人と、オペラと、芸術と ~ ホセ・クーラ情報を中心に by Ree2014

テノール・指揮者・作曲家・演出家として活動を広げるホセ・クーラの情報を収集中

(告知編)2018年 ホセ・クーラ プッチーニの西部の娘を演出・指揮 / Jose Cura, directer and conductor of Fanciulla del west

2017-11-11 | 西部の娘の演出・指揮


2018年のカレンダーの記事でも紹介しましたが、来年、ホセ・クーラは2つのオペラを演出します。ひとつはプラハで6月からのヴェルディのナブッコ。 → このブログでの紹介記事(告知編)
もうひとつが、バルト3国のエストニアの首都タリンにあるエストニア国立歌劇場で、9月に初演を迎えるプッチーニの西部の娘です。
トップの写真は、エストニア国立歌劇場のFBに掲載されたもの。10月に劇場で、舞台のデザインや演出構想についてプレゼンテーションした時のようです。

クーラは、演出と舞台デザインに加えて、今回は指揮者としても出演するとのことです。
劇場はフェイスブックで告知し、クーラの訪問の記事などをアップしていますが、まだHPのカレンダーには発表されていません。そのため出演者など詳細はわかりませんが、クーラが指揮する日程は、2018年9月21、23日。
上演自体が2日間で終わりなのか、その後も指揮者を変えて再演されるのか、そのあたりもまだ不明です。




クーラの公式カレンダーより


エストニア国立歌劇場
西部の娘/プッチーニ
2018年9月21、23日
セットデザイン、演出、指揮



西部の娘のディック・ジョンソンといえば、オテロやサムソンと並んで、クーラの18番。演技、歌唱、役柄解釈、ワイルドな風貌とパワー、情熱・・この役が求めるすべてを兼ね備えたパフォーマーではないかと私は考えています。しかし今回はクーラは歌いません。
残念ではありますが、長年ジョンソンを歌ってきたクーラが、どのような舞台をつくり、指揮をするのか、非常に楽しみです。



――バルト3国エストニアの首都タリン

タリンはグーグルの地図でみたところ、旧ソ連のバルト3国のなかでも、もっとも北の方に位置しています。クーラの住むスペインのマドリードが地図の左下に見えますが、同じ欧州とはいえ、かなり距離があります。
一方、10月末にクーラがオネーギン特別賞を受賞し、関連行事に参加したサンクトペテルブルクは、タリンとは結構近いですね。
6月プラハと9月タリンで初演を迎える2つのプロダクションの準備を同時進行で進め、そのほかにコンサートや作曲などをこなしているクーラ。多忙ななかで、できるだけ合理的に移動するために、サンクトペテルブルク訪問の後にも、タリンで演出の打ち合わせやプレスの取材を受けてきたようです。






これはクーラが自分のインスタグラムに投稿した写真で、タリン空港に設置されている無料のフィットネスジム。空港の搭乗口の隣に設置されているそうです。この夏、熱心にフィットネスに励んだ後だっただけに、とりわけ印象的だったのでしょうか。







――エストニアのラジオ番組でインタビュー

エストニアのラジオのインタビューに答えるクーラ。下の画像をクリックすると、放送局のページにとびます。10月のものです。
約50分、音声のみですが、クーラの若い頃の録音でトゥーランドットやオテロなどの曲と、クーラの英語でのインタビューが収録されています。





こちらは11月のもの。同じくクーラのインタビューと歌で構成されたラジオ番組で、50分余の音声のみです。
若い頃の録音(サムソン、オテロ、西部の娘)や今年iTunesで再リリースしたドヴォルザーク歌曲など、クーラの歌がたくさん聞けます。インタビューは英語ですが質問はエストニア語。クリックで番組ページにとびます。




このインタビューのなかでもいろいろ語っているのだと思いますが、語学力がなく、とりわけリスニングはお手上げ(T_T)、十分聞き取れないのが残念です。



――クーラの「西部の娘」の解釈

これまでもクーラは、西部の娘に出演した際に、作品解釈やジョンソンの人間像について語ってきました。いくつかの投稿で紹介してきました。

「ホセ・クーラ プッチーニの西部の娘」
「西部の娘 プッチーニは最もエロティックな作曲家の1人」
「2016年 ホセ・クーラ 西部の娘 in ウィーン」


今回の演出構想についても、いずれクーラ自身がFBで紹介してくれると思いますので、楽しみに待ちたいと思います。



――クーラの歌う「西部の娘」ディック・ジョンソン

今回のエストニアではクーラは歌いませんが、クーラのジョンソンは本当に素晴らしいと私は思っています。ぜひひとりでも多くの方に、見て聞いていただきたいのが、他の投稿でも紹介してきた2016年ウィーンでの舞台動画です。本来のジョンソンの設定より多少年齢は高めですが、荒くれ者だが内面には優しさと知性、無垢な部分をもっている人間像、おずおずと真の愛にめざめていく控え目な表現がとても魅力的です。そしてなんといっても、第1幕と第2幕のミニーとの二重唱、そしてジョンソンの最後のアリアなど、聴きどころが沢山あるうえに、クーラが絶好調、のびやかで美しい、ハイノートまで楽々と歌いきる安定した歌唱を聞かせてくれます。前・後半に分かれてアップされています。


前半 第1幕
Puccini - La fanciulla del West (Part I) Eva-Maria Westbroek, Tomasz Konieczny, Jose Cura


後半 第2幕、第3幕
Puccini - La fanciulla del West (Part II) Eva-Maria Westbroek, Tomasz Konieczny, Jose Cura





――美しいエストニア国立歌劇場

下は劇場がアップしている紹介動画です。
エストニア国立歌劇場は1913年完成のアール・ヌーヴォー形式の建築物とのこと。なかなか優雅で瀟洒な雰囲気の内装です。
タリンの街並みも中世の雰囲気を伝えるとても美しいものだそうで、行ってみたくなりました。


ESTONIAN NATIONAL OPERA - Video Tour of the House











*画像はエストニア国立歌劇場やクーラのFBなどからお借りしました。

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