TRIO(KENWOOD)のR-300です。
中学、高校と私がBCLに熱中していた時、YAESU FRG-7と双璧をなしていた通信型受信機です。
以前オークションで落札して、FRG-7と併用して使ってたんですが、最近常に「ジャー」というノイズが
入るようになったので修理です。
元々、「ケンクラフトQR-666」というキットとして発売されていたのを完成品として発売したモノです。
基板とかはハンダごてを使わずに外せるので、メンテナンスは楽ですね。
取り敢えず、アマチュア無線業界では「劣化が激しい」で有名な日立製「2SC460」が使われているので、無条件で交換します。
この頃のTORIO製品にこぞって使われていました。まさか40年後まで使われるなんて誰も考えなかったと思います(笑)。
BCLラジオ界では、劣化が激しいといえば三菱製「2SC710」三洋製「2SC930」ですね。
2SC710はSONY製品に使われています。BCLラジオのみならず、CF-1980とかのラジカセにも使われています。
2SC930は三洋製「RP-8700」で使われています。私が修理したヤツでも、ほぼ全滅に近いくらい劣化してました。
他にもSONY製の「ICF-6800」とかにも使われています。6800で調子が悪いのは大抵これが原因です。
ちなみに2SC930は、始めはICF-5900でも使われている2SC668と同じ半球型でしたが、途中で一般的なTO-92型に形が変わっています。
RP-8700でも、半球型だけの機種と、TO-92型だけの機種とあります。
マーカー基板です。(これは交換後です)
足が真っ黒です。
写真の左のヤツ。
hfe = 11 死亡確認。
右のヤツ。
これはかろうじて生きていますが、規定値下限ギリギリです。
RF、IF基板です。
IF基板のヤツ。
hfe=16。死亡確認。
RF基板のヤツ。なんとか生きてますが、ギリギリ。
交換して取り付けたのは、2SC460Cで4つともこの位の値です。
左がTO-92型の2SC460C、右が外した旧型の2SC460Bです。途中で左に形が変わりました。
現在もT0-92型は販売されているらしいのですが、旧取引メーカー向けで、新規の販売はされてないようです。
ですから個々の販売店での入手は、右のが殆どで、hfeも低下しているのが多いです。
私はたまたまTO-92型が残っている店があったので試しに入手しました。その販売店もあと数個しか残ってません。
TO-92型の2SC460が入手出来ない、有っても旧型の場合は互換品を使った方が無難です。
アマチュア無線業界では2SC1675Lが互換品としてよく使われています。
なお、旧型の2SC460はTO-92型の2SC460とは『足の配置が逆』です。
というか、旧型は「C460」と書かれてる面は『裏側』です。
TO-92型の2SC460を取り付ける時は、旧型の2SC460の配置に対して裏返して取り付けます。
丁度2SC710と同じですね。
この面で、両方とも左から「ECB」になります。↓
RF基板には、2SK19GRも使われています。
外したヤツの値。
手持ちに2SK19GRがあったので、交換しました。
その値。
RF基板のこんな場所にあったので、取り付けに苦労しました(笑)。
交換後、元に戻して電源を入れてみたのですが、「ジャーー」というノイズは治りませんでした。
となると、3つ使われている「3SK35-GR」かしら?入手が難しいので、なんとか探してみま~す。