桜と星の河とサクラギンガ。

さすらいの漫画描きサクラギンガのブログだと思います。

スパイダーマン・ホームカミング

2017年09月29日 | 日記
少し時間が経ちましたが、ホームカミングの感想を。

「ホームカミング」とはOBやOGを招いたパリピみたいなイベントだそうです。

こっちには無いものだけど、要は文化祭的なメジャーイベントだと思う。


ホームカミングって響きが優しいけど、



日本じゃOB/OGがデカイ顔して母校に来ると主に嫌われますよね。




さて、映画の内容を。(ネタバレだよ)





最初はシビル・ウォーのシーンから。

スパイディが個人撮影した映像を見てるという形。

この辺の軽薄さというか、明るさというか、そういうのがまだまだ大人じゃない、

みたいな性格を表していて良かったですね。


で、アベンジャーズ入りしたい少年ピーター(スパイダーマン)と、その成長を見守るトニー(アイアンマン)という構図。

基本的には今作はこの関係性で進んでいきます。

よくあると言えばよくある、「無鉄砲で向こう見ずな子どもとそれをたしなめる父親」的なやつね。


それを、親のいないピーターと、子どものいないトニーに落とし込んでいったのは良いなと思いました。

ピーターの家族は(おそらく)メイおばさんだけだしね。


あ、メイおばさん役のマリサ・トメイがめっちゃセクシーで好きだったんですが、

この方、その昔トニー役のロバート・ダウニーJrと恋愛関係にあったとかなんとか。

きゃー、スキャンダラスゥ!


とまぁ、そういう豆知識はおいといて、本編の話。



まず、敵について。細かく説明すると長くなるので、すごーくざっくり言うね。




ゴミ処理を生業とする中小企業の社長が、大手企業に仕事を横取りされて、めっちゃキレる。

完全に横取りされるまえに、ゴミを拝借して兵器作って儲けちゃおう。なんなら復讐もしちゃおう。

そんな社長が、今回の敵(ヴィラン)です。



ウエハースくらいざっくり言ってやった。言ってやったよ。


ちなみにゴミというのは、地球外由来のトンデモアイテム。
(詳しくはアベンジャーズ1を見よう)


そんな動機で、8年間兵器を開発しちゃ裏で流して、みたいなことをやって生計を立ててた社長エイドリアン。



って、8年?こんな派手に兵器流通させといて、よくアベンジャーズとかにバレなかったな。

社長の隠ぺい力ハンパねぇ。



そんな社長。


機械の羽がついたアーマーを着て「ヴァルチャー」として活動します。

ちなみにこの社長、マイケル・キートンが演じてますね。

好きな俳優さんですが、この人

バットマンやったり、バードマンやったり、ヴァルチャーやったり、







なんかずっと空飛んでんな。






と多くの人が思ったはず。そこの君も思ったでしょう。禁じ得ないでしょう。



そんなヴァルチャー、生粋の悪党ではない様子。

いわゆる「世界征服」とか「破壊」を目的としない、ヒーローものではめずらしいタイプのボスキャラ







「家族と安定した生活が第一」



という何ともピースフルなヴィラン。

ま、これも後に生きてくるので面白いんですけどね!





さてさて、一方。

ピーター(スパイディ)はちょっとした事件解決だったり出来事をアベンジャーズ入りのために必死で報告する訳です。

かわいい。

いきなり親友に正体がバレて、周りにもバレかけちゃう。

かわいい。

フラッシュっていじめっ子が、いじめっ子に見えないくらいほんわかフェイス。

かわいい。

リズという映画では新しいヒロイン。

かわ…いや、僕は好みではなかった。




あ、そうでした。報告ね。活動報告をいっぱいするピーター。

それをまともに相手にしないピーター担当のハッピー(トニーの会社の警備主任…だったかな)

今作はハッピーがちょっとだけ嫌な性格だったね。まぁ、根の優しさは出てたけど。

「心臓が悪いから驚かすな」みたいなセリフがあったんだけど、アレ「アイアンマン3」の爆発事故の事を指してるよね?

そういう小ネタを放り込むのもMCUの魅力だね。


とにかくピーターは認めてもらいたくて、トニーからもらったスーツであれこれ奮闘する訳です。

モチモチとがんばる訳です。

別にモチモチはしてないか。



ところが、

がんばりすぎたピーターはヴァルチャーと揉めまして、フェリーを破壊してしまいます。

真っ二つに割れるフェリーを糸で一生懸命つなぎとめるピーター。

結局は助っ人に来たアイアンマンのおかげで事なきをえるんですが、そこでトニーに怒られちゃう。

少年、怒られちゃう。








「子どもにスーツは早すぎたな。七五三の衣装でも着てなさいコノヤロウ」




というような事を欧米風に伝えてスーツを没収しちゃいます。(伝えてないかも)

困ったピーター。

昔着ていた、ふつうのパーカーをいじっただけの服を着る事に。

ピーター・パーカーがパーカーを…いやなんでもない。



そんなこんなで失意のピーターは大人しく学校生活を送ろうとする訳です。

ヒロインのリズとホームカミングへ行くぜ!となり、

リズの家をピンポーン。







すると中からバットマンが…







じゃなくて「ヴァルチャー」であるエイドリアンが立ってます。




「わしの娘のリズに何か用かね?」




とか言ったかどうかは定かではありませんが、バリバリのパパ丸出しで立ってます。



いやー、このシーンは最高でしたね!

