判断ミス。
ドレインもない中で、針を刺して空気を抜く。
結局、この患者の命は助かった。
医師の指示を無視し、医療行為をすることは許されることではない。
いかなる状況でも。
一歩間違えば、患者を殺すことになった。それで、患者の家族は納得するわけがない。死亡診断書に書かれた文字が、「緊張性気胸」であるのか、「肋間動脈損傷による失血死」なのかでは、まったく話が違う。
そのままにしておいても、死ぬだけだとどんなに説明をしても、遺族は医師免許もない、ただのナースが動脈を刺したという事実を許さない。
あおいが免許を取り上げられるだけでなく、裁判になり、病院は億という損害賠償を要求され、マスコミも騒ぐ。救命救急センターに与える打撃は大きい。
総師長・泉田(片平なぎさ)なら見捨てるという。なぜなら、看護師の仕事は医療ではない。ただの看護だから。
泉田は病棟内のスタッフが迷い動揺することを恐れていた。
ルールや指示されたことを無視しても、患者のことを考えて行動したほうがいいのではないか。あおいの影響で、病棟ではナースの自己判断による「ヒヤリハット」が増えている。すなわち、ひやりとしたミス、はっとしたミスという小さなミスのことで、大きな医療事故を予防するため、自己申告を勧めて事故防止の事例研究に活かしている。
この件数が増えていることを緑川内科師長(高橋ひとみ)は苛立っている。
高樹(柳葉敏郎)は佐山医師に会いに行く。
佐山の目から見ても、あおいの行動は正しかったと。
正しいか正しくないかで聞かれると、正しくない。
あの状況では、人命を救うために残された唯一の選択だった。
失敗していれば遺族は納得しない。
人間とはそういうものだ。
だが、本来責められるべきは医者だ。バイクの横転事故による足の骨折。そこばかりに目がいって、胸部に打撲があったことを見逃した。
しかし、その状況であったら、患者が自分から言わなければ、わからなかった。
それでも気づいてやるべきだった。
美空は割を食った。彼女にとって患者は家族なんだ。家族が目の前で死にそうになっているときに、ルールもへったくれもないだろう。美空はいいナースだ。
美空をつぶすな。
高樹はあおいに会いに来た。
佐山先生に会ってきたことを伝えた。あおいのことを褒めていた。あおいのことを頼まれたと。小峰主任(杉田かおる)があおいと距離を置く理由についても話す。小峰がかわいがっていた新人の後輩がいて、信用して患者を任せた。しかし、その新人はルール違反を犯してしまって、痛みで苦しんでいる腹膜炎の患者に医師の許可なく痛み止めの筋肉注射を打った。その針の先が神経に触れて右腕に麻痺を残してしまった。まだ中学生のその患者は甲子園に行くことが夢の野球少年でピッチャーだった。小峰は自分を責めている。
患者と後輩。ふたりを救えなかった自分を。
俺たちはミスばかり繰り返すバカな人間だ。だからルールがある。どんなルールにもそれを必要とする理由がある。一件ばかげた法律でも。約束できるな。二度とルールを破らないと。あおいは又同じことが起きればどうかと。高樹は、もうそんなことはさせないときっぱり言う。同じ状況を二度作らない。それが医者の務めだ。
ルールと人命。どちらを優先するのか。その比較衡量。難しい課題です。医療現場では。
Ns’あおい・公式HP
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共感しつつ、医療の現場では許されない行為であるという事にも納得です!
しかし、決まりやルールとの制約にどう折り合いをつけるか、難しいですね!
片平さんの言葉が結構ずしんときましたね。
そして高樹先生の言葉も頼もしかったです。
しかし、それだけでいいのか…。
割り切れないところもありますね。
高樹ドクター、かっこよすぎですね!
あおいにも強い味方ができました。
正しいかそうでないか、という結論が出ない分、どこに重きを置けばいいのか悩むところです。
それでも、あおがひとつの命を救ったという事実は認めてあげたいですね。
そうそう、でも、あおいはひとつの命を救ったんですよね!
それは忘れてはならないことでした。