前に,楽譜を何度も何度も読み返す...色々ある「作者の意図」と,「練習前の前提条件」との記事でも書きましたが,昨年・平成24年7月28日,世界的合唱指揮者である「デーネシュ・サボー先生の合唱セミナー開催 with ProMusica(プロムジカ)」(in遊佐町)の受講団体として,わが"Sakata Coro a Cappella"も参加しました。
写真は、昨年7月15日の「広報ゆざ」の記事広告のものです(広報さん,パクってスミマセン)
指揮者の私を含めても総勢10名(うち私を含め男が2名)のうち,男女1名ずつ欠席という中,女声合唱(たった7名)で,オルバーンのミサ曲第6番より「グローリア」(神の栄光)などという中人数以上向きの5部合唱に臨みました。
(台湾あたりだと,100名以上の女声でやってたりします...それもどうかとは思うが)
他の団体は,サボー氏から演奏の後に指導されたりコメントされたりするのですが,私のところは演奏の前にサボー氏がマイクをがっちり...
「この指揮者は,勇気のあるニッポンジンです」と,通訳に確認しつつ,カタコトの日本語で言われました。
もちろん,会場(キャパが500名の遊佐町生涯学習センターホール)の誰よりも私がその意味を分かっていました。
団体が一般のイナカのアンサンブルであることを前提としつつ「その人数で,その大曲に挑戦するべきではない。明らかに無謀である」という意思表示なのです(私へのメッセージなので,曲を聴いたこともない99%以上の人には理解不能なはず)
しかし,演奏が終わると,ハンガリー人の曲を少人数ながら,かなりレヴェル高く演奏したため,ProMusicaのお嬢さんたちから「ヒューヒュー状態」の拍手をいただきました(サボー氏のサインがあったかも知れませんが)
いつも,ピアニスト不在で指揮者の鍵盤もヘロヘロという「完全アカペラ」(苦笑)状態でハモっている団員の皆さん。
前月に一度,酒田市民会館希望ホール(大ホール..残響大)でも演奏はしていましたが,さらに人数少なく遊佐のホールでは厳しかったのですが,音源があれば英訳してYotubeに出したい位の,自信ある出来でした(自画自賛ぽい)
でも,サボー氏も匂わせていましたが,やはり,その演奏の完成度は,私も努力したもののコーラスの皆さんの実力・努力・協調力(ハーモニー)の賜物ですし,たまたま私の姪なのですがピアニストも非常にがんばってくれていました(サボー氏からは「指揮がなくとも歌えるくらい素晴らしい」とのお褒め(笑))
他団体は,いろいろチェックされ,曲の構成から歌い方ひとつまで指導されていましたが,私たちの所は,すぐにProMusica全員をステージに上げてくれ「本来のスケール」を味わわせてくれました。
最後にオマケで,私も「With ProMusica」を指揮させてもらいました。
そして,ツボである「多人数であることを意識して指揮するように」と「一言だけ」アドバイスがありました。
デーネシュ・サボー氏とプロムジカ相手に生意気と言われるでしょうが,私が言われたことは全て想定の範囲内でした(「もっとヤバイこと言われたら..」と思ってた)
人数と言うか声部数との戦いは,織り込み済み。
私(たち)にとっては,たとえば「ハレルヤコーラス」におけるトランペットが「King of Kings」と歌う所で「ラソファミレーレーレー」(移動ド..D調ではソファミレドードードー)と,裏っ返りそうな位にギリギリ鳴らすような,もう半音高いと無理,みたいな音楽だったのでした。
というか,いつも美しく響くか,ギリギリの曲ばかりを歌っています。
遊佐の児童合唱である「スマイルキッズ」さんは別にして,他の一般・高校の皆さんは,どこか「究極でない」輪郭の甘い音楽でしたが,我々は(今回の曲に限っては)輪郭ハッキリ,というかハッキリし過ぎか?という演奏でした。
満4年の今年も,まだ単独演奏会は出来ないかもしれないが(諦めてもいない(笑))また初夏には,堂々と,ギリギリの選曲で臨みます。
たぶん,半径2時間以内の距離の団体ではなかなか聞かせてもらえないような曲を...(あくまで「たぶん」ですぞ!)