映画では割とあるあるオチかもしれないですが、僕は上手く視線を外されてたので予想外で驚きました(笑)


ピーターからすれば

「えぇぇぇ敵のボスがリズのパパ!?そりゃないよ!」てなもんだったと思います。


物語の前半で、ヴァルチャーがやたらと生活感を出すようなセリフを言いまくってたのがここの伏線だったとは。

そりゃ、家族や、家族との生活を第一にするボスだわ、と納得。

うなずきすぎて首痛くなったわ。


で、ピーターはリズのパパが敵だって知ってるんですが、パパはスパイディの正体を知らない。

この辺がかなりコメディしてました。

もうパパから目を離せないピーター、写真を撮るのもガチガチ、行動いちいちガチガチ。

ピーター役のトム・ホランド君、若いみたいだけどめっちゃ良い顔する!


そして、車の中の会話で、徐々にピーターがスパイディなのでは…?

という確信を持っていくだりも最高でございました。

リズ「スパイディが来てくれてた時、いつもいないんだもん」みたいな事を喋ってるのを聞いて

どんどん顔が曇るバットマ……ヴァルチャー(リズのパパ)。

ゴチです。

その後、邪魔したらキルしちゃうよ?とパパに釘を打たれるピーター。

こっわ。スーツないし。


それでもやっぱり悪い事はダメだ!とパパと対決することを決心したピーター。

えっら。スーツないのに。







アベンジャーズが本拠地を引っ越すという事で、荷物を運ぶらしく

そこを襲撃しちゃうぜ的なヴァルチャー(リズパパ)。

それをピーターは追っていきます。



ただ、スーツ無しではやはり厳しい戦いでして、

がれきの下敷きになっちゃうんです。

そこでピーターは少年らしく


「誰か助けて!おねがい!」


みたいに弱音を吐きます。


だが途中でトニーの言葉を思い出し、


「ぼくはスパイダーマンなんだ!」と自分の力だけで脱出。




スーツ没収の時、


「スーツがないと何もできないなら、スーツを着るべきじゃない」


と言われてた意味がここから生きてましたね。

このセリフは昔のトニー自身への言葉でもあるんだろうな、と感慨深いものがあった。


少年から成長したピーターは、

自分で作った、パーカーで出来たコスプレスパイダースーツで全力を尽くします。



結論から言うと、



ラストバトルでアイアンマンが加わって壮絶バトル!!

スーツをカッコいい方法で渡してもらい、スパイダーマンフルパワー!!

スタイリッシュにフィニッシュ!!




という事は一切なく、



泥臭く、成長した少年が自分だけの力で、大きな試練を乗り越えるという、




映画の王道を外した王道




という素晴らしいラストバトルでした。

とりあえず男はグッとくるんじゃないかなこの展開。

一本の映画のラストバトルが、誰もが知ってる姿のスパイディスーツじゃないんだよ。

けど、まぎれもないスパイディなんだよ。

そこがいい。






そしてその後、

パパのいざこざがあったリズは転校。

ピーターの初恋も夢に消えます。

そんなピーターに話しかける女性はもはや皮肉屋ミシェルくらい。

ミシェルは言う

「みんなはMJって呼ぶわ」と。









そうそう。


ヴァルチャーをやっつけたピーターは、トニーから認めてもらえます。

「きみはアベンジャーズだぜ!」

と、そんな軽薄な言い方だったかは知りませんが、とにかく認めてもらえて、

「アイアン・スパイダースーツ」を贈呈される訳です。

このスーツを要約すると、まぁ、




アイアンマン的なもん



でいいんじゃないでしょうか(適当)



このスーツは今後の「インフィニティ・ウォー」にも出るスーツだと思います。

けど、この時はピーターは断ります。

「アベンジャーズで活動するのではなく、僕は僕の街を守る」と。






親愛なる隣人、スパイダーマン。




成長したピーター。

アベンジャーズと共に行くのではなく、



自分の街に帰る。















ホームカミング。





















小ネタ


・スパイディが物語途中、駐車場で「尋問モード」を使って追い詰めたおじさんアーロン・デイビス。

彼がセリフで「甥が住んでる」みたいな事を言いますが、

甥の名前はマイルズ・モラレス。

つまりピーターとは別の「スパイダーマン」です(原作)


・MJというあだ名が最後に明かされたミシェルですが、もしかしたら続編以降は彼女と恋愛モードになるのかも?

(原作や過去映画ではMJも恋愛対象)


・フェリーの崩壊を糸で食い止めるシーン

これは多分、サム・ライミ版スパイダーマン2の列車を糸で食い止めるシーンへのオマージュじゃないかなぁと。


・エンドロール後、収監されたヴァルチャーに「スパイダーマンの正体を知ってるのか?」と言ってきたおじさん

この人は多分、原作のスコーピオン(だっけ?)というヴィランになる人のはず。次回以降に出るのかな?


・ピーターの学校の校長モリタ氏

キャプテン・アメリカと昔、大戦を共に戦った仲間にモリタという人がいるので、多分それの子孫。



とまぁ、知識+映画+Wikiやらなにやら流し見して得た内容もあるので、正確じゃなかったらそーりー。