KOJIRO'S WEBPORT-BLOG「熱烈歓迎も~ど!!」

音楽&スポーツ&お花好きなこじろうのつれづれなるブログ。但し不定期更新なのであしからず(笑)。

久しぶりのクラシック音楽♪

2012年10月16日 00時41分02秒 | Weblog
クラシック音楽は勿論好きなのだが、世の中には本当に熱烈なクラシック音楽愛好者が大勢いらっしゃる。中には年間3ケタの回数通うツワモノもいたりするので、私なぞ足元にも及ばない。それでもたまに生演奏のクラシック音楽を聴くと心が豊かになったように感じられるので、これからもこの感じを忘れないでいたいと思った次第☆

さて、今回はフラ仲間から思いがけずチケットをいただいたので聴いてきた。
場所は横浜のみなとみらいホール。演奏は地元の神奈川フィル。今回のテーマは「ウィーンとワルツが結ぶ多彩な名作の絆」との事で、ブラームス、ヨハン・シュトラウス等の演目構成だった。ちなみに座席は1Fの3列目。まず自分ではこの位置では聴かない(たいていは2F席等)ので、かぶりつきでコンマス石田さんを拝見出来た。

最初のブラームスではヴァイオリン協奏曲だったのだが、今回の独奏者シン・ヒョンス(2008年ロン=ティボー国際音楽コンクール覇者)の気迫溢れる独奏にオーケストラがぐいぐいと引っ張られていく印象。第1楽章では最初あたりの様子を見ながらのような出だしだったが、カデンツァにさしかかると飛躍している音階が途切れておらず、目に見えないが太い("ぶっとい"表記の方が雰囲気出るかも)糸で結びつけられているように一音一音どっしりと連なっている印象。ややもすると前のめりの演奏スタイルのヒョンス嬢に対してマエストロ(キンボー・イシイ=エトウ)は確実に受け止めつつオーケストラの流れを引き合わせるように指揮していた。第2楽章ではオーボエ独奏の主題提示に寄り添うように抒情豊かなヴァイオリン独奏を披露していたヒョンス嬢、続く最終第3楽章では冒頭からギアチェンジ。ハンガリー的主題をタテ気味に切り込んでいくような熱烈演奏を展開し、再びオーケストラをぐいぐい牽引していった。そのせいか、ややテンポ面では走っていた印象があるが、このような楽章だったらそれもありなのかもしれない。
一気に協奏曲を弾き切ったヒョンス嬢がアンコールに「ヴェニスの謝肉祭」を披露(無伴奏シャコンヌを弾くかと思ったが、これもイイ♪)。コンマス石田さんにピチカートを弾かせて、その後弦楽メンバー共々ピチカートを弾いた次の瞬間にはこれでもか!!という高速のヴァリエーション演奏。びっくりするやらスカッとするやらで、あっという間に休憩時間。

後半はブラームスと近い年代にウィーンで活動したウェーベルンの交響曲作品21。一言で言えば「音のかくれんぼ」の印象。演奏パートのどこから次の音が飛び出してくるかが予想し難く、更に師匠シェーンブルク譲りの無調の構成は脳に新たに刺激をもたらしてくれた(余談ながらシェーンブルクのバッハ編曲はお見事!!)。曲の演奏が終わっても楽団メンバーもやや不思議な印象を受けたみたいだった。客席も全体的に息をのんで見守っていたようだし。
続いてヨハン・シュトラウス二世の「皇帝円舞曲」。お正月のニューイヤーコンサート等でもすっかりおなじみの一曲は、ウィーン仕込みのマエストロにより、深くて壮麗なアンサンブルを展開。先程の刺激的なウェーベルンの後だけに、お口直しならぬ耳直しになったかも。フワーンとホール内に響きと空気の震えが心地よく残った。

さて、今回のラストはフル編成の神奈川フィルによるラヴェルの「ラ・ヴァルス」(ワルツ)。さまざまなテーマを断片的に奏で始め、やがてそれが溌剌としたワルツとなり、徐々に高揚するハイテンションの中にノスタルジックさを込めたラヴェル節を展開し、華やかで爆発的なフィナーレを飾ってくれた。

この日は定年退職されるファゴットの境野さんへの花束贈呈セレモニーもあったが、約30年間神奈川フィルを支えていたとか。お疲れ様でした。
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