F log
2009 年にそれこそドーバーの崖から飛び降りる覚悟で購入した美術品があります。
いや誰が何と言おうと F にとっては Art なのです。
スターリングラード 冬 1943
尊敬するモデラーであり翻訳家でもある 篠原比佐人さん 入魂の 1/35 フィギュアです。
2007 年に発行された雑誌 「 パンツァー・グラフ vol.7 」 にドラゴン新製品の作例として掲載された作品です。
キットもさることながら雑誌のレビューにしては凝りに凝ったベースが見事です。
ぜひ上記リンクで詳細をご覧ください。
RICOH GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO
さてその逸品がひょんなことから拙宅に鎮座して早 3 年が過ぎました。
先日篠原さんから彼が在籍するモデラーグループの展示会が開催されるのでこの作品を貸してほしいとのご連絡がありました。
作品を購入した際、そのような機会があればもちろんお使いくださいと約束していたので一も二もなく OK の返信をしました。
そして昨日 10 日の水曜日。
関西在住の篠原さんが東京方面に見える際、宿泊される場所が拙宅の 2 つ隣の駅なのです。
中間地点の駅すぐのファミレスで作品を持って 20 時にお会いする約束をしました。
さて、そうなったらこの美術品ともいうべき唯一無二の作品を運搬しなければなりません。
繊細極まりないディテールをもし破損するようなことがあったら…
いやぁ心底ビビリます。
我が家にやって来た時に入れられていたオリジナルの収納箱を押し入れから引っ張り出します。
RICOH GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO
左側にあるのが篠原さんオリジナルの専用運搬ケースです。
HDD の空き箱を利用して作られています。
我が家では右側にあるように秋葉原で求めたフィギュア用の展示ケースに氏の名刺とともに収められています。
この展示ケースは入らないので作品を裸でこの段ボール箱に収納することになります。
RICOH GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO
パンツァー・グラフ掲載写真撮影時、編集部に搬入された当時のままです。
RICOH GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO
天地はあたり前ですが、前後左右も厳密に決められています。
外箱の中にインナーボックスがあり、そこにガッチリと固定されてインナーボックスごと外箱に沈める形です。
RICOH GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO
矢印の部分を持って垂直にゆっくりと持ち上げるとインナーボックスが姿を現します。
この動きはタイト気味ではありますがガタつかないで動く絶妙のクリアランスによってもたらされます。
RICOH GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO
インナーボックスには作品の台座下部の部分を前方から後方に押し込んでセットします。
これまた見事なタイトフットぶり。
この状態でインナーボックスを揺すっても作品はピクリとも動きません。
見た目は急造っぽいですが、このクリアランスに篠原さんの几帳面な性格が現れています。
RICOH GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO
そしてインナーボックスを外箱に慎重に沈めていきます。
すっぽりと収まったら前後左右のフラップをたたんで箱入り兵士ふたりの完成です。
RICOH GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO
プチプチで包んだ上、二重にした厚手のビニールコート紙袋に収めます。
さ、美術品搬送の準備完了です。
両手で慎重に紙袋を抱えた F の動きは怪しさ満点です。
爆発物でも持ち運んでいるのではないか、と疑われてもしかたありません。
電車のシートに座りましたが、両手で抱えた紙袋は膝から浮かしていますw
こんな時に限って車輌点検のため電車が遅れるのです。クッ。
ともあれ難関の改札もスイカのおかげでなんとかクリアし、駅近くのファミレスに腰を落ち着けます。
4 人がけのテーブルの奥に座り、ウェイトレスさんからいちばん遠い場所に作品を置きます。
ヤマトロジスティクスさんの美術品輸送 の苦労が少しわかった気がしますw
ホッとしたら急にお腹が減ってきました。
程なくして篠原さんがやって来ました。
お久しぶりのご挨拶もそこそこに、数年ぶりに自らの作品と対面した篠原さんです。
RICOH GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO
この作品にはかなり思い入れがあるらしく、懐かしそうにご覧になっていました。
RICOH GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO
オリジナルのインナーボックスとともに。
この後ふたりでしゃべりまくることじつに 3 時間。
テーブルの上には軍研があるわ、篠原さんが現在取り組んでいる某現用戦車のディテール写真がずらりと並ぶわでウェイトレスさんドン引きですw
特に某現用戦車 ( F も大好き ) の車体各部のディテールは本当に飽きずに見ていられますね。
篠原さんが制作の資料用にと用意された写真が本当に素晴らしいんです。
車体の色調についても興味深いお話を聞きました。
某現用戦車について皆がイメージする色というのがあるのですが、篠原さんはほんの少し逸脱してみたいようです。
ああ詳しく語れないのが本当に残念ですが、作例が完成して雑誌に掲載されるのを楽しみにしています。
RICOH GXR / GR LENS A12 50mm F2.5 MACRO
新橋のタミヤプラモデルファクトリーで 11 日から 14 日の日曜日まで開催されるのは以下の展示会です。
ロックウエーブ 20 周年作品展示会 ―MMと育った僕らの時代―
ミリタリー情景模型のクラブ 「 ロックウエーブ 」 発足 20 年を記念しての展示会で相当濃い内容になるはずです。
なにしろクラブの会員名がすごいんですから。
島脇秀樹、金子辰也、土居雅博、柴田和久、森 真一、山田卓司、吉岡和哉、吉岡信夫、五嶋拓成、篠原比佐人、
青木周太郎、荒屋敷正和、奥川泰弘、平野義高、伊藤康治 ※敬称略順不同
もう名前を聞いただけでビビる雲上人ばかり。
そんな人達の作品に混じってウチから出発した作品が 「 個人蔵 」 として並ぶのは作ったわけでもないのに楽しみです。
篠原さんはこの他にも数点、作品を持ち込むそうです。
F も最終日の 14 日には駆けつける予定です。
新橋まで足を伸ばすことが可能な方はぜひこの機会をお見逃しなく。
勤務地の最寄り駅が新橋なので、明日の会社帰りに寄る予定です。仕事が長引かなければ良いのですが・・・。
有難うございました!
Maximumさま。
もしご来店されましたら是非お声をおかけください。よろしくお願い申し上げます。
今日、明日は22時まで開いているみたいです。
お仕事が片付いて無事見に行けますように。
篠原さんともお会いできるといいですね。
展示会初日お疲れさまです。
あ、まだこの時間終わっていないか。
しのはらさんの作品は肌に合うというかどれも好みなんですよ。
地表や木々の表現が大好きですね。
本当の本当は“ Inevitable defeat ”や 88 のシリーズが欲しいのですがとても置く場所が見つかりませんw
今夜はMaximumさんとお会いできたでしょうか。
日曜日楽しみにしています。
モデラーのはしくれとして見逃すわけにはいかないので、日曜日の午前中に出直そうかと思います。
しのはらさんはいらっしゃいますか?
Fさんともお会いしたいのですが・・・。
私も日曜の午前中早いうちに行きます。
ぜひ現地でご挨拶させてください。
しのはらさんも最終日なのでいらっしゃるはずです。