桜地区青少年健全育成協議会

私たち 青少協は 願っています 人が 人に対し やさしく あり続けるために…




     

夏休みも…「早く帰ろうパトロール」終了

2011年08月29日 | 日記
8月27日(土)夜、夏休み「早く帰ろうパトロール」の最終日を迎えました。ここ数年、「早く帰ろう」と注意をする場面が減少しています。今回も、ほとんど注意をすることはありませんでしたが、最終日には3件ありました。いずれも高校生で、花火をした後に話し込んでたり、駅で話し込んでたりというようなシーン。特に問題があるわけではありませんが、犯罪等に巻き込まれる心配がないわけではありません。高校生と言えども、まだまだ子どもです。家庭で地域で、しっかり見守ってあげたいと思います。皆様のさらなるご協力をお願いします。

ブラックバスが消えた!?矢合川・水生生物調査結果報告

2011年08月29日 | 日記

7月31日(日)に実施いたしました「親子で矢合川の水生生物調査をしよう」。今回もご協力いただいた四日市西高校自然研究会より、当日のレポートを届けていただきました。


矢合川水生生物調査(2010.7.31実施)結果に関する考察

①今回の調査は、7月31日(日)に実施された。「親子で矢合川の水生生物を調査しよう」の呼びかけに、子どもと保護者合わせて30名が参加、四日市西高校自然研究会からは、顧問2名と卒業生1名、生徒7名(3年1名、2年3名、1年3名) が参加・協力した。
調査は、午前9時30分開始、桜地区青少協役員の方々が見守る中、4班に分かれ班ごとに川に入り水生生物の採取を行った。
2001年に始まった桜地区青少年健全育成協議会の主催で行なわれるこの調査も今回で10回目(1回は、雨のため中止) になる。

②調査は、例年は桜幼稚園近くにかかる熊谷橋から姫御前橋の間で行なわれていたが、年々熊谷橋より下流部の流れが急になっており、今回は、熊谷橋より上流部を中心に4班で約40分間、たも網を使って採集・調査を行った。上流の方より、1班から4班の順で採取しやすい場所を選んだ。気温は、29度。水温は、23度だった。

③この地点全体で採取された水生生物の種類、個体数は別紙(画像:調査結果)の通りである。今年の結果とこれまでの調査結果から主なものを比較すると、次のようになる。
(2002年 魚類 68 水生昆虫 26 甲殻類 247)
(2003年 魚類 35 水生昆虫 41 甲殻類 167)
(2004年 雨天のため、川が増水し中止)
(2005年 魚類 187 水生昆虫 60 甲殻類202)
(2006年 魚類 186 水生昆虫 151 甲殻類 60 )
(2007年 魚類 140 水生昆虫 100 甲殻類 58)
(2008年 魚類 259 水生昆虫 133 甲殻類 78)
(2009年 雨天のため、採取は出来ず、四日市西高校生物実験室で実施)
(2010年 魚類 85 水生昆虫 64 甲殻類 123)
(2011年 魚類 95 水生昆虫 58 甲殻類 121)

09年のデータは欠けているが、2005年から2008年の採取数に比べ、2010年、2011年の魚類や水生昆虫類の採取数が大幅に減少していることが分かる。昨年その傾向が出始め今年の変化を期待していたが昨年の傾向がそのまま続いている。何が原因かは、今のところ不明だが、かつてたくさん見られた大きなオイカワやタモロコなどがほとんど見られ無くなっている。

④魚類の種類数も、05年が10種類、06年が9種類、07年が7種類、08年6種類、10年8種類、11年8種類と減少傾向が続いている。95匹中64匹がヨシノボリで、次に多かったのがカワムツ(9)、ドンコ(5)などである。カマツカ、スナヤツメ、オイカワ、メダカなどは、4匹以下とごく少数である。08年の259匹と比べると、ほぼ3分の1に激減している原因を分析する必要がある。水生昆虫についても、08年133匹と比較しておよそ半減している。
今回、金魚が6匹採取され子どもたちは喜んでいたが、本来いないはずの魚なので上流で捨てられたのだと思われる。

⑤昨年に引き続き水生生物の採取内容に変化・減少傾向が生じたのは、水質の悪化というような要因ではなく、気温、雨量、流れの速さ、水際の植物の変化による隠れ家の減少などが原因ではないかと考えられる。水質は、年々改善がすすんでいるのに水生生物の種類・個体数が減少している原因について、今後も注意深く観察していくことが必要である。上流部の工事の結果に出る砂が大量に流れ込み川に堆積していることも一因として考えられる。川の環境変化を起こしている原因について注意深く観察を続ける必要がある。

⑥今回は、ブラックバスの稚魚は採取されなかった。この傾向が続くことを願っている。ブラックバスなどの外来魚を川に不用意に捨てることは、絶対にやめなければならない。調整池のブラックバスの駆除についても引き続き対策が必要である。

⑦カニの仲間では「モクズガニ」が今回は、1匹だけ採取された。以前に比べると数が減少してきている。それは、スジエビも昨年に比べいくらか増加したが、以前に比べると減少傾向が続いている。それは、スジエビの生息しやすい水流のゆっくりした草陰などが多く失われたことが原因の一つとして考えられる。今後その変動を、環境の微妙な変化と共に注意深く観察する必要がある。アメリカザリガニは、8匹と今回は減少した。

⑧昨年に続き今年もスナヤツメが3匹採取された。スナヤツメは、湧水などがあるきれいな川にしか生息できない絶滅危倶種に指定されている貴重な魚である。このような魚が生息し続けることの出来る矢合川を今後も大切に保全していかなければならない。

⑨同じ調査地点でも、4斑の班別調査結果にかなりのばらつきがある。班のメンバー構成にも影響されているが、川の流れの速さや川底の状況、草むらなど隠れる場所の存在、水深等様々な要因の影響を受けていると考えられる。

⑩トンボの幼虫であるヤゴでは、7種類が採取された。昨年の13種に比べ大きく減少している。調査場所の変更も要因の一つであると思うが今後この傾向が続くのかどうかを観察していく必要がある。

⑪その他の生物では、ホタルの幼虫のエサとして欠かせないカワニナ(4) が昨年に引き続き多く採取されており、蛍の繁殖の条件が整いつつある。ホタルの飛び交う矢合川も決して夢ではない。外来種のタイワンシジミ(25)がたくさん採取された。

⑫学園都市のすぐ下の調整池を源とするこの川は、桜花台団地などからの生活排水などの流入が止まり、年々水質が改善されている。桜地区を流れる「地域の川」である矢合川は、戦後間もない頃は桜小学校の水泳練習の場所であったと聞く。その頃に近いきれいな川に戻すことは地域の人々の協力と努力があれば十分可能である。桜地内には、日本名水百選で有名な智積用水もあり「水.を大切にする文化」が昔から息づいている町でもある。地域住民による粘り強い活動によって矢合川は、年々きれいになってきている。毎年青少協主催で取り組まれているこの調査のような地道な積み重ねが川の浄化への意識を少しずつ変えてきている。この間の役員の皆さん方のご苦労・努力への感謝を忘れてはならない。この川の調査が今後も継続して実施され、川の浄化・保全に関心を持つ人たちが増加し身近な自然への関心が更に高まることを期待したい。今回で10回目を迎えるこの行事が今後とも息長く続くことを願っている。

…ブラックバスが減った反面、メダカが減ったのにはびっくりでした。四日市西高校自然研究会の皆さん、ありがとうございました。