何だかもう大変なんですよ。ま,皆さんにとっては,マッコトどうでもいいことなんですが,実は,昨日,恋する37歳Z先輩と,まんが道(ROM)一本槍のわが友人オーマンディ氏と,新宿で飲んだわけです。ええ,ええ,ばかを見ましたよ。
ま,先に説明をしておきますと,ま,ワタシら3人,知り合いでありまして,まったく意見は合わないのに,(たぶん呑み助だから)よく飲む,というそれだけの仲。
ま,共通点はいくつかありまして,
モテない
サエない
γGDP値が高い
という…www…
ま,そればかりでなく,三者三様にそれぞれ「本」が好きでありまして,
だれか「オレ,最近さ~,『×××』読んだよ,面白かったよ」
残る2人「へえ,そらえがった,そらえがった」
↑↑↑2人とも読んでない
という,とりとめない会話を連続。行き違いもいいところであります。非人間的な共感ってこういうことを言うんですかね。
で,まあ,オーマンディ氏が
「最近いいのはこれでございますよ」
と仰るわけです。
「なんすか,それ?」と聞きますと,
「女の子が女の子を好きになるお話でございますです。専門用語(?)で言うところの『百合モノ』」
ここで,Z先輩による「おお,百合百合」とわけのわからない合いの手が入りまして。
「ま,ストーリーは,別々の女子高に通う二人の幼馴染の恋愛模様つう感じなんすが,それぞれ学校の生活風景,生い立ち,人間関係の違い,それらが時に重なり,時に離れて,緩やかに淡々と,されど瑞々しく描かれておるのですよ。その上である意味エロティック。小難しいところもなく,パラパラめくってなんとなくステキな感じの良作です。まあよんでくださいよ」
ま,オーマンディ氏はヲタクなんで,変な話し方しかできません。許せ。
なんて感じで,オーマンディ氏が萌えていますと,Z先輩だって黙っちゃいませんよ。
「オレが最近読んだのは,これ。小池真理子先生の,『柩の中の猫』。これ,名作だよ,名作。ゆめのきゅうさく」
妖艶なイメージの小池真理子さんと,センシティヴな暴れん坊のZ先輩という取り合わせは,「似合わねぇ」のわれわれの声は届かず……
「いいのよ,本当にいいの。すごい出来なわけ。ストーリーはちと入り組んでいるんだけど,読み出したら眠れんよ,保障つき。眠れん。眠れん。あかのれん」
とダジャレ連発で言っていると,
再び,オーマンディ氏。
「これ,現在1巻から5巻まで出ております。おっとこ前で男の子になりたい女の子と,女と見紛うばかりで女の子になりたい男の子が主人公」
「ううう?」と酔った頭ではあんま理解できないのですが。何それ,「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ?」という声も無視。二人は無視。
「話はさ,思春期前から始まっていてさ,現在は思春期真っ盛り。性の逆転かと思いきや,この男の子が女の子を好きになるあたり複雑なわけでございますよ。これが男として好きになったのか,それとも女として好きになったのか。その辺の性の揺らぎ加減が実に上手く描かれております。テーマとしては割と重いものなのかもしれませんが,この作品は重くなりすぎずに面白く描かれているといえるでしょう。引きが上手いのでついつい先が気になってしまいます。はい」
とか言っていると,Z先輩。酒を頼みつつ。お前は何も本のことがわかっていないとかなんとか。
「読んだ? 恩田陸ちゃん。もうサイコーですよ,サイコー。すべからく,少女マンガつうのは恩田陸の影響を受けているわけ。もう言い切る。受けている。あらかわしずかはやや受け口。ちなみに続きはコレ」
「これがまたいいんだよね。お話がすきなの。それでいて,恋には臆病なわけ。わかる? これ,だれのことですか? 女の子ですよ,女子。すべての女子は恩田陸ちゃんに通じるわけです。すべからく普遍なのですよ。わかる? すべからく? つまり,これはオレの物語なのですよ」
「つーか,あんた,37歳のオッサンじゃん」と突っ込みを忘れず,入れおきますと,
またまた,オーマンディ氏。
「Z先輩は少女マンガと言いますが,もう世の中はBLなんでございますよ」
「BL? ベーコン・レタス・トマト・サンド?」
「それ,BLTでしょ」とけなげにも突っ込むワタシ。
「BL=ボーイズラブです。つまりボーイズがラブラブなわけですよ」
目が点になるZ先輩。
そこに,オーマンディ氏がすかさずカバンよりBL商品をささっと取り出し…目を見開き単行本を見つめるZ先輩。そして,うめき。阿鼻叫喚。いきなり,ヘヴィーなのを読まされてしまった先輩。可哀想に。トラウマにならないといいけどな。というか,オーマンディ氏は,通勤途上になんちゅうものを読んどるのか…ヲタク恐るべし。
「でも,まあ,BLにもいろいろあって,これなんかはいいっすよ」
「作者のペンネームはふざけていますが,作品は面白い。まあスタンダードに片思いから始まって,徐々に仲良くなってといった感じなのですが,相手のほうがノーマルなので主人公が悩む。悩みます。その付き合うまでの主人公の煩悶と,付き合った後の相手の煩悶が興味深いです。この辺の心理描写がうまいので読んでて飽きがきません。この漫画は性的な描写はほとんどないので男性でも楽しめるのではないでしょうか。世間が広くなったような気分になれるのでいいのですよ。」
はあ。
とため息をつくZ先輩。そしてワタシ。こうして夜も更け,勝負は(なんの?)オーマンディ氏の8回KO勝ちということに相成りましたのでございます。
ええ話や。
ま,先に説明をしておきますと,ま,ワタシら3人,知り合いでありまして,まったく意見は合わないのに,(たぶん呑み助だから)よく飲む,というそれだけの仲。
ま,共通点はいくつかありまして,
モテない
