この小説はテレビドラマにもなりましたが、
『いつか陽のあたる場所で』と『すれ違う背中を』の完結編です。
刑務所で親しくなった女性二人の出所後の生活が書かれています。
女子大生で強盗で服役7年の芭子と,12歳年長で家庭内暴力に耐えられず
夫殺人で5年服役した綾香の二人が主人公です。
細々と人目を避け、身寄りもなく二人だけで日々を過ごしていました。
前作までで色々な事がおきます。
そして本作ではやっと7年経ち少しずつ生活していけるようになった時に、
東日本大震災が起きます。芭子は綾香の生活していた仙台に行って、
彼女の子供の行方を捜していた時に地震に遭遇します。
沢山の犠牲者が出て、ボランティアに毎週参加していた綾香は、
自分の罪の重さを改めて感じるのです。
人間の命の重さをです。
そして改めて一生償いの人生を送ることを決意するのです。
あとがきで作者も取材で東日本大震災の時仙台にいて、
その経験をそのまま小説にしたそうです。
この二人のこれからのが気になります。
これが完結編ですが、是非又書いて欲しいと思う本です。
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