科学絵本

国立科学博物館認定サイエンスコミュニケータたちが楽しい科学絵本を企画&ご紹介します!

いろいろばあ

2016-01-22 15:35:04 | 本のご紹介

科学絵本分科会のAYAです

続いても、未就園児から楽しめる絵本を紹介します。

ご紹介するのは、0歳の絵本デビューからオススメの1冊です

 

【いろいろばあ】

い絵の具のチューブから、

い絵の具が飛び出して、ばあ

 

い絵の具チューブから・・・!

色の絵の具のチューブから・・・!

 

の2本のチューブから絵の具が飛び出すと・・・色に!

 

実は、わが子にも0歳から読んで見せていますが、成長と共に変わる反応を楽しんでいます 

絵の具が飛び出てくる絵が面白い。

絵の具の飛び出し方がそれぞれ違うので、面白い。

飛び出す絵の具の形が、物の形に見えて面白い。(黄色はバナナ、緑はヘビなど。)

色の名前を覚えたので、面白い。

絵の具が飛び出すと、中身がなくなったチューブがへしゃげていて面白い。

絵の具が混ざりあって、色が変わることが理解できて面白い。

・・・・・・

 

字も少なく、赤ちゃんのうちに卒業していく絵本かと思っていましたが、とんでもありませんでした。

子どもが成長に伴って、シンプルな同じ絵本からも新たな発見をしていくことを知らされた1冊です。

赤ちゃんへ絵本のプレゼントを考えている方にオススメです

 

 『いろいろばあ』

新井洋行 作

絵本の杜

2011年7月30日発行

対象:絵本デビュー~楽しめる人なら誰でも(大人まで)

 


はこ は はこ?

2016-01-22 15:26:03 | 本のご紹介

こんにちは、AYAです

今回は、未就園の小さなこどもたちから楽しめる絵本を紹介します。

まずは、「ダンボール箱をこよなく愛する子どもたちへ」送る本です☆

 

【はこ は はこ?】

これは、ただのダンボール箱?

いえいえ、違います。

 

あるときには、スポーツカー

またあるときには、高い山、

はたまた、火事に見舞われた高層ビルになってしまうことも…

 

こどもたちの想像力を楽しくかき立てる絵本です

大人が読んでいると、忘れかけていた「何でもないものにワクワクする心」を思い出させてくれます。

 

絵も可愛くて、ほっこり

ダンボール色の表紙にも何だか温もりを感じ、また ほっこり

寝る前のまったりとした時間に手に取れば、楽しい夢が見られそうです

 

『はこ は はこ?』

光村教育図書

2007年10月31日 発行

アントワネット・ポーティス/作

中川ひろたか/訳

 

対象:絵本を楽しめるようになった子ども~大人まで


キリンがくる日

2016-01-12 11:44:42 | 本のご紹介

こんにちは

AYAです。

寒い日が続きますね。

今日は、ある寒い地域にある動物園が舞台の絵本をご紹介いたします☆

 

【キリンがくる日】

 

主人公のけんとは、キリンが大好き♪

けれども、今、動物園にキリンはいません。

けんとは、キリンがくる日を ずっと楽しみに待っているのです。

 

ある日、来園が決定したキリンは、けんとくらいのこどものキリン」だと

園長さんが けんとに教えてくれました。

喜ぶけんと。 けれども、 園長さんは、心配顔。

 

「キリンは、運ばれて来る途中で具合が悪くなって死んでしまうこともある・・・

 この寒い地域の動物園で、寒さになれることができるだろうか・・・

 お母さんと離れ離れになって寂しくないか・・・」

 

これを聞いて、けんとは、動物園の他の動物たちへも思いを巡らせます。

 他の動物も寒くて凍えたり、寂しかったりするのだろうか・・・

 

すると、園長さんは、まっすぐに けんとを見て言いました。

 「それでも、わたしは、ここに キリンを よびたいんだ」(原文)

・・・・・・

 

どうして園長さんは、そんなことを言ったのでしょう?

