F & F嫁の “FFree World”

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西遊記 ⑤ 醸し醸され

2008年05月07日 | 美味しいもの

F log


大阪市街を歩き回り けっこう体力を消耗。
いやいやまだ初日。バテるには早過ぎる。
こういうときは液体燃料、固形燃料を補給するに限る。


というわけで西のグルマン hirorin330 さん がナビゲートする関西夜の部。
同席するのは先程まで街中を案内していただいた kpfw さん とウチら夫婦の 4 名。
20 時ちょっと前に集合したのは、東西線のしんふくしま駅。
駅から歩いて数分、目指す店は看板も出さずにひっそりと佇んでいた。


その名は 「 kamoshiya Kusumoto 」 (醸しや 楠本) さんである。


トップ写真は入り口であるが、酒瓶が並んでいる以外見事になんのサインもない。
階段を昇るとごく控えめなネームプレートが見える。
醸しやの名の通り、ワインや日本酒などの醸造酒のみを扱う。
料理(レストラン)でも、お酒(バー)でもない・・・
双方の相性を考え、引き立てあう組み合わせにとことんこだわった粋な店である。


ここで読者の皆さまにお詫びが・・・
頼もしいホストがいたにもかかわらず、初めての店で緊張して料理の名前をほとんど覚えていない。
すでに10日も経過しており脳細胞の劣化も手伝い、使われた素材さえもうろ覚えで情けないこと。
料理の名称はだいたいの雰囲気と捉えていただけたらありがたい。


hirorin さん、kpfw さん、とりあえずupしますので、メールやコメントで どんどん訂正してください。
その都度、修正していきますから・・・






カウンター奥の個室風のテーブルに案内されるとマダムがご挨拶に見えた。
hirorin さんとにこやかに談笑した後、テーブルにドーンと並んだマグナムボトルに圧倒される。








「泡」に関する知識は皆無なので、hirorinさんにおまかせで乾杯!!
出てきたのはこのシャンパン。バックのストライプシャツが hirorin さんである。
東京においでの際、「西日本一ワイングラスの似合う男」の称号を進呈したが、
「シャンパングラスも似合うオトコ」を追加しておこう。








しかし「泡」を写真に収めるのはたいへん難しい。
刻一刻とコンディションが変化するし、グラスに水滴がつき始める。




今夜の料理のテーマは  「 春の苦み 」 だそう。楽しみ。







まずはシャンパーニュのまま前菜。
ヨモギを練り込んだグジエールと、ソラマメのピュレ、ウニと湯葉。








添えられたミントの葉がさわやか~
ちなみに料理に合うお酒は、マダムがセレクトしてくれる。
常連の hirorin さんも全幅の信頼をおいている模様。
おふたりの会話は専門用語が散りばめられ ??? ながら、楽しそうな様子は伝わってくる。
いや、実際打てば響く反応は楽しいだろう








海老のカダイフ巻き、マンゴーソース。
海老一本に、同じく海老のすり身をまとわせ、中東のお菓子カダイフを巻いて揚げた一品。
中東の・・・ということで、F 嫁が身を乗り出す。カダイフ食べたことあるみたい。
パクチーほろ苦さ、海老の甘さとカダイフの歯触りが最高。
どこ料理なんて概念はスッ飛ぶ快心の一皿。








ここでシャンパングラスに乳白色のお酒が・・・
なんと日本酒のにごり酒である。秋鹿酒造の「霙もよう」これまた絶品。
誤解を恐れずに言えば、ものすごくフルーティーで日本酒のような気がしない。
シャンパンの後でもまったく違和感なし。
後方、チェックのシャツは kpfw さん。








山菜と魚介のマリネ、菊菜ソース。
春の山菜に、菊菜のジェノベーゼ風ソース。まさに「春の苦み」。
ベネチアングラスのお皿もキレイ。









野菜の下にはを食べたら下からサーモン、ホタテなどのマリネされた魚介が出現。
これがまた非常においしい。寿司ネタ級の鮮度で、にごり酒との相性も完璧。
hirorin さん得意の台詞 「 どんぶり一杯喰いたい 」 を実感す。
個人的にはもっとも印象に残った皿。








