Time waits for no one

昨日(7/21)、「時をかける少女」のアニメ版を見ました。

平たく言うと、ひょんな事から「タイムリープ」という過去に戻る方法を手にした主人公・真琴がイロイロやるお話。

タイヘン面白いです。見ていない方はビデオ借りてでも是非。

・・・と、あまり内容については立ち入らずに、設定部分について。なんだか「タイムリープ」という物語の根幹を成すシステムのルールが物語の前半と後半で変わっているような気がするんです。

例えばこのエピソード。おばさん(元祖時をかける少女の芳山和子)にタイムリープの存在を知らされ、半信半疑でタイムリープの実験をやった時。ふと気が付くと過去に戻っていて、妹に食べられた冷蔵庫のプリンを発見します。そしてこの後、過去に戻る前の世界に、まことの意志とは関係なく引き戻されています。

かと思えば、「行ったり来たりできる」というセリフがありまして、実際、鉄板焼きを食べるために過去に戻ったり、お小遣いをリセットするために過去に戻ったりします。

さらに、物語の後半になってくると、過去から現在に戻る設定が最初からなかったかのような展開でお話が進んでいきます。いや、千昭は戻ったらしいんですが。

まとめますと、
①、随意で過去から現在に戻ることができない。
②、随意で過去から現在に戻ることができる。
③、そもそも過去から現在に戻ることはできない。
という3つのルールが混在しちゃってます。

ここで、①の場合、過去に戻って工作中に、自分の意志と関係なく現在に引きずり戻されてしまっては具合が悪い。

②の場合、過去に因果を作る(功介と果穂をくっつけるなど)はまだマシでしょうが、因果を消す(千昭に告白されたのをなかったことにするなど)場合、例えば「現在」から「2日前」に戻って因果を消して「現在」に戻ってきたら、変わってしまった「1日前」の因果によって「現在」がさらに悪化している―なんてことも考えられます。

③の場合、1週間前に戻った場合、再びその1週間をやり直さなければならなくなります。お小遣いをリセットしようと過去に戻った場合、退屈な授業もやり直さなければなりません。テストをやり直すこともしていましたが、他の用事で過去に戻ってもまたやり直し。戻るたびごとにやり直し。これはツライ。

・・・基本的に、昔から言われている「タイムマシンのパラドックス」を都合のいいように捻じ曲げてるんでなんとなくスッキリしないんですよ。

いや、そんな細かいことを気にしなければ面白い話です。いや、物語の根幹がオカシイのはちょっと・・・