Blue Lagoon

徒然なるままに好きなことを書き綴っています。主に日々の出来事・その時々にはまった漫画等・・・かなぁ?

匂い桜

2007-03-15 18:31:16 | 寓話集
桜もいいが梅も良かねぇ。
春を告げる香り・・・恋しい人を梅の香りが連れてくれる・・・

久しぶりに重なった休みの10日程前、何処か出掛けよう…と言い出したのは萩原だった。
まかせる…と答えたのは覚えているが詳しい話しもないままで日は過ぎていった。

「松田、もう朝だぜ。起きろよ」
耳元で声がする。
ったっく、休日くらいゆっくり休ませろ…と寝返りを打ち浮上しかけた意識をまた沈めようとするも、布団の上に置かれた手がひかれることもなく…
「…陣平ちゃん、5秒で起きないと、・・・襲うよ」
低く甘い声で囁かれた。
ぞわっ
身の危険を感じてベッドから跳び起きると、ちぇっ…と舌打ちしながらも笑みを浮かべながら枕元に座る男がいた。
何してるっとか、何処から入ったっとかいう前に服を渡され、あっという間に車に押し込まれていた。

連れて行かれた所は、梅林。
一面に匂い立つ甘く切ない梅の香り…見渡す限りに広がる紅と白のコントラストに目が奪われる。思わず見惚れていると、
「綺麗だろう?桜もいいけど、梅もよくねぇ?」
春が来るって気がするし・・・まだ風は冷てぇけどなっと笑いながら萩原が枝に触れる。
小さな花が揺れる。
松田は、その中でも見事なまでのしだれ梅の木にそっと触れてみた。
何年も生きてきた木…。
これからも全てを見ていくだろう大樹…
春を告げる・・・恋を伝える花・・・

ふと後ろから抱き込まれた。
梅の香りの中に嗅ぎ慣れた匂いがする…
前に回された腕に手を重ねると萩原は肩に顔を埋め、抱きしめる腕の力が強まった。

俺は、お前の匂いに酔いそうだ…

~あとがき~
何故か急に思い浮かんだ萩松です。
書きたかったのは、後ろから抱きしめる萩原と梅の香りだけじゃなくて萩原に酔う松田・・・。まとまらなくて長くなったけど(苦笑)
萩原の匂いってどんなだろう?香水か体臭かは・・・不明っす。←おいっ
ちなみに眞代は梅も桃も桜も好きです(^^♪
春を告げる、または恋を告げる花・・・という別名が梅にはあったような気がします。たぶん・・・自信ないけど。
先週、いつき兄さまとゆうくんと梅を見に行ったのがきっかけではありますが・・・。
別Ver(萩原視点)も書けたら良いなぁ~

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