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今週の一枚:「BAND WAGON」(Perfect Edition)   鈴木 茂

2005年12月26日 | Fuku-music
【Fuku】

今週発売のF&Eでも特集されているそうですが、今年から来年にかけて、1975年って一つのエポックメイキングとして語られることが非常に多くなりそうです。
それを先取りって訳じゃあないですが、前々回のシュガーべイヴの「SONGS」のリリースが1975年4月25日、大滝詠一の「Niagara Moon」が同じく1975年5月30日、そしてこの元はっぴいえんどの"ほしいも小僧"こと鈴木茂の初のソロ「BAND WAGON」が1975年5月25日リリースと、この1975年という年は日本のロック・ポップスにおいてもその後に非常に大きく影響を与えた作品が次々とリリースされた記念すべき年でした。
それから30年経過して、今年5月25日にこのBAND WAGONの"Perfect Edition"が、鈴木茂氏本人によりリマスタリング、今の本人への製作時のインタビューと当時彼がこのBAND WAGONの音を再現すべく結成した幻のグループ(結局1年足らずで解散してしまったため幻と言われてます)"ハックルバック"の貴重なライブ映像のDVDをセットにして発売されました。

私は本当のところ当時はもっと泥臭い音楽が好みだったので、はっぴいえんどってどうもあまり好きになれなかったのですが、一般には評判が悪かった3rdアルバムの"HAPPY END"で展開されたいかにも西海岸の乾いた音だけは気に入ってました。バンド解散後、キャラメル・ママからティンパンアレイと当時の日本では最強のリズム隊を支える凄腕バンドのギターとして活躍していた鈴木茂氏が、自分の本当に出したかった音を求めて単身アメリカに渡り、向こうの当時としては一番脂が乗っていたLittle FeatやTower Of Power、Sly & The Family Stoneのメンバーとセッションしてアルバムを作成って話を聞き、私は発売日に下北沢でこのアルバムを買いました。
彼のギターははっぴいえんどの時代からはかなり毛色が変わって、乾いたスライドギターのテクにはますます磨きがかかっていた時期で、その後にやってくるクロスオーバー(フュージョン,これは死語かなあ)ブームの先駆けとも言えるインスト
のナンバーを含めたこのアルバムは、やはり1975年を象徴する偉大なアルバムの一つとして今だに高い評価を得ています。

彼のバンド、ハックルバックの貴重なライブの映像が見られるのはこのPerfect Editionの最大の見所で、私は渋谷のヤマハ店頭でのBAND WAGON発売のプロモーションイベントでこのグループを生で聞きましたが、鈴木茂氏の歌いながらの緻密なスライドギターに圧倒されたことを思い出します。

1975年、面白かった年ですね。自分について言えば、初めてコンバースのワンスターを履いたのも、初めてLevi's501を穿いたのも、初めてRedWingのブーツを買ったのもこの年でした。クラブ活動の合間に渋谷やアメ横、駿河台にしょっちゅう通って、レコード買ったり、靴買ったり、着るものを漁ったりしてました。
この後はちょっと当時を象徴するような品を紹介していこうと思ってます。当時の詳しいことは28日発売のF&Eにも出ていると思いますので、併せて見て貰えるとうれしいかも。

BAND WAGON  Shigeru Suzuki originally release date 25th,May,1975
Perfect Edition release date 25th,May,2005 , PANAM CRCP-20374 NIPPON CROWN Ltd.

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