ホセ・クーラが、それを歌うことは「夢」であり、「自分にとっての理想のオペラ」と語ってきたブリテンの英語オペラ、ピーター・グライムズの初日が、5月7日、ついに幕をあけました。クーラは、主演とともに、舞台デザインと演出も担いました。
*公演の概要やクーラの思いについては、以前の投稿(告知編)をご参照ください。
まずは、ボン劇場が公開したプロダクションの紹介動画を、ぜひぜひ、ご覧ください。
2分13秒の短い動画です。下の画像をクリックするとボン劇場のVimeoのページにリンクしています。たいへん細部まで作りこんだ舞台という印象を受けます。
次の動画は、クーラがアップした、初日終了後のカーテンコールの様子。劇場中が大興奮の大喝采、満場のスタンディング・オベーションになったとのことです。
拍手と歓声が鳴り止まず、最後はクーラがスタッフをつぎつぎに舞台上に招いて、キャスト・スタッフ全員で成功を喜び合っています。
*なお、歓声が非常に大きいのでご注意ください。
下の画像をクリックするとクーラのフェイスブックの動画にとびます。
初日の成功、観客の大反響、大喝采を受けて、クーラもFBで動画を紹介しながら興奮気味にコメントしていました。
「昨日のピーター・グライムズ初演後のカーテンコールの動画の一部分。
自発的なスタンディングオベーションが、平土間の最前列からギャラリーの最後まで!!! 彼らはボンでこのようなことが起こるのは初めて、または少なくとも長年にわたってないと言う。私にはそれが本当なのかどうかわからない。おそらくそうではないとしても、パフォーマンスが成功したのは事実だ!! 多くの感情、涙、鳥肌。舞台の上で、オーケストラ・ピットの中で、誰もがベストをつくした!!!
このことは、我々が繰り返し言ってきたように、社会全般が絶望的ではないことをもう一度証明している。共通のプロジェクトを担うことによって、そしてそれに向かうインスピレーションを与える人々ーーそれこそ我々みんなが求めるものだ!!!
祝福と感謝を共に働いた全ての人々に!!! ホセ 」
以下、ボン劇場がHPやFBにアップした画像をいくつかお借りして、紹介したいと思います。
舞台中央に、このオペラの作曲者ブリテンが暮らした町、オールドバラに残されている塔をモデルにデザインした建物が。
少年の死の責任を問われたグライムズ。まわりの人影が圧迫感、グライムズの孤独と辛さを増幅する。
恋人エレンとの結婚というささやかな幸福を夢見るグライムズ。その実現のための大切な手段である舟と。
村人たちが集まる酒場ボアー亭
ボア―亭で村人たちに溶け込もうとするグライムズ
漁のために新しく迎え入れた少年と。不器用で粗暴なグライムズ、心の底に愛とやさしさを持っているが、少年への接し方が誤解を招く。
事故で亡くなった少年の幻想に苦しめられるグライムズ。舟とともに彼の人生の重荷に。
まだたくさんの画像が公表されていますし、クーラのインタビュー、グライムズの解釈についての投稿、レビューなど、引き続き紹介していきたいと思います。