皆さんこんにちは。
今回も何とかかんとか、早い更新が出来ました。
今はホントに自分の色んな可能性、夢に向かって日々奮闘しております。
限界を決めてしまうのは簡単ですけど、そんな人生楽しくないですもんね。
人生は自分で創造するモノ!出来ない事は何もない!自分を信じて自分の心に素直に生きろ!
この想いを胸に秘め、”心からの笑顔を1つでも多く作って行きたい”と思います。
前回のつづきになりますが、けったいな環境をもう少し説明させて頂きたいと思います。
どこの会社もそうですが、同じ会社であっても支店や営業所が違うと上司が変わります。
(色んな支店を跨る様な、統括マネージャーみたいな方は別ですが・・・。)
幸か不幸か転勤の辞令が出たのに、引っ越しもせず席替えの様に異動となった私は、
目の前に以前の上司がいるのに、上司ではなく同じ会社の偉いさんと言う事になりました。
この事は普通に考えると、自由で楽なように感じるのですが、
現実は、ものすごく自分との戦いでした。
私は初めにまだ顔も見た事のない上司に、遠路遙々挨拶に伺いました。
その後、私には1人の上司(課長)が付く事となり、
私と上司の2名が、前の事務所に駐在員として間借りをする事になったのです。
その上司は私より10何歳か年上で、如何にも体育会系といった様な感じの方でした。
ある時、前の事務所の先輩が『お前の上司どんな人か知ってるか?』と言って来た。
まだお会いして間のなかった私は、『いやぁ、まだあんまり解りません。』と答えた。
先輩はその上司の過去を教えてくれた。
『あの上司な、前俺がおった所で今と同じ部署の課長されてたんやけど、
ある時、部下10人中7人が辞めて行ってな、後の3人もいつ辞めよかって状況の
時に転勤になりはってん。結局そいつらは辞めんかったんや。
かなりきついみたいやで、潰されへん様に頑張れよ。
まぁ、お前やったら大丈夫やと思うけど。』とアドバイスをくれた。
私はその言葉を聞いた時、身構える気持ちにはなったがビビる事はなかった。
私の性格は、どんな役職の方にも臆する事なく、自分の意見が言えたからです。
その後その上司とは、かなりバトルを繰り返した。
しかも、そのバトルが夜中の12時頃に始まる事も・・・。
あわや事務所で殴り合い、と言う様な緊迫とした空気が何度も流れた。
熱い思いでぶつかって、必死に物事を伝えてくるけど、うっとうしくて仕方がない。
ホントに何でそれを今言うんや、と言う事が多かった。
2人しかいないこの状況の中で、いつまでもこの様な状況では仕事がしにくいと思い、
私は、嫌な感情を無くし冷静に考えてみる事にした。
冷静に考えてまず頭に浮かんだのは、この人は、俺の為に一生懸命伝えてくれている。
と言う事だった。でも、何でうっとうしく感じるんやろ。
色々考えてると、1つの事に気付いてしまった!
”あっ、この上司って俺にそっくりやん”
そう思った瞬間、急に親近感を覚えた。ホンマ勝手なもんですわ~(笑)
俺も今まで、こうやって必死にやって来たけど、知らぬ間に部下や後輩を潰してしまってたんや。
今回の事で、身を持って体感出来、自分の間違った考えに気付く事が出来た。
この上司もたくさんの部下が辞めて行ったけど、この人自身が悪いんじゃなく、
やり方がまずかっただけやな・・・。それに気付かせてもらった俺はラッキーや。
しかし、一生懸命相手の事思ってやってるのに、何が問題なんやろ~。
更に私は考え続けた。そこである結論に達した。
それは、その人にとっていくら良い事や当たり前の事であったとしても、
相手にそれを受け入れる受け皿がなければ、全てダダ漏れ状態って事。
なのに、相手の為でもあり正論だと言う事で、何度も同じ事を言ってしまう。
最終的にはどうなるかと言えば、自分か相手のどちらかが潰れてしまう。
悲しいかな、相手の為と思って一生懸命やってる者にとって、
何故相手が潰れてしまったかは解らない。
そこだけを見てる人は、自分が悪いと気付く事がないのです。(私の経験上)
逆に、何で俺はこんなにも部下の為に考えてアドバイスしているのに、
辞めて行くんだろうと悩む人の方が多いと思います。
そうすれば、こうならない為にはどうすればいいのか?
