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東野圭吾【手紙】

2007年01月16日 | 本review
ネタバレ注意!!!ネタバレ注意!!!ネタバレ注意!!!ネタバレ注意!!!

『強盗殺人の罪で服役中の兄、剛志。弟・直貴のもとには、獄中から月に一度、手紙が届く…。
 しかし、進学、恋愛、就職と、直貴が幸せをつかもうとするたびに、
 「強盗殺人犯の弟」という運命が立ちはだかる。
 人の絆とは何か。いつか罪は償えるのだろうか。
 犯罪加害者の家族を真正面から描き、感動を呼んだ普及の名作。』

評価→★★★★☆ スゴイ面白い(o→ܫ←o)


◇感想◇
事件が起こるたびに、考える。

もし被害者になったら・・・
もし罪を犯したら・・・
もし家族が罪を犯したら・・・

自分がもし被害者になったら、これはもう、絶対に犯人を許せない。
どんなに事情があっても、きっと一生憎み続けると思う。

自分がもし罪を犯したら。
計画的に罪を犯すことはないと思うけど、思わぬ事故とか起きたら…。
一生罪を償うしない。

自分の家族が罪を犯したら。
これが一番難しい。
罪を犯した家族を許せない。被害者に申し訳ない。と思う反面、
自分の罪じゃない!と思ってしまいそうだ。

この本は、強盗殺人を犯してしまった兄のせいで人生を狂わされる弟のお話。
しかも、罪を犯した理由が、自分の学費のためという…。
兄弟の絆がテーマらしいんですけど、それはあんまり感じなかった。
それよりも、もっと別のところにズーンときた。

たとえば…印象に残った就職先の社長の言葉。
「差別はね、当然なんだよ。
 犯罪者やそれに近い人間を排除するというのは、しごくまっとうな行為なんだ。
 我々は君のことを差別しなきゃならないんだ。
 自分が罪を犯せば家族をも苦しめることになる。
 すべての犯罪者にそう思い知らせるためにもね。」

これは、ガツンときた。

このお話は、加害者側の目線で書かれているけれど、
決して加害者を擁護している内容でなく、むしろ加害者の厳しい現実が書かれている。
罪を犯す時に、自分がどうなるか、自分の家族がどうなるかを考える人はたぶんいないと思うんですけど、今の時代はそうでない時も考えてない人が多いからな…。

物語としてもとても面白く、考える要素もたくさんあって読み応えがあった。
また何年後かに読み返してみると、また違った発見があるのかも。

ただ、被害者側の方が優しすぎではないかな?と思った。

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