うちのお母さんは自転車にのれませんでした。
それはとってもこわがりだからです。タイヤが二つしかないので、ひっくりかえると思いこんでいたそうです。
それが去年の春、自動車学校へ行きました。二か月もかかり、先生におこられながらやっとめんきょを取ったのです。でもさっぱり運転をしません。事故にあうのがこわいからだそうです。タイヤが四つあるのでひっくりかえらないと言ってとっためんきょなのに、少しものらないので、お父さんに「もったいない。もったいない。」と言われてばかりいます。
ところが、とつぜん人が変わったように今年の秋ごろから自転車の練習を始めました。わたしはどういう風のふきまわしかと思いました。毎日毎日町内をぐるぐる数えられないほど、たくさん回っていました。私は練習するだけでもビックリしたのに、町内をめぐるのには目をまるくするほどでした。
次の日も、その次の日も-。二週間もずっと自転車をのり回していました。わたしは気がちがったのではないかと思いましたが、今では自転車にのって、妹をようち園におくりむかえしたり、近くの店にも行くようになりました。
でも後ろに、子どもはのせません。それは、のせるとひっくりかえるからだそうです。
お母さんは、自動車にも、自転車にものれないのでは、何かといやだから、練習を始めたのだそうです。
わたしは、このように一生けんめいにがんばるお母さんは、「えらいんだなあ。」と思いました。これからは、わたしも、何かを始める時には、お母さんのように、一生けんめいがんばって練習するようにしたいと思います。
(外旭川小学校にて/Ras)