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高橋冨士信 fj鷹@gmail.com

スマホもRawDataアプリでもQZSS仲間入り、さて我が国の戦略はどうするのか

2017年11月28日 | ファーウェイ社Mate9機QZSS/ GNSS 受信
Mate9は来月にも予定されるAndroid8を待っているところですが、小さなアップデートがあったようで、Raw data対応ではJ193,J194は間違いなく仲間入りとなってきています。

アプリ側でもGeo++のRinexアプリも今月11月にアップデートがありQZSS対応が明記され、以下のように対応していることが分かります。


PreciseGNSSでも193と194での動作が確認できるようになってきています。そしてGoogle謹製のGNSSLoggerでは現在は午後の早い時間帯ではJ193とJ194が一番強く受かることが分かります。


GNSSLoggerログ取得画面上でも以下のようにJ193とJ194がはっきり表示されています。


欧州系と米国系のRaw dataアプリではQZSS仲間入りは顕著になっているので、おそらくGoogle排除の中国圏内でも、Mate9などKirin系SoCスマホ自体が中国トップ企業のスマホであるため、既に中国語のRaw dataアプリではQZSSはガッチリと組み入れられていると考えるべきしょう。完成度が高いものはマルチ言語化されて、近々Googleプレイストアに登場することでしょう。

Mate9もRawDataアプリも進化してQZSSが正式の仲間入りは結構ですが、Raw data系に関しては、スマホ本体はもちろんアプリでも日本側がほとんど主導権を取れていないことが明瞭になってきています。

おそらく日本側の唯一の強さは高須先生のRTKLibがスマホRaw dataリダクションで国際標準になってきていることです。

毎年RTKlibの夏のスクールが開催されていますが、来年あたりはスマホアプリと連動してRTKLibを動かし、さらにQZSS受信をメインターゲットとできるような環境作りを、国策とバザール方式の並立ですすめるような戦略と人材育成が必須になってきているのではと思います。

またスマホからのGEONETの実時間QZSSデータアクセスを可能として、わが国がGEONET/QZSSエコシステム作りの早急な対応戦略と戦術作りが重要ではないかと思います。

わが国はIoT時代になりつつある現在、GEONET/QZSSエコシステム作りを相当頑張ってもGoogleエコシステムとBDSSエコシステムのどちらか又は両方の配下のサブシステムになるのが精一杯だろうとは思います。しかしスマホ同様に無抵抗状態で一気にエコシステムを全部乗っ取られるよりは、マシではないかと思います。

当方がRTKlibの戦略的重要性がわかったのが、昨年、スマホRaw dataに突っ込んでからのため、当方にRTKLib利用の経験が皆無なのが、本件が砂上の楼閣の理由提案だとは、自分自身でよく解っています。さてどうしますか。
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