もうひとつの視点

ー「いつの時代も真理は少数から始まった」ー

汚染水騒ぎに見るシナリオ

2013年08月25日 | 日常
 福一原発において,地下水やタンク破損により,汚染水が海に漏れ出ているということが最近になってわかったということだ。その結果がどうなったかというと,もう東電には任せておけないということで,「国が乗り出し地面を凍らせて遮へい壁をつくる工事を税金で行う」ということである。これがどういうことか,おわかりであろうか。大手新聞や政治家,国民の皆さんは,東電の後手後手の対応,場当たり的な対応を批判しているが,東電社員はそんなに愚かではない。高い能力の人々の集まりであり,専門家もたくさんいる。少なくとも,我々国民や大手新聞記者,政治家等よりは,はるかに先を見通して的確な計画をたて,実行していく力を持っている。みんなをだますことなど,いとも簡単にできるのである。

 皆さんは,次のことについてどのようにお考えであろうか。
①なぜタンク群を取り囲む低い壁のバルブを開いていたのか。
②なぜ毎日1000tもの地下水が山側からやってくることが今までわからなかったのか。
③なぜ2年もの間,原子炉建屋地下の水が海に流れていないと言い続けていたのだろうか。
④なぜ最近になって,次々とトラブルが公表されるのだろうか。

 こんなことなど東電はわかっていることなのである。調査に入った原子力規制員会委員長が,「東電の検査はずさんだし,汚染対策について一生懸命取り組んでいるとは言えない」と話していた。委員長さんは寝ぼけているのだろうか。東電はわざとそうしているのだから,現象がそうなるのは当たり前であろう。委員長は,本当に東電の真意や目的がわからないとしたら,おめでたい人だ。
 なぜ東電は自分たちがうまくできないふりを小出しにしているのか。すべては株式会社東京電力のためである。忘れてはならない。東電は利益だけを目標とする,ただの一民間会社である。会社である以上,当然のことながら会社の利益よりも国や国民の命を優先させようとは考えない。そんなことを考えたら,会社ではなくなる。そのようなことを考えるのは,ボランティア団体か自治体,政治家たちであろう。
 思い出してほしい。原発事故後に計画停電がおこなわれた。その理由は,各地の原発を止められることを危惧し,原発がなければ大変なことになるよと世間に知らしめるためであった。その体質,一連の構造は,今回の様々なトラブルから税金搾取に至るまでの流れと全く同じだ。今回東電は,おどしによって自分たちの目的を達成した。完全に我々(国民や政治家等)の上をいっている。
 もっと恐ろしいことを想像してみると,実は東電と政府,マスコミがぐるになった計画だった可能性も否定できない。汚染水対策などに莫大な税金を投入するためには,国民を黙らせる何らかのもっともらしい理由が必要だった。私が信用しているある専門家は,タンクから漏れた汚染水は海に出ていないと指摘する。たしかにテレビをみていると,排水溝を伝って海に流れ出ていたと断言するニュースや報道番組はない。「海に出ていた可能性もある」と繰り返すだけである。そんなことはタンクからの排水溝を調べればすぐにわかることだ。なぜやらないのか。いずれにせよ,漏れたぞ!海に出た可能性があるぞ!と煽り放題煽り,だから「よし,税金だ!」となった。政府やマスコミも,みんな東電とグルなのかもしれない。
 自治体は農産物や水産物の検査をまともにせず,農家の人や漁師さんたちも放射線量はさておき早く出荷したがる。こうなれば,もう誰も信用できない。

この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 曲のダンスは大事 | トップ | 事実ならば何でもあり?(「... »

日常」カテゴリの最新記事