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熱化学方程式攻略 その3

2012-01-26 19:41:57 | 竜の研究室

【入門編】 その3  熱化学方程式の立式

 熱化学方程式を書かせる問題には、基本的に部分点は存在しない。
 一ヶ所でもケアレスミスをしたら、丸ごと吹き飛ぶと思いなさい。
 立式するときは熱化学方程式独特のルールを必ず守らなければならなない。
 自分勝手な判断で、ルールを破ってしまうと、点数にならないのだな。
  
  ★ 中心物質(注目する物質)の係数を【1】として立式せよ。

  ★ うっかり「→」を使ってしまう受験生は、
    熱化学方程式の本質的な意味がわかっていない。
    必ず左辺と右辺を「=」で連結せよ。

  ★ エネルギー項は必ず右辺に記入し
    符号は 発熱なら「+」、吸熱なら「-」とせよ。

  ★ エネルギー図を書く場合…
    発熱なら「下に下がる」、吸熱なら「上に上がる」のである。
    初心者は どんな問題でも、エネルギー図を書く癖をつけよ。

  ★ 可能な限り物質の状態(気・液・固など)を熱化学方程式に書き込め! 
    状態を書かせることで、君の【化学的一般常識】が試されているのだ。

  ★ 単位に敏感になれ! 
    熱化学方程式中のエネルギー項の単位は[kJ]である。
     ⇒ もともと、中心物質1[mol]について立式しているのだから
       [kJ/mol]にする必要はないのだな。これだと蛇足になってしまうよ。
  
  ★ エネルギー項の正負の判断
   A)必ず発熱 ⇒ 燃焼熱・中和熱・(凝縮熱)・(凝固熱)
   B)必ず吸熱 ⇒ 結合エネルギー・蒸発熱・融解熱 
      ※ これらの反応熱は【吸熱反応であることが常識】だから
        ほとんどの場合、問題文中で【マイナスの符号を省略】している。
        従って【知らない奴は大撃沈】する罠となる。
   C)判定不能  ⇒ 生成熱・溶解熱
      ※ 発熱、吸熱…どちらの可能性もある反応熱だ。
        正負は問題文中に明示(または暗示)されているはずです。

 
 例題) 次の記述を熱化学方程式で表現せよ。(答は次の記事で書き込みます。)

    A) 黒鉛の燃焼熱は394[kJ/mol]である。

    B) 水の蒸発熱は44.0[kJ/mol]である。

    C) エタノールの生成熱は277[kJ/mol]である。

    D) 塩化ナトリウムの溶解熱は3.88[kJ/mol]の吸熱反応である。

    E) 25[℃]における中和熱は56.5[kJ/mol]である。

    F) H-Hの結合エネルギーは432[kJ/mol]である。

    G) エタノール 9.2[g]を完全燃焼させたら、273.4[kJ]の熱が発生した。
                           (H=1.0 C=12 O=16)




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