ユーカリスティア記念協会のブログ

できるところまで、できることから始めちゃうのだ。
歩みは遅いけど、自由です。

ブログ公開にあたりまして

2013年03月08日 14時18分28秒 | ごあいさつ
財団法人――5年前までだったら、私たちにとって、それを設立しようなどの試みはとうてい敷居が高すぎて、まず不可能だったことでしょう。2004年に民法が改正され、続いて2008年に一般法人法が施行されたことを私が知ったのも何かのご縁だったのでしょうか。それともそれは啓示だったのでしょうか。とにかく法人法の改正は、まさにタイミングのなせるわざとしか言いようがないと実感しています。

とはいえ、それが設立できるかどうかは今なお不明です。むしろ、設立・発足に至るまでに乗り越えなければならない壁の数々を思うと、やはり実現は無理なのではないかという思いの方にずっと大きくとらわれています。

だからこそ、始めてしまうのです。結果、やはり設立は無理だった、できなかった、となるならば、それはそれでその結果を受け止めればよいだけの話。「思い悩むな」「明日のことは明日自らが思い悩む。その日の苦労は、その日だけで十分である」(マタイによる福音書6章25節以下)との垂訓を、私たちは伝えられている者たちなのですから。

一般法人法施行を受けた今ならば、そして神学者・野呂芳男が亡くなって3年が経とうとしている今、私たちでもこの形で「神学に生きる」ことを引き継げるかもしれないと思ったのが始まりです。

神学が、どのように他の学域と関わりをもつことができるだろうか。野呂神学は、学際的な研究活動に貢献できる可能性を秘めているのでないだろうか。さらにはアカデミズムを基礎にしながらも、神学は実社会の中で生かされるべきだし、いやそれどころか大いに役立つのではないだろうか。祈りは教会という建物の中だけでなされるものではなく、世俗にあってこそそれが必要とされているはず。キリスト者として生きた野呂芳男の神学とその実践を検証し、そのことを通して再び、野呂神学とその実践をより広い世界へ、つまり世俗の社会に還元してゆく……これらの思いをひとつひとつ、できるところから実現できる活動を、したい人たちが集まる場ができればと思います。

設立に関わるすべての人たちが、設立までの過程を楽しみながら参加していただければとの思いから、ここにその過程を公開します。(林昌子)