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ドアの向こう

日々のメモ書き 

むらさき煙る

2006-02-07 | 別所沼だより

 
 
 うっすら雪化粧した別所沼。 あわ雪が解けないうちにと気は急くが、そうもいかない。 やっと昼ごろ出かけた。

  ハウスの屋根もまだ積もっていた。 黒々とした春の土も、ところどころ白い。  
 ふとメロディーが湧いてくる。

  紫煙る新雪の… 若い日、 ほそい声で母がよく歌ってた。 いつも明るいひとがしんみりと口ずさむ。 もの悲しい気分になった。
 
 母は立原道造とおなじ大正3年(1914)生まれ。 父は大正4年だ。 姉さん女房とたった6年の結婚生活だった。 両親が、少しだけ道造とおなじ時代を生きた、そう思うだけで胸はいっぱいになる。

 むらさきけむる… どこか哀調を帯びたメロディーを、雪を見ると口ずさむ。 子どものころ、あんなにさみしく聞こえたのに。 きょうも歌いながら歩いている。


      「新雪」     映画の主題歌・1942年灰田勝彦が歌った。


1.紫けむる 新雪の/峰ふり仰ぐ この心/麓の丘の 小草を敷けば/草の青さが 身に沁みる
2.汚れを知らぬ 新雪の/素肌へ匂う 朝の陽よ/若い人生に 幸あれかしと/祈るまぶたに 
 湧く涙
3.大地を踏んで がっちりと/未来に続く 尾根伝い/新雪光る あの峰越えて/行こよ元気で 
 若人よ

 

 白は紫を内包している。 絵を描くとき、ホワイトをいっそう輝かせるために、隠し味にほんの少しブルーを混ぜる。 ますます白く感じられる、 むらさきも煙るように

 

 


 

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