ここで常連さんも驚く冒険の一皿。
なんでも楠本さんでは今まで醤油ベースの料理は出したことがないとのことで、
この日初めて供されるのは、稚鮎のすき焼き仕立て。
ゴボウとホワイトアスパラ・・だったかな? 稚鮎の苦味はまさに春の味。
確かに一連のコースの流れからはやや異質だが、これ自体はたいへんに美味しい。
ウズラの卵を溶いて一気にかき込んでしまった。








ここで白ワイン登場。エチケットは読めないので各自判断してほしい(爆)
言えることは美味しかったということだけ。







魚のメイン・・・・・の前に、マット代わりに敷かれているのは冷やりとした石板。
もちろんお料理やカトラリーを置けばカチリと音がする。
しかしそれがほどよい緊張感をもたらすのだ。料理と食器の色が映える効果も見逃せない。









で、魚のメイン。
金目鯛のポワレ、ホタルイカ添え、冷たいピュレとともに。
下に敷かれているアスパラガスはなんとお漬物。といってもごく浅漬けだが。
温かい鯛とつめたいピュレの温度差。甘さと酸味が見事なコントラスト。
この発想!! うむむ、唸るしかない。










お肉のメインは、 低温で長時間火を入れた鴨のロースト、2種のソース。
鳥類の肉を延々と火にかけたらバッサバサになるのが当然だが、この絶妙な火加減を見よ。
時間も聞いたのだが失念。数時間に渡って・・だったような。
撮り忘れたが、この鴨用のナイフが繊細でものすごくお洒落。








Kusumoto さんといえば、鹿児島の六白黒豚を使ったメインが有名らしいが、この鴨も
まぁ旨いことこの上ない。しかしこうなると豚も食べたいと思うのは仕方ない鴨(笑)。


奥の中国醤油?のソースも胡椒でいただくのも良いが、この「あけがらし」で食べる鴨は絶品。
あけがらしとは、醤油を作る時に出来るもろみに和辛子を入れて発酵させたもの、
というが、そのままなのかは分からない。
ただ、これだけで酒のアテになるのは間違いない。








この時点でワインは赤へと変っているはずなのに記憶なし・・・
残ったソースはパンでキレイにいただく。あ、やっとカトラリーが写った(笑)








山葵のアイス、フルーツトマトソース。
山葵のアイスだったか、ソースが山葵だったか失念。多いな失念が・・・
トマトは甘く、充分にデザートとして成立。







噂の名店に違わぬクオリティーに満足。料理と酒のマリアージュに大満足。
最後にマダムが名刺(これまたメチャお洒落)を渡してご挨拶してくれた。









看板も宣伝もしていないが、関西の食いしん坊たちの間で話題になっているのも頷ける。
雑誌にも続々取り上げられ(取り上げてもらい、ではない)ますます予約が困難になると
hirorin さんが嘆いてらした。
ウチも再訪リストのトップに掲載決定!!である。

ご主人、マダム、ご馳走さまでした。たいへん美味しかったです。
hirorin さん、素晴らしいお店にお連れいただき、ありがとうございました。




こうして関西上陸最初の長い一日は終わったのである。


次は 清く正しく美しく ・・・・ F 嫁レポである。










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13 コメント

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ウマウマ (kpfw)
2008-05-07 18:15:57
ここまでよく覚えていますねぇ・・・
私はスッカリいい気分
全部美味しかった記憶のみ!
そしてFさんの写真で再確認! 撮影お任せして正解でした。
金目鯛と鴨はいくらでも食べることができそうなお味でした。
目に、かなり (Buz)
2008-05-07 22:23:59
毒です。

