91歳、ホームセンターでデコポンの苗を買う

昨日は、91歳の父と一緒にホームセンターへ行ってきました。
父が「果物の木を植えたい」と言い出したからです。
今年の冬から春にかけて、庭に甘夏みたいな木があるご近所さんから、いただいたそうなんです。
それが気に入って、自分で果物を育てたくなったみたいです。

ホームセンターって広いから、駐車場から目当ての苗がある売り場までたどり着くのが大変です。
父はカートを押しながら、ゆっくり、ゆっくり歩きます。
若かりしころは、私と母を置いてさっさと歩いていってしまうような薄情者でしたが……。
今は、私の後をゆっくりゆっくり歩いてきます。
私が父と同じペースで歩けばいいんでしょうけどね。
私なりにゆっくり歩いていますが、それでも遅すぎて並んで歩くのは難しい……。だから、ちょっと進んでは待つ、それを繰り返しています。

苗の売り場には、甘夏やレモン、デコポンなどの木が売っていました。
「どれがいい？」と聞いたら、自分でデコポンの木を選びました。
で、その後、食料品を買って家に帰ってきたんですけど、父は疲れてる感じで、「今日は植えない」と車の中では言っていたんです。
ところが、帰ったら、家にも入らず、小さいシャベルを使って座ったまま、地面に穴を掘り始めました。
明日まで待てなかったみたいです。

私は手を出さずにいました。買ってきたものを冷蔵庫に片付けたり、いろいろやることがあったので。
そうしたら、やがて中断して家に入ってきました。「もっと深く掘らないとダメだからやめた」とかなんとか言って。
父は道具を使うと、いつもだしっぱなし。なんでもやりっぱなし。
平気で道具を放置する人なんですよ。
きっとやりっぱなしになってると思いますが、私は見に行きませんでした。
好きにすればいいよ。

家の周りがどんな状態になってるかわかりませんが、自分で考えて動くのはよいことですよね。しかも、未来のために行動しているんですからね。
来年あたり、デコポンが食べられるといいなぁ。
細かいことは考えず、期待しています。