どうも、腰痛が本気で辛い…√カペラでございます。
どうでもいいですが、私の腰痛歴はもうすぐ、六年です。
遺伝です。DNAに腹立つ!!
はい。今回のレビューは辻村深月さんの「スロウハイツの神様」です。
上下一気にやっちゃうよ!内容続いてるから!
ちなみに以前レビューした「凍りのくじら」と同じ作者様ですよ!
まだ読んでない人はURLのいれかたがわからないので、ご自分で探してレビュー読んでくれたら幸いです
結構最近の記事です。すいません…
ではでは荒らすじ
人気作家チヨダ・コーキの小説で人が死んだーー
あの事件から十年。アパート「スロウハイツ」ではオーナー務める脚本家の赤羽環とコーキ、そして友人たちが共同生活をしていた。自分の好きなものを夢にし、没頭していた六人。
空室だった201号室に新たな住人がやってくるまではーー
そして、あの事件の直後に128通もの手紙でチヨダ・コーキを救った「コーキの天使ちゃん」の正体はーー
この作品では語り手が変わりつつ時間が進むタイプですが、そんなに偏りはなく、読みやすいと思います。
ちょい長めで、上下合わせると800ページ超えますが、厚さに圧倒されずに第三章を読み終われば、もうこっちのものです!楽勝です!ドハマリします!とりあえず、第三章まで読みましょう!
この、スロウハイツに住む人、みんなすっごいいい人なんですよ!
そして、みんな夢に向かってて熱いんです!若さ溢れてます!いやー若いっていい!
また、「凍りのくじら」では、非現実的なものでオチが締めくくられ、ちょっと「?」が残ったのですが、
この作品では、まっったくありませんでした!全て合致し、綺麗に円になって繋がりを持つんです!
最後まで読んだ人のみに与えられるスッキリ感が最高です!
そして、個人的に好きなのが、勝者の人間的本音と敗者の意地のギャップまで書いてあるところですね!
よく少年漫画などで見かける「ライバルが完全に負けて「いつかお前に追いついて見返してやるからな!それまでここを去るけど、待ってろよ!」」的な展開はこの作品にもあり、漫画だと大半は「さっさと這い上がって来い!」とか「俺のライバルは一生お前だけだ!」的なセリフで一時的に退場するものだと思いますが、ここでは
プチネタバレ↓
「「環ちゃん、俺、絶対にやってみせるから。」
それは、無理矢理しぼり出したような明るい声だった。
「だから」声を張り上げる
「信じて待っててくれる?」
環がすうっと目を細める。
「なにー?声が聞こえない。何も見えない。あんたの姿なんて何も見えない」
負けじと深呼吸して、環の声に声を被せる。
「俺は絶対、君に勝っ…!」
「聞こえない」
「俺、一人前になって」
「何も聞こえない。本当に、なんにも」
****
「環。入るよ?」
「うん。ーーは?」
「出てったよ」
「ーーは私から、何を奪おうとしてるの。気が合って、話ができて、私の脚本を読んでくれる友達ができて、私は本当に嬉しかったの。あいつの事情なんか知らないよ。それでいいじゃない。なんで、ダメなの。どうして私を切ろうとするの
狩野。自分で言った言葉っていうのは、全部自分に返ってきて、未来の自分を縛る。声は、呪いになるんだよ。
だからもう、ここには絶対帰ってこれない
誰かと対等になりたいなんて、声に出して言っちゃいけないの。美学と意地をモチベーションにして描きたいならそれは絶対だよ。ーーはどうして、架空のゴール地点なんて作るの。私は友達でいたかった」
「早く、あいつの部屋を埋めてしまおう。もう帰ってくる場所なんてないように」
環は、今日も入居者を面接し、不合格の判定を下す。」
長くてすいません(汗)
環はーーと友達やめたくなくて何度も聞こえないフリして、縛りができてしまったら、それをなくそうと、自分は待たないことを示し、入居者を探すんですよ!環もだいぶ、縛りになってるようになってますが結局は、それに決定できないでいて、環の人の良さが滲み出る少し変わった展開が見所!
次回のは、なんと、スロウハイツの住人、チヨダ・コーキが書いたという設定の作品のレビューをします!