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競馬の記憶 第35回 トウショウボーイ(前編)

2006-06-29 18:06:35 | 競馬(思い出)
15戦10勝、2着3回、3着1回、7着1回。

ハイセイコーによってもたらされた、空前の競馬ブームは、
このトウショウボーイを含めた「TTG」3強時代で、一つの終焉を迎えたと思う。
絶対的なアイドルホースだったハイセイコー。

そして、トウショウボーイは、圧倒的なスピードを持って登場し、関東の競馬ファンを虜にしたのだが、絶対的なアイドルにはなれなかった。
何故か?

関西に、ひと足早く、スーパーホースが登場していたからです。
テンポイントです。
関西テレビの実況アナウンサー、杉本清氏のレース中継でのセリフも、そのスター振りを印象強くアピールしていた。

「見てくれこの脚、見てくれこの脚、これが関西の期待、テンポイントだ!」

かくして、日本競馬史に残る、ライバル物語が始まったのです。

皐月賞では、1番人気をテンポイントに譲ったトウショウボーイでしたが、レースでは、レースレコードでテンポイントを完封!5馬身差で圧倒した。

続くダービーでは1番人気。
しかし、直線で、クライムカイザーの不意打ち(斜行)を受け、一旦ひるんでしまったため、ゴール前差し返すも2着。
現在のルールなら、クライムカイザーは降着だったろう。

ライバルのテンポイントは、レース中に骨折(後日判明)で7着。

通常なら、このまま、秋に備えて休養に入るのだが、
この時代は何かが違っていた。

時に、ダートで無類の強さを誇っていたグレートセイカンの陣営が、
「ダートならトウショウボーイに勝てる」と発言したのだ。
驚いたのは、この発言にトウショウボーイの陣営が乗ってきたことだ!

ダービーが5戦目ということで、その敗因を経験不足と認識した陣営は、この挑戦を受ける形で、当時ダートで行われていた札幌記念に出走してきた。
さらに、こともあろうに、ダービー馬クライムカイザーまでもが出てきた。
間接的とはいえ、ダービー馬の称号にケチをつけられた格好に、反発したかったのだろうか?

まさに、プロレス的展開ではないだろうか?(笑)。

今でも破られていない、札幌競馬場の入場観客数記録、6万あまりを集めて行われたレースは、最初の宣言通り、グレートセイカンが首差トウショウボーイに先着し、3着のクライムカイザーを8馬身、ちぎっていた。
だがしかし、この時のハンデは、グレートセイカンが57キロに対し、トウショウボーイ、クライムカイザーは、共に58キロだった。

敗れて強しの印象を誰もが持ったレースだったのだ。

続く。・・・(→)中編

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