100年に一度とも言われる不況の波は,地方経済にも多大な影を落としている
鹿児島県でも,南日本銀行(鹿児島市)9月中間決算予想・赤字に下方修正と痛手を被っている。新聞報道,銀行のHPから他県の地方銀行の中間決算の状況を探ってみる。
南日本銀行南銀発表の2008年9月中間決算(連結)によると,米証券大手リーマン・ブラザーズ関連の債券など有価証券の評価損により,当初予想では5億5000万円の黒字だった中間純損益が42億円の赤字になると修正した。
経営の健全性を示す自己資本比率は7%程度に減るが,国内基準の4%はクリアしているという。
▼八十二銀行(長野市)
八十二銀行発表の08年9月期中間決算(単体)によると,経常利益は前年同期比で110億4200万円減の52億7700万円、中間純利益も同66億1300万円減の31億5900万円だった。米サブプライムローン問題に起因する海外金融市場の混乱から外国債券を中心に減損処理が大幅に増加したことや,株式市場の低迷による投資信託販売減少が影響した。自己資本比率は9月末の速報値で12・63%。
▼百十四銀行 6期ぶりの減収減益
百十四銀行(香川県)発表の中間決算。単体で経常収益が372億4200万円(前年同期比3・0%減),経常利益14億8400万円(同80・2%減)と6期ぶりの減収減益。
原因は,金融危機の影響で有価証券関係の損失が膨らんだことに加え,貸し倒れ引当金繰入額と不良債権処理額を合わせた「与信費用」が65億4700万円(同99億5100万円増)と増えたことなどによる。
最終(当期)利益は17億2900万円(同75・6%減)となった。09年3月期の最終利益予想も44億円(同57・1%減)に下方修正した。
▼香川銀行 4期ぶりの減収減益
香川銀行発表の中間決算。経常収益は166億6800万円(同2・8%減),経常利益は11億100万円(同41・3%減)で4期ぶりの減収減益。最終(当期)利益も3億4300万円(同61・1%減)となった
▼鳥取銀行 1949年創業以来初の赤字
鳥取銀行発表の08年9月期。単体の経常損益は13億7800万円の赤字と,前年同期に比べて24億1700万円悪化した。中間決算での赤字計上は1949年の創業以来初めてのこと。
原因は,世界的な株価下落が影響し,保有する有価証券の減損処理が約26億円に上ったことにある。
自己資本比率は10・05%と国内基準の4%を上回ったが,08年3月比で0・71ポイント低下した。
▼徳島銀 上場以来初の赤字
徳島銀行発表の9月の連結中間決算。世界的な金融市場の混乱による有価証券の価格下落などから,徳島銀行ではマイナス26億700万円(同40億7600万円減)で90年の株式上場以来,初めての赤字決算となった。
リーマンブラザーズが発行した債券の評価損など有価証券関連の損失が拡大。経常収益が147億9900万円(同19億6000万円減),純利益はマイナス11億7300万円(同17億5900万円減)となった。数値が高いほど良い自己資本比率は0・41ポイント減の9・14%だった。
▼阿波銀 減収減益
阿波銀行(徳島県)は経常利益18億4700万円(前年同期比75億5000万円減)と減益。阿波銀行の経常収益は貸出金利息が増収となったが,金融危機の影響で有価証券利息配当金などが減収になったことなどから395億6500万円(同9億6600万円減),純利益は15億1300万円(同24億6900万円減)だった。経営の健全性を示す自己資本比率は3月期(11・88%)から0・48ポイント減の11・40%。
同行は10月に09年3月期決算の業績予想を下方修正,経常利益は当初予想比57・1%減の66億円,純利益も同52・3%減の40億円としている。
▼関連ブログ南日本銀行,数十億円規模の公的資金注入を申請へ
鹿児島県でも,南日本銀行(鹿児島市)9月中間決算予想・赤字に下方修正と痛手を被っている。新聞報道,銀行のHPから他県の地方銀行の中間決算の状況を探ってみる。
