Milch's blog

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「冒険小説」あれこれ

2008年06月21日 | Weblog
●子どものころに胸をときめかせた冒険小説ランキング gooランキングより

1 トム・ソーヤーの冒険 マーク・トウェイン 100
2 十五少年漂流記 ジュール・ヴェルヌ 86.4
3 ロビンソン・クルーソー ダニエル・デフォー 71.4
4 宝島 ロバート・ルイス・スティーヴンソン 67.9
5 海底二万リーグ(海底二万里/海底二万マイル) ジュール・ヴェルヌ 57.5

6 ドリトル先生 ヒュー・ロフティング 50.7
7 八十日間世界一周 ジュール・ヴェルヌ 45.4
8 ニルスのふしぎな旅 セルマ・ラーゲルレーヴ 41.4
9 長くつ下のピッピ アストリッド・リンドグレーン 33.9
10 タイム・マシン H・G・ウェルズ 28.2

11 ハックルベリー・フィンの冒険 マーク・トウェイン 27.1
12 失われた世界 コナン・ドイル 19.6
13 コロボックル物語 佐藤さとる 18.9
14 はてしない物語 ミヒャエル・エンデ 17.1
15 ジャングル・ブック ラドヤード・キップリング 13.2

16 ナルニア国ものがたり C.S.ルイス 12.9
17 指輪物語 J・R・R・トールキン 11.1
18 火星のプリンセス エドガー・ライス・バローズ 7.9
19 キャプテン・フューチャーの冒険 エドモンド・ハミルトン 7.5
19 ゲド戦記 アーシュラ・K・ル=グウィン 7.5

・集計期間:2008年3月21日~2008年3月22日
http://ranking.goo.ne.jp/ranking/028bk/adventure_novel/




* * * * *
『僕らをワクワクさせた冒険小説20傑』

・「十五少年漂流記」で団結の意味を知り、「海底二万リーグ」に胸を躍らせた。冒険小説はまだ幼かった僕らのアドベンチャー心をつき動かした。トム・ソーヤー気分の僕らはそれぞれのハックルベリー・フィンと連れ立って小さな冒険を繰り広げた。もう腕白ではなくなった今でも、冒険小説は僕らのやんちゃエンジンに深くキックを決めてくれる。

・ポータルサイト「goo」が行ったアンケート調査「子供のころに胸をときめかせた冒険小説」はこれから冒険小説を読み返したい気持ちを呼び覚ます。同時に、このくくりに入る本が僕らの読書体験の根っこにどっかりと腰を据えていることにも気付く。

・数ある冒険小説のトップに位置付けられたのは、ペンキ塗りのエピソードや、フィンとのいたずら・冒険で有名な「トム・ソーヤーの冒険」。いかだ乗りや洞窟探検が僕らのDNAに刷り込まれているかのように感じるのは、実はこの本からの逆転写だったに違いない。

・岩波少年文庫で「トム・ソーヤーの冒険」の翻訳を手がけたのは小説「ノンちゃん雲に乗る」の著者でもある児童文学者の石井桃子さん。「クマのプーさん」「ピーターラビット」シリーズも訳した石井さんは4月に101歳で雲に乗った。

・「問題は無知ではない。知っているという思い込みだ」。地球環境問題を訴えた映画「不都合な真実」の冒頭で、アルバート・ゴア元米副大統領が引用したのは、米国の国民的作家マーク・トウェインの言葉だった。「米国文学の父」と敬愛されるトウェインは僕らの冒険心の育ての親でもあった。

・2位以下は「十五少年漂流記」「ロビンソン・クルーソー」「宝島」「海底二万リーグ」と続く。奇しくも2~5位はすべてが海を舞台にしている。漂流、無人島、海賊、海底探検とそれぞれテーマは異なるものの、立ちはだかる困難と、飽くなき挑戦、そして勝利といった、子供のチャレンジスピリットをかき立てるような筋立てばかりだ。

・「goo」のアンケート調査では、1位を100としてランキング数値を弾き出している。2位の「十五少年漂流記」は86.4、3位「ロビンソン・クルーソー」は71.4、4位「宝島」67.9、5位「海底二万リーグ/海底二万里/海底二万マイル」57.5と、3位以下はそこそこばらけている。6位以下は「ドリトル先生」「八十日間世界一周」「ニルスのふしぎな旅」「長くつ下のピッピ」と続き、「タイム・マシン」がベスト10の最後に食い込んだ。

・上位10傑にただ1人、3作品を送り込んだのは、「十五少年漂流記」「海底二万リーグ」「八十日間世界一周」のジュール・ヴェルヌだ。「SFの父」と呼ばれた巨匠にふさわしく、人生で最初に出会ったSFがヴェルヌ作品だったという子供は多い。

・上位20傑まで目をやると、「失われた世界」(コナン・ドイル)、「ジャングル・ブック」(キップリング)、「指輪物語」(トールキン)などが見つかる。しかし、日本人作家の作品は13位の「コロボックル物語」(佐藤さとる)だけ。絵物語の冒険活劇「少年ケニヤ」(山川惣治)が入っていないのは、絵と文章が1つになっている構成のせいかも知れないが、当時子供だった読み手の気持ちとしては入れてあげたいところだろう。

・時を経て読み返すと、記憶よりもはるかに平板に感じたり、逆に全く忘れていたストーリーの存在に気付くかも知れない。「十五少年漂流記」を読んだ後、ノーベル文学賞受賞の英国人作家ウィリアム・ゴールディングの「蝿の王」と読み比べたり、映画版「八十日間世界一周」(1956年)や「タイムマシン」(2002年)と原作小説を行き来する楽しみもある。「宝島」のモデルがカリブ海に浮かぶ英国領ケイマン諸島で、世界で指折りのタックスヘイヴンであるというようなエイソードやトリビアと重ね合わせるのも、子供時代にはできなかった遊びだ。