美味しくて、和まれている雰囲気が良く伝わってきます。

個人的には、秋鹿「霙もよう」が非常に気になりました。
発泡度の強いシャンパン風の濁りが好きですので、、、帰国の楽しみがまた1つです。ありがとうございました。

埼玉は新亀酒造の濁りもまた同様のフルーティで切れのいい濁りですよ。開栓の時に注意が必要です。

もう一つは鴨!無類の鴨好きで、自分でまるまる一羽買ってきて、自分で捌きます。こちらではスーパーでダックが売っていますので、週末は捌いたダックを焼いたり、煮たりしてワインがぶ飲みです。でも、写真の鴨の方が数段美味そうです、、、ジュルッ


うにゃにゃ~美味しそう♪ (genova1991)
2008-05-07 23:53:25
泡泡~から始まって、次々と美しいお料理がずらずらずら~・・・・
はぁ~ため息出ちゃいます。
美味しい夜で美しい思い出が出来ましたね。
いいなぁ~・・・・・・・・ウットリ。
で、お次はタカラヅカにウットリですか???
醸されたい! (k.dino)
2008-05-08 05:20:42
名前は聞いたことがあるのですが、素晴らしいお店ですね!
お酒のこだわりも凄い。
秋鹿の濁りにはノックアウトされました(濁り大好き!)
あけがらしを使ったソースってのもそそられまくり。
金沢で初めて食べたのですが、あれだけでかなり飲めますよね!
春菊のジェノヴェーゼなんてのも最高。
ベネチアングラスのお皿、何度か行ってる美術館のショプで見たことあり。
こんな風に使えるんだ・・・次回行ったら清水買い決定です!
めっちゃ美味しそう鴨^^ (ライス)
2008-05-08 07:27:44
Fさんおはようございます! 菊菜ソース、冷たいピュレ、あげからし・・小指でピッと、ピッとでいいから~~ 春の苦み・・伝わりまくりです 石板をマットがわりに・・なんてお店の演出も素晴らしいですね ご馳走様でした(笑。 F嫁さんのレポも楽しみにしています
放置飲食 (hirorin330)
2008-05-08 11:01:16
何も付け加えることはございません。
パーフェクト!でございます。
あの日のテーマ「春の苦味」は、ステキでしたね。
四季折々、訪ねたくなるでしょう?(^^)

見事な画像を撮影してくださるF氏を置いて、
さっさと食べ始めた薄情者が言うのもなんですが、
画像のリンク、よろしく~♪

追加情報 (hirorin330)
2008-05-08 18:33:19
ご参考までに補足させていただきます。

『かもしや・くすもと』さんでは、
標準ボトルより美味い、というマダムの信念から、
シャンパーニュは、全てマグナムボトルです。

私もマグナムは美味い、と思っています。
次回は、神戸三宮の某ワインバーで、
それを実感していただこうかな~。
その理由は・・ (F)
2008-05-08 23:45:09
kpfwさん、こんばんわ。


当日はお世話になりました。
とても美味しいお店でしたね。また行ってみたいものです。

なかなかの記憶力でしょ?
というのはウソで、じつはご常連さんで我々の前の週に同じコースを召し上がった方の記事を拝見したのです。
でなけりゃ「旨い」以外は覚えてません

にごり (F)
2008-05-08 23:50:11
Buzさん、こんばんわ。


「霙もよう」・・・ 本格的なにごり酒を飲んだのは初めてですが、非常においしかったですね。
埼玉にも銘酒あり、ですか。秋鹿酒造よりは近そうですね(笑)

鴨、お好きなんですねぇ。
ご自分で捌かれるとはさすがです。
量も好きに調整できますしね
楠本さんの鴨は最高に旨かったですが、それだけにもうちょっと食べたかったです。


ホストが (F)
2008-05-08 23:53:43
genovaさん、こんばんわ。


あのhirorinさんですから、美味しくない店な訳はありません。
もうお店の雰囲気、味、すべてが素晴らしかったですね。

前の晩は美味しい料理にウットリでしたが、翌日私はキラキラした舞台でグッスリでした(爆)
そのお話はまた後日・・・



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