南日本銀行南銀発表の2008年9月中間決算(連結)によると,米証券大手リーマン・ブラザーズ関連の債券など有価証券の評価損により,当初予想では5億5000万円の黒字だった中間純損益が42億円の赤字になると修正した。
経営の健全性を示す自己資本比率は7%程度に減るが,国内基準の4%はクリアしているという。
▼八十二銀行(長野市)
八十二銀行発表の08年9月期中間決算(単体)によると,経常利益は前年同期比で110億4200万円減の52億7700万円、中間純利益も同66億1300万円減の31億5900万円だった。米サブプライムローン問題に起因する海外金融市場の混乱から外国債券を中心に減損処理が大幅に増加したことや,株式市場の低迷による投資信託販売減少が影響した。自己資本比率は9月末の速報値で12・63%。
▼百十四銀行 6期ぶりの減収減益
百十四銀行(香川県)発表の中間決算。単体で経常収益が372億4200万円(前年同期比3・0%減),経常利益14億8400万円(同80・2%減)と6期ぶりの減収減益。
原因は,金融危機の影響で有価証券関係の損失が膨らんだことに加え,貸し倒れ引当金繰入額と不良債権処理額を合わせた「与信費用」が65億4700万円(同99億5100万円増)と増えたことなどによる。
最終(当期)利益は17億2900万円(同75・6%減)となった。09年3月期の最終利益予想も44億円(同57・1%減)に下方修正した。
▼香川銀行 4期ぶりの減収減益
香川銀行発表の中間決算。経常収益は166億6800万円(同2・8%減),経常利益は11億100万円(同41・3%減)で4期ぶりの減収減益。最終(当期)利益も3億4300万円(同61・1%減)となった
▼鳥取銀行 1949年創業以来初の赤字
鳥取銀行発表の08年9月期。単体の経常損益は13億7800万円の赤字と,前年同期に比べて24億1700万円悪化した。中間決算での赤字計上は1949年の創業以来初めてのこと。
原因は,世界的な株価下落が影響し,保有する有価証券の減損処理が約26億円に上ったことにある。
自己資本比率は10・05%と国内基準の4%を上回ったが,08年3月比で0・71ポイント低下した。
▼徳島銀 上場以来初の赤字
徳島銀行発表の9月の連結中間決算。世界的な金融市場の混乱による有価証券の価格下落などから,徳島銀行ではマイナス26億700万円(同40億7600万円減)で90年の株式上場以来,初めての赤字決算となった。
リーマンブラザーズが発行した債券の評価損など有価証券関連の損失が拡大。経常収益が147億9900万円(同19億6000万円減),純利益はマイナス11億7300万円(同17億5900万円減)となった。数値が高いほど良い自己資本比率は0・41ポイント減の9・14%だった。
▼阿波銀 減収減益
阿波銀行(徳島県)は経常利益18億4700万円(前年同期比75億5000万円減)と減益。阿波銀行の経常収益は貸出金利息が増収となったが,金融危機の影響で有価証券利息配当金などが減収になったことなどから395億6500万円(同9億6600万円減),純利益は15億1300万円(同24億6900万円減)だった。経営の健全性を示す自己資本比率は3月期(11・88%)から0・48ポイント減の11・40%。
同行は10月に09年3月期決算の業績予想を下方修正,経常利益は当初予想比57・1%減の66億円,純利益も同52・3%減の40億円としている。
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今回紹介してくださっている3冊のうちの一冊、「最強という名の地方銀行」は読んでおりますので、一筆コメントさせて頂きます。
「最強という~」で紹介されている、リテール(個人客)部門のビジネスモデルは、結局はアメリカにおける、顧客を“ローン漬け”にする戦略の紹介に過ぎなかったのではないでしょうか・・。それが、今回の金融恐慌により、一挙に崩壊したと・・・・。
さて、新たな地方金融機関のビジネスモデルは?という段階であるように思います。