配属先 第9特別教育センターにはたくさんの先生がいる。
みな、大学で特別支援教育を履修しており、
その後多くが仕事をしながらも大学院にさらに知識を深めている。
知識欲、学歴に対する向上意識が高い人たちだ。
素晴らしい先生が何人もいるが、
中でも特に尊敬している先生がいる。
聴覚障害のクラスにいる、サオ先生。
優しくて、慈しみ深い。
私がこの配属先に来てからも、何かにつけて優しく声をかけ、
常に気にかけてくれた。
そういう人だから、子どもたちに対しても気配りが行き届いていて、優しい。
先生優位な指導が多いタイで、子ども目線に立ち一緒に笑い
決していばらず威圧的にせず、子どもの目を見て話し、小さなことでもほめる。
学習の仕方も一方的な教えではなく、子どもの興味・関心を大切にする。
サオ先生の授業では、サオ先生は子どもたちから目を離さない。
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子どもたちもサオ先生から目を離さない。
目を離す隙がない。 飽きさせない授業だからだ。
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サオ先生が絵を描く。
海の中の生き物を描く。
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そして、描いた絵を手話と講話で表現する。
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次の絵は何だろうと、大人の私でもわくわくする、興味を持つ。
「さあ、次は誰が描いてくれるかな?」
子どもたちが勢いよく手をあげる。
指名された子が、嬉しそうに海の中の生き物を描く。
子どもたちにも出番があり、考えるチャンスがあり、飽きない展開。
サオ先生の目は子どもに優しくむいている。
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尊敬できる先生に出会った。
子どもを見る洞察力も、受け入れる人間的な幅も、自ら成長する教師としての謙虚な姿勢も、
全てが素晴らしいと思う。
それを伝えたいのに、タイ語でこれらに相当する言葉がないのと、
私のタイ語の語彙力不足で、
「サオ先生は素晴らしい先生だと思う。今日の授業で感動した。」と言うのが精一杯。
それでも、私の気持ちは伝わっているよう。
感激した面持ちで、恥ずかしそうに首を振りながら
「さちえ、ありがとう。」
と言う。
言葉がうまく通じなくても思いをくみ取る、そうだ、そういう感受性のある人なのだ。
だから、子どもたちの気持ちもつかむのだ。
こんな目をさせて子どもたちを釘付けにできる、
素晴らしい先生だ。
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