前回にも述べました様に、部下がやる気の出る環境を作り、
自信を持てる様にするしかないと思います。
正論で相手を論破しても、全く意味がないと言う事です。
ここで、その事を自然と実践されている社長を紹介させてもらいます。
この社長とは、入社して2年目から出会う事になるのですが、
正直初めは全く相手にされませんでした。
プラス思考?の私は逆に、他社商品をメインに販売してる会社やから、
当社をメインで販売している代理店を担いで、攻めて行ったろと思いました。
しかし、その会社はその地域でかなり頭角を現わして来て、
そうも言ってられない状況となったのです。
それから何度も訪問する様にしましたが、相変わらず相手にされる事はありませんでした。
頑張っていると変化が起こるきっかけがやって来ました。
ある共通の展示会で一緒になり、ちょっと長く喋る事が出来たのです。
その時の話で、次の会社の展開を教えて頂いたのですが、
人手が必要で、しかもその道のスペシャリルトが欲しいとの事。
社長『アンタ、色々回ってるから、誰か良い人知らんか?おったらまた紹介してや。』
正直、それって俺に何かメリットあんのかよ。
そんな時だけお願いしてくんなよと思いながら、そこはサラリーマン、
私『はいっ、解りました。また見つかりましたら、連絡します。』と伝えた。
それからと言うもの、訪問する度にその事をお願いされる様になった。
皆に言ってるやろと思ってたら、そうでもなかったみたいだった。
社長『アンタの日頃の言動見てると、真面目やしきっちりと物事を見てるから、
アンタがいいと思う人間は間違いないと思うねん。』
へぇ、そんな風に思ってくれてたんや。
その言葉に乗せられてしまった私は、
『いない訳では無いですけどね。』と思わず言ってしまった。
これはまんざら嘘でもなく、ある1人の方が頭に浮かんでいたのです。
この方は私より少し年上で、その社長とライバル会社に勤めておられました。
その方は時折、私に会社の悩みを持ちかけられました。
ものすごい真面目で、お客様に対して120%思いを返す様な人でした。
ある時、その方が会社を辞めると言い出したのです。
色んな悩みの中での決断、もう誰も止めれる状況ではありませんでした。
しかもこの業界から去るとの事。よっぽどの事だったのだろう。
その事を社長に告げた。
『おられるのはおられますけど、そんな状況ですので会う事すら難しいと思うので、
この話は出来ません。』とはっきりと言った。
社長はその日は引き下がったが、次の日からほぼ毎日電話がかかって来るようになった。
普通でしたら何度言われても、無理なものは無理で断りますし、
人の人生が関係してると言う事もありますので、私は慎重になった。
私はその人の色んな悩みを聞いていましたので、
この2人が一緒になる事で、お互いの悩みが解消されるのではと考える様になったのです。
その思いが込み上げて来たので、私も協力しようと決心しました。
それから、その方と仕事で関わりながら色んな状況を確認する様にしました。
社長は相変わらず毎日の様に確認して来た。
焦る気持ちは解りますが、まずは相手の気持ちが動かないと行けません。
少しづつ伝えて行くが、全然感触はありませんでした。
今の会社に義理を欠く事は出来ないとはっきり言われました。
そんな時に社長から『もう無理かな。どうしたらええやろ?』と言われました。
私は『ラブレターを書きましょうか。』と告げた。
社長『ラブレター?嫁はんにも書いた事がないのにっ。』
私『手紙に想いを託して渡しましょう。』
社長『解った。アンタの言う通り何でもするわ。』
因みに社長は私より、20歳くらい年上の方です。
そんなこんなで、1年くらい経った頃、お互いの気持ちが通じ合い、
その方は、その会社へ入社される事となりました。
その後、お二人から本当にありがとうと言って頂けた事が、
私にとって何よりの喜びでした。
当然、社長の私を見る目も変わり、自然と売上げも鰻登り!
