韓リフの過疎日記

経済学者田中秀臣のサブカルチャー、備忘録のための日記。韓リフとは「韓流好きなリフレ派」の略称。

曽野綾子インタビューby荻上チキ感想:TBSラジオ:荻上チキ・Session-22

2015-02-17 23:50:59 | Weblog
 経済の話とはいえないのでこちらに。

 ラジオを聴きながらつぶやいたものを。

 曽野綾子氏「区別であって差別ではない」か。でたな。これがいまの保守とか自称愛国者たちにある歪んだ認識。彼等&彼女らの「区別」は他者の状況に無関心な「差別」を生んでいる。チャンネル桜に出たときにもっとも驚いたのが、この「区別であて差別ではない」というレトリック。この曽野氏の「アパルトヘイト肯定ととられて驚いている」という心性は、まさに「区別」が「差別」を生み出す状況に無関心。

 チキ「差別しているひとが区別を差別で使っているのでは」という趣旨の質問に対して、曽野氏は「私は私の用語を使う」とかたくなな対応。他者の境遇への想像力の欠如にしか思えない。

 この他者の境遇への想像的共感の欠如は、曽野綾子氏の著作にはかなり普遍的に読める。これについては古谷経衡さんと僕の対談(音声ファイル)を参照してほしい。以下にあるリンク先から対談音声ファイルにいける。

 曽野綾子的なる旧来型保守の「貧困」観をめぐる対談(古谷経衡&田中秀臣)
 http://d.hatena.ne.jp/tanakahidetomi/20150212#p2

 きわめてこのチキ氏と曽野綾子氏の対談は興味深い。この「区別と差別」をめぐる議論は(僕はあまり詳しくはないが日本人のアパルトヘイトについての見方も関連して)実に有益。
 
 曽野氏は「区別すべき」といっていて、自然に「区別される」という趣旨ではまったくあのコラムは読めない。もし「区別すべき」としてその通りに「区別」されるならやがて偏見を生み出す可能性が大きい。「差別(曽野氏的区別)が偏見を生み出す」。

 残念なのは全部の収録を流さなかったこと。申し訳ないがスタジオにきた識者の人はまた違うときにでればいいのではないか? チキ氏が曽野綾子氏の発言を要約してたが、放送された生の声を聴いても、彼女の微妙なニュアンス、こだわりを言うときの呼気などが聞きたかった。そこがきわめて残念。
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