通史 日本の心理学
佐藤 達哉, 溝口 元
サトウタツヤ名義の著作も多い佐藤達哉先生。かなり前に出た本ですが,なんともすごい。ある種,求道的で偏執的なマニアックな「日本の心理学の歩み」。アカデミックとポップの……などと仰ってるようですが,ポップさはさほどなく,紛れもなくアカデミックですね。どちらかというと「静的」な歴史叙述ではないでしょうか。正史三国志みたいな。個人的には,『蒼天航路』みたいなのも読んでみたいですが。それはさておいても,パイオニアと言えばパイオニア。その出版意義は非常に高いと思います。こういう本はきちんと出す必要があるし,面白いのは間違いないです。さすると,やはり一読をお奨めせざるを得ないですね。
ちなみに,草創期の心理学研究において,「血液型性格判断」が採り上げられてます。根深い「文化」なのですねえ。
日本における心理学の受容と展開
佐藤 達哉
こちらは,よりダイナミックな感じがします。値段が……ですが,ぜひ一読……。
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