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韓国大統領の発言(1)

2005年03月03日 00時13分45秒 | 拉致事件
一昨日3月1日以降、韓国の盧大統領の発言が波紋を呼んでいるようです。
私も、「どこから触れて良いものやら」と思う程の発言でした。

この発言の背景には、島根県が「竹島の日」を制定しようとしている事や駐韓日本大使の「竹島は日本の領土」との発言で、韓国内での反日の声が高まった事があるでしょう。
それに加えて日韓基本条約日韓協定についての情報が公表されて韓国政府へ向けられている怒りの声や、北朝鮮の核兵器製造宣言以降強まる北朝鮮への批難の声を“同胞”として和らげようとの意図があるのかも知れません。
盧大統領はまた、北朝鮮による日本人拉致問題に触れ、「日本国民の怒りは十分に理解する」としながらも、日本統治下の戦時中にあった「強制徴用や日本軍慰安婦問題」などの例を引用して「数千、数万倍の苦痛をなめたわれわれの怒りも理解すべきだ」と述べた。
この部分に至っては朝鮮中央TVの声明かと思う程、北朝鮮の主張と一致するものでした。
日韓併合や徴用と拉致は別問題であり、六ヶ国協議やその後の北朝鮮との交渉においての日米韓の足並みを乱す事になりかねない発言です。

北朝鮮が今更このような声明を出したとしても余り驚く事はないのでしょうが、他ならぬ大韓民国大統領がこのような発言をするのは驚きです。
日韓協定・日韓基本条約で日本政府と韓国政府の間で「両締約国及びその国民の間の請求権に関する問題」が「完全かつ最終的に解決されたこととなることを確認」しており、日本と当時の「朝鮮にある唯一の合法的な政府」である大韓民国政府との間で締結されているからです。
その大韓民国の大統領がこのような発言をするのは自国が締結した条約を否定するようなものです。

韓国では日韓基本条約について知られるにつれ、「補償は日本ではなく韓国政府がすべきである」との声が挙がっているようです。
北朝鮮による拉致がいつから始まったのか定かではありませんが、仮に盧大統領が「拉致の原因が日韓併合時にある」と考えているのであれば、日韓基本条約が締結された1965年以降の北朝鮮の怒りが日本に向けられている事をどのように考えているのでしょう?
今後の大統領の発言の整合性がどうなるのか、気になるところです。


長くなったので次回に続きます。

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