その私が賛成できない「背景」とは、通称 Blood Diamond や、Conflict Diamond、War Diamond などと呼ばれるように、ダイヤモンドがアフリカの戦争、紛争、テロリズムの資金源となっているという事実や、不当な労働条件下でのダイヤ採掘、子供の労働に対する人権問題、ダイヤモンド原石の取引を牛耳る DeBeers の市場の独占と不当な価格つりあげ、などのことです。言うまでもなく、ダイアモンドが高いのは、その希少価値が理由ではなく単にデビアス社のせいなのですが。「高価だから価値がある」という心理を人々の心にうまく植えつけることに成功したわけです。(給料の3か月分神話もかな。)
クリントン政権の頃から最近までデビアス社は、米国内でのビジネスが禁止になっていたはずなんですが、最近また広告をみるようになりました。誰もが憧れる美しいデザインのジュエリーや、優雅なコマーシャルは女性の心を惹きつけます。(あのテーマソングに洗脳でもされるように。)そしてそれがそのままデビアス社の利益となり、虐殺の資金となっています。
詳しくは、
Conflict Diamond (英語)
ダイヤモンドが煽るアフリカの殺戮(日本語)
しかし!こんな私が「欲しい 」と思うダイアモンドを見けました!
今朝読んでいた新聞のサンフランシスコのローカルビジネス欄で、Brilliant Earth という、"Conflict-free" が売りの環境的にも社会的にもコンシャスなダイアモンド屋さんについて紹介されていました。ここでは原石はアフリカではなく、カナダ産。しかも、売り上げの5%はアフリカのコミュニティへ寄付されています。
ちなみにこのビジネスをはじめた女性、Beth Gerstein さんはデューク大卒、そしてMIT院卒、そのうえスタンフォードでMBAをとった、スーパーウーマンなのです。自分が婚約するときに Blood Diamond 以外のクリーンな石を探すのにかなり苦労したそうで、このビジネスを自分で開く決意をしたそうです。
来年(?)公開予定の、レオナルド・ディカプリオ主演の映画、"Blood Diamond" が公開されたらきっと、「永遠の輝き」について考え直す人が増えることと思います。
Brilliant Earth: http://www.brilliantearth.com