やっぱり、ええことしたらちゃんと自分にも返って来るやんと思いました。
そんな社長にまつわるエピソードで一番感動した話をご紹介します。
それは、社員さんと上得意先との間で起こったトラブルの話でした。
その上得意先(会社で1、2を争うくらいの売上げがある会社)から、
駐車場に付けるカーポートの注文があったそうです。
社員さんがカーポートを取り付ける最終段階に来た時、
上得意先の専務さんが、
『今まで台風が来ても飛んだ試しないから、そこまできっちり取りつけんでええよ。
それよりも、早く取り付けてくれるか。』と言われたそうです。
そう言われても、万が一と言う事もありますので、
社員さんもすんなり引き下がる訳に行きません。
かなり何度も説得された様ですが、もういいとの一点張り。
これ以上言うと、逆に怒らせてしまうと感じたので、作業を終わる事にしたそうです。
ある時、今までで最大の台風がやって来て、カーポートは無残にも壊れてしまったのです。
例の専務は、怒り心頭で電話をして来ました。
社長はその社員を呼んで、状況を確認した。
社員さんは、何度も専務を説得したが聞いてもらえなかった事を説明した最後に、
『そこで作業を止めた自分にも責任があるので、弁償します。』と訴えたそうです。
それを聞いた社長は、その専務に電話をして、
『作業を途中で止めさせた事にも問題がある。』と詰め寄ったらしい。
当然その言葉は専務の逆鱗に触れ、『もうお前の所と取引き停止じゃ。』と怒鳴った。
そこで社長も怯まず『上等や!これでアンタもタダのおっさんや!』と言い放ったそうです。
これを聞いた社員は、涙を流しながら何度も何度も謝ったそうです。
社長は『お前は何も悪いことはしてない。
これからはもっと徹底した方がいいけど気にするな。』と言って最後までかばわれた。
しかし周りの社員は、美談と取れずに不安を感じたらしい。
それもそのはず。その会社はかなりの売上げを占める上得意先。
不安を感じても仕方がないと思います。
そこでも社長は『その穴埋めは、社長である私が何とかするので問題ない。』と告げ一蹴した。
言葉通り、数か月以内にそれ以上の得意先を攻略をされたそうです。
この話を聞いた時、どんな状況でも合わせられる社長が、
何故そこまで言い切られたのか疑問に感じました。
それをさりげなく聞くと、少し前から直感的にこの得意先は危ないと感じていたらしい。
リサーチする限りでは問題なかった様ですが、何か虫の知らせがあった様です。
社長から言わせると、その直感を信じて行動に出るには、打って付けのネタだった様です。
何と商売とは奥の深い事か。しかもその事で、部下の心も掌握してしまったのだから・・・。
この社長は常に戦略的に動かれるが、それに気付かれる事はない。
誰もがその戦略に心地良くはまって行ってしまいます。
私も公私共に色んな相談をし、勉強をさせて頂きました。
今でも心に残っている言葉として、
『越えられない壁はない。神様は超えれる人間にしかその試練は与えない。』
『渦に巻き込まれている限り、そこから出て来れない。
常に鳥瞰して物事を見る様に心掛けよ。』
悩んでいる時には、とても心に沁みました。
こうして、うっとうしいと感じた上司との出会いで、自分の欠点に気付かせてもらった。
更にそこでどうすべきかと言う事を社長に教わり、少しづつ自分の器を大きくして行ったのです。
つづく