読書天国~ぷみのゆるゆる文学生活

この一冊が運命を変えるような、そんな本を求めて目下奮闘中。

百年の誤読

2004-11-08 13:03:10 | 小説(いま)
「百年の誤読」(岡野宏文 豊崎由美 ぴあ)を買う、そして読む。
はじめは買うのタメラッタんですけど、はたしてこの2人にお金を払う価値はあるのか~?と思って。
でも買ってよかった。ホントによかった。
だって私、この2人と感性おなじなんです。スキなところイヤなところ、ノリどころにツッコミどころ、まさに相性ぴったしでした。で
でも合わないヒトもいるかもねー。そういう人には、えらくツライ本だとは思います。

要するに、本好き2人が、過去のベストセラーなる作品についてスキ放題語りあう、、飲み会のまったり語りのような内容です。
そもそもベストセラーほど、くわせものな存在ってないですよね??
売れてるから面白いかと思いきや、恐ろしいほどの”カス本”だったりもする。(ま。たまにはめっけモノもあるんですけど。)
以前、”ベストセラー”と社会情勢とを咬ませて、ひと論文書こうかと思ったことがあって、そのときざざっと過去売れ本を読んだわけです。
で、すっごく驚いた!! これが世にいう名作名本なのかーーって。。
たしかにその当時の社会のなかで読まないと値がない、て題材もあるにはあったんだけど、それにしても文章能力、構成、展開、すべてが格段にヘタクソな作品もあったわけです。

そのときのモヤモヤ感が、「百年の誤読」で、一気に解消されました。
言ってくれて、言い切ってくれてありがとー!!の心境です。

ちなみに「世界の中心で愛をさけぶ」がスキだなーと思う人は、本書を読まないほうがいいでしょう。
きっと感性合いません。。

10 コメント

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Unknown ()
2004-11-08 15:14:12
こんにちは。私も何を隠そう、世界で中心。。はダメ派です。くさいの好きなんで、ぜったい泣ける!って思ったのに、どう読んでも泣けないし、どこがいいのかまったくわからず。。あれはなぜ売れた???きっと広告の仕方がよかっただけだろうと。柴崎コウの言葉に世の本離れ若者くんが飛びついただけだと思います。この本が売れたことで、いかに本を読まない人が多いか証明されたような気がしませんか?
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売れる本 (pumi-ka)
2004-11-08 22:31:12
あらら。泣けない方、ほかにもいたんですねー。よかった。



たしかに「百年の誤読」の中でも繰り返し言ってるんですけど、ベストセラーになるかならないかは、日ごろ本を読まない層にどれだけ食い込めるかに掛かっているそうです。

広告で喰い込むってのも、ひとつの方法ですよねー。

本屋で、店員の推薦札が名文かどうかで、本の売れ行きが左右されるご時世ですものねー。

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Unknown (kensuke)
2004-11-09 23:42:52
僕もこの本、気になってました。

読んでみようと思います。でも、図書館でかりられまくってるんだろうな・・。



ベストセラーのなかには良いのもあれば、え?と思うものもありますね。僕はまだ「セカチュー」を読んでないのですけど。



なんつうか、「泣きたい」ために本を読むのは間違ってると思うけど、でも古代ギリシャに遡ると、涙を流すことで彼らは身が浄化されると考えていたわけじゃないですか? いわゆるカタルシスというやつですが、「セカチュー」ってわりとそういう意味では、王道な作品なのかもしれないなと思います。「泣きたい」=「浄化したい」っていう願望をもってる人が多いんでしょう。
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Unknown (pumi-ka)
2004-11-10 13:01:30
きっとみんな無意識に、涙流してスッキリしたくって、自らを「浄化」したくって、「セカチュー」を手にとったんだろうとは思います。

けれど、あまりにも「王道」すぎて、現代人には”泣けない”感もあったのも事実。。



たしかに、”泣きたい”から本を読むって、邪道なような気がしてたけれど、実は古代から引き継がれてきた欲求ですよねー。

泣くことで浄化される、笑うことでリフレッシュできる、すごく安上がり(?)で健康的な方法で、人間ってうまく作られてるな~とも思います。
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買ってください (岡野 宏文)
2004-11-30 23:27:35
ご好評ありがとうございます。

読んでください。

そしてできればお買いあげください。

図書館では、予約入りまくってると思います。

ちなみに、ワタクシの地元の図書館では、二冊に対して、13件の予約が入っておりました。

泣きたくて読む本もいいとは思うのです。泣くことには間違いなく、魂のカタルシスというものがありますから。ただ、その涙の質というのが問われるわけで、なんかこう「世界が新しく洗われた」感じの涙を得るためには、それなりの内容を持った本が必要になってくるはずなのですよね。

ベストセラーという「数」ばかりを信用していると、自分の巡り会うべき大切な「その一冊」になかなか出会えなくなってしまう不幸を呼び寄せてしまいがちなところが難儀。

これからも、ぜひごひいきに。
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岡野さん登場! (pumi-ka)
2004-12-01 12:14:18
ほんとに、アノ、岡野宏文さんですか

カンゲキです。

ようこそようこそ、いらっしゃいまし。

こんな展開になるとはつゆ思わず、失礼なことをめいいっぱい書きなぐっておりました。お詫びします。。



ええ、ええ、買いましょう。

なんだかもう一冊買いたくなってきましたよー。

これからのクリスマス商戦、売れ行きが楽しみです。

ハリーポッター以上に、気の効いたクリスマスプレゼントになること、うけあいです。

みなさん買いましょう。(もはや広告塔と化しました。)

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はじめまして ()
2004-12-02 15:27:56
私が書き出したコメントになんと当の本人の著者さまがご参加されててびっくりしました!こんなことってあるのですね!!pumiさんよかったですね。そして岡野さんはじめまして。私たち読者はやっぱり読者としての立場で本をとりますが、そこに本を編み出す側の声を生で聞けるとはめったにない機会だと思います。ほんとになんだかうれしいです。また立ち寄ってください。って私がいうのもおかしいですが。今度はタイムリーにお話したいものです
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羨ましいです (h_tutiya)
2004-12-23 06:38:18
ご本人から、コメントがつくなんて。

羨ましかったので、自分のブログに羨ましいぞという文章を書いて、トラックバックしておきました。



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h_tutiyaさんへ (pumi-ka)
2004-12-24 23:48:43
ほんとうにふしぎなことです。

わがブログの、最高に最良なとき、だったのかもしれません。
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打てば響く (h_tutiya)
2004-12-25 06:09:49
pumi-ka さん

>わがブログの、最高に最良なとき、だったのかもしれません。

過去形で話さなくとも、これからも書評について、ご本人のコメントがつくことがあるかもしれませんよ。
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