・こうしたランキングの常だが、すべてを網羅はできていない。ガリバーやロビンフッド、ターザンなども選に漏れている。ドン・キホーテ、三銃士、巌窟王、ほら吹き男爵も隠れている。あぁ、もう読み返したくてたまらない。

参考にさせていただいたHP
日経ワガマガ
http://waga.nikkei.co.jp/enjoy/book.aspx?i=MMWAe1000019052008&page=1



●歴代日本冒険小説協会大賞受賞作

・国内部門
 回 年 作品 作者
第1回 1982年 眠りなき夜 北方謙三
第2回 1983年 檻 北方謙三
第3回 1984年 山猫の夏 船戸与一
第4回 1985年 背いて故郷 志水辰夫
第5回 1986年 カディスの赤い星 逢坂剛

第6回 1987年 猛き箱舟 船戸与一
第7回 1988年 伝説なき地 船戸与一
第8回 1989年 エトロフ発緊急電 佐々木譲
第9回 1990年 行きずりの街 志水辰夫
第10回 1991年 砂のクロニクル 船戸与一

第11回 1992年 リヴィエラを撃て 高村薫
第12回 1993年 マークスの山 高村薫
第13回 1994年 ストックホルムの密使 佐々木譲
第14回 1995年 蝦夷地別件 船戸与一
第15回 1996年 不夜城 馳星周

第16回 1997年 神々の山嶺 夢枕獏
第17回 1998年 理由 宮部みゆき
第18回 1999年 亡国のイージス 福井晴敏
第19回 2000年 心では重すぎる 大沢在昌
第20回 2001年 闇先案内人 大沢在昌

第21回 2002年 終戦のローレライ 福井晴敏
第22回 2003年 夢は荒れ地を 船戸与一
第23回 2004年 ロンググッドバイ 矢作俊彦
第24回 2005年 劫火 西村健 無頼の掟
第25回 2006年 新宿鮫IX 狼花 大沢在昌

第26回 2007年 警官の血 佐々木譲


・海外部門
 回 年 作品 作者
第1回 1982年 初秋 ロバート・B・パーカー
第2回 1983年 リトル・ドラマー・ガール ジョン・ル・カレ
第3回 1984年 暗殺者 ロバート・ラドラム
第4回 1985年 ダンシング・ベア ジェームズ・クラムリー
第5回 1986年 証拠 ディック・フランシス

第6回 1987年 北壁の死闘 ボブ・ラングレー
第7回 1988年 夢果つる街 トレヴェニアン
第8回 1989年 真夜中のデッドリミット スティーブン・ハンター
第9回 1990年 虎の眼 ウィルバー・スミス
第10回 1991年 ロセンデール家の嵐 バーナード・コーンウェル

第11回 1992年 死のサハラを脱出せよ クライブ・カッスラー
第12回 1993年 ウォッチャーズ ディーン・R・クーンツ
第13回 1994年 スワンソング ロバート・R・マキャモン
第14回 1995年 少年時代 ロバート・R・マキャモン
第15回 1996年 敵手 ディック・フランシス

第16回 1997年 雪の狼 グレン・ミード
第17回 1998年 ブラックライト スティーブン・ハンター
第18回 1999年 狩りのとき スティーブン・ハンター
第19回 2000年 キリング・フロアー リー・チャイルド
第20回 2001年 神は銃弾 ボストン・デラン

第21回 2002年 最も危険な場所 スティーブン・ハンター
第22回 2003年 拳銃猿 ヴィクター・ギシュラー
第23回 2004年 ファイナルカントリー ジェームズ・クラムリー
第24回 2005年 ジェイムズ・カルロス・ブレイク
第25回 2006年 大沢在昌 再起 ディック・フランシス

第26回 2007年 ウォッチメイカー ジェフリー・ディーヴァー




●「冒険」という言葉は森田思軒が『十五少年漂流記』を1896年(明治29年)に博文館の雑誌『少年世界』で連載『冒険奇談 十五少年』として英訳本からの抄訳重訳した際に造語された。




●海洋冒険小説
・冒険小説の一分野で、海洋を舞台としたもの。多くの作者と読者層はイギリス人とアメリカ人である。

・イギリスでは、大航海時代や大英帝国時代に植民地獲得のために世界各地に雄飛し、大海洋帝国を築いた歴史的経緯から、海洋冒険小説がごく身近なものである。

・特に帆船時代のナポレオン戦争下の、若いイギリス海軍士官・水兵を主人公にした成長小説の類は、多くのシリーズものがある。多くの亜流を産んだC・S・フォレスターのホーンブロワーシリーズの『海の勇者 ホレイショ・ホーンブロワー』を代表に、ボライソーシリーズの『海の勇士 リチャード・ボライソー』、オーブリー&マチュリンシリーズの『英国海軍の雄 ジャック・オーブリー』、『ラミジ艦長物語』、『はみだしものの海戦 アラン・リューリー』、トマス・キッドシリーズの『海の覇者 トマス・キッド』などがある。

・また、アリステア・マクリーンの『女王陛下のユリシーズ号』、後にスパイ小説で知られるブライアン・フリーマントルの処女作『バウンティ号の反乱』、ユーモアものとしてはブライアン・キャリスンの『無頼船長トラップ』など。

・日本語作品では先途の作品の他、多島斗志之『海賊モア船長の遍歴』『海賊モア船長の憂鬱』、鈴木光司『楽園』の前半部、景山民夫『遠い海から来たCOO』等がある。


参考にさせていただいたHP
ウィキペディア(Wikipedia)