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だれか「オレ,最近さ~,『×××』読んだよ,面白かったよ」
残る2人「へえ,そらえがった,そらえがった」
↑↑↑2人とも読んでない
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で,まあ,オーマンディ氏が
「最近いいのはこれでございますよ」
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と仰るわけです。
「なんすか,それ?」と聞きますと,
「女の子が女の子を好きになるお話でございますです。専門用語(?)で言うところの『百合モノ』」
ここで,Z先輩による「おお,百合百合」とわけのわからない合いの手が入りまして。
「ま,ストーリーは,別々の女子高に通う二人の幼馴染の恋愛模様つう感じなんすが,それぞれ学校の生活風景,生い立ち,人間関係の違い,それらが時に重なり,時に離れて,緩やかに淡々と,されど瑞々しく描かれておるのですよ。その上である意味エロティック。小難しいところもなく,パラパラめくってなんとなくステキな感じの良作です。まあよんでくださいよ」
ま,オーマンディ氏はヲタクなんで,変な話し方しかできません。許せ。
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「オレが最近読んだのは,これ。小池真理子先生の,『柩の中の猫』。これ,名作だよ,名作。ゆめのきゅうさく」
妖艶なイメージの小池真理子さんと,センシティヴな暴れん坊のZ先輩という取り合わせは,「似合わねぇ」のわれわれの声は届かず……
「いいのよ,本当にいいの。すごい出来なわけ。ストーリーはちと入り組んでいるんだけど,読み出したら眠れんよ,保障つき。眠れん。眠れん。あかのれん」
とダジャレ連発で言っていると,
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再び,オーマンディ氏。
「これ,現在1巻から5巻まで出ております。おっとこ前で男の子になりたい女の子と,女と見紛うばかりで女の子になりたい男の子が主人公」
「ううう?」と酔った頭ではあんま理解できないのですが。何それ,「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ?」という声も無視。二人は無視。
「話はさ,思春期前から始まっていてさ,現在は思春期真っ盛り。性の逆転かと思いきや,この男の子が女の子を好きになるあたり複雑なわけでございますよ。これが男として好きになったのか,それとも女として好きになったのか。その辺の性の揺らぎ加減が実に上手く描かれております。テーマとしては割と重いものなのかもしれませんが,この作品は重くなりすぎずに面白く描かれているといえるでしょう。引きが上手いのでついつい先が気になってしまいます。はい」
とか言っていると,Z先輩。酒を頼みつつ。お前は何も本のことがわかっていないとかなんとか。
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「読んだ? 恩田陸ちゃん。もうサイコーですよ,サイコー。すべからく,少女マンガつうのは恩田陸の影響を受けているわけ。もう言い切る。受けている。あらかわしずかはやや受け口。ちなみに続きはコレ」
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「これがまたいいんだよね。お話がすきなの。それでいて,恋には臆病なわけ。わかる? これ,だれのことですか? 女の子ですよ,女子。すべての女子は恩田陸ちゃんに通じるわけです。すべからく普遍なのですよ。わかる? すべからく? つまり,これはオレの物語なのですよ」
「つーか,あんた,37歳のオッサンじゃん」と突っ込みを忘れず,入れおきますと,
またまた,オーマンディ氏。
「Z先輩は少女マンガと言いますが,もう世の中はBLなんでございますよ」
「BL? ベーコン・レタス・トマト・サンド?」
「それ,BLTでしょ」とけなげにも突っ込むワタシ。
「BL=ボーイズラブです。つまりボーイズがラブラブなわけですよ」
目が点になるZ先輩。
そこに,オーマンディ氏がすかさずカバンよりBL商品をささっと取り出し…目を見開き単行本を見つめるZ先輩。そして,うめき。阿鼻叫喚。いきなり,ヘヴィーなのを読まされてしまった先輩。可哀想に。トラウマにならないといいけどな。というか,オーマンディ氏は,通勤途上になんちゅうものを読んどるのか…ヲタク恐るべし。
「でも,まあ,BLにもいろいろあって,これなんかはいいっすよ」
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「作者のペンネームはふざけていますが,作品は面白い。まあスタンダードに片思いから始まって,徐々に仲良くなってといった感じなのですが,相手のほうがノーマルなので主人公が悩む。悩みます。その付き合うまでの主人公の煩悶と,付き合った後の相手の煩悶が興味深いです。この辺の心理描写がうまいので読んでて飽きがきません。この漫画は性的な描写はほとんどないので男性でも楽しめるのではないでしょうか。世間が広くなったような気分になれるのでいいのですよ。」
はあ。
とため息をつくZ先輩。そしてワタシ。こうして夜も更け,勝負は(なんの?)オーマンディ氏の8回KO勝ちということに相成りましたのでございます。
ええ話や。
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