 

動物園は、とても楽しいところです

けれども、ただ楽しいと思えばよいのでしょうか?

それとも、人間に飼育される動物がかわいそうと思えばよいのでしょうか?

 

この絵本では、「命を通して、動物園の楽しみ方を考える」ということを伝えてくれています。

上で原文のままご紹介した

「それでも、わたしは、ここに キリンを よびたいんだ」

と言った園長さんの想いが私の心に響きました。

 

動物園が好き♪という方は、ぜひご覧になってみてください

 

 

「キリンがくる日」

ポプラ社 2013年8月発行

志茂田景樹・文

木島誠悟・絵

 

対象:生死を理解しはじめた子ども~大人まで

(特に、動物園が好きな方にオススメ☆)


どこにいるの? かたつむり

2016-01-06 16:07:29 | 本のご紹介

引き続きAYAです。

こちらは、カタツムリの生態を紹介する本…

ではなく、

カタチを探す絵本です。

 

カタツムリのようなグルグル模様が絵本の中に隠れています☆

1ページにいくつも隠れている場合もあるので、

大人でも探しごたえがあります

 

身の回りにもグルグル模様ってたくさんあるんですね!

 

トミー・ウンゲラーさんの味のある絵を見ているだけでも楽しい絵本です。

※トミー・ウンゲラー(トミー・アンゲラー)

1998年国際アンデルセン賞画家賞受賞

代表作

『ヘビのクリクター』文化出版局 1974年3月20日発行

 

『すてきな三にんぐみ』偕成社 1969年12月発行

 

 

モノのカタチに興味を持つ、という点で、科学絵本としてご紹介しましたが、

紹介したかった理由は、もう一つあります。

 

とても楽しめる絵本なのですが、現在出版社が無くなってしまい、今後の発売がどのようになるのか分かりません。

図書館やインターネット販売で手に取れるうちにぜひご紹介したいと思った次第です。

ご興味のある方は、ぜひお早目に

 

『どこにいるの? かたつむり』

長崎出版 2013年5月23日発行

トミー・ウンゲラー 作

おおさわ ちか 訳

対象:モノのカタチに興味を持ち始めたこども~大人まで


アメリカの数のえほん 100万ってどれくらい?

2016-01-06 15:07:24 | 本のご紹介

あけましておめでとうございます

科博SCA科学絵本分科会のAYAです。

本年もよろしくお願いいたします

 

突然ですが、と数を数えて、10まで数えるのは、簡単ですよね☆

100まで休まず数えるのは、少し大変

では、100万まで数えるのは・・・

 

なんと休まず数えても23日くらいかかるそう

 

100万ってなんて大きな数なのでしょう。

 

今回ご紹介するのは、100万という大きな数の概念を体感できる絵本です♪

『アメリカ数のえほん 100万ってどれくらい?』

 

言葉の「100万」は、聞き覚えのある方も多いかと思います。

ですが、実際に体感する機会は、なかなか無いですよね。

 

この絵本には、だけが描かれたページがページもあります。

めくっても、めくっても、だけのページです。

実は、この点だけのページは、10万個の星を見てみようというページなんです

100万の10分の110万個を描くだけでもページ必要なのです。

ということは、100万の星を描くには、70ページも必要なのですね

(ちなみに、この絵本は、縦28cm 、横 22.8cmの大型本です。)

 

図書館向けに出版されている絵本ですが、インターネット販売で購入もできます。

ぜひ、お手に取ってみてくださいね。

 

百、千、万、億、兆・・・と、

100以上の大きな数に興味を持ち始めたお子さんにオススメです

 

『アメリカの数のえほん 100万ってどれくらい?』

文研出版

2007年9月発行

秋山 仁(数学者) 日本語版監修

D・M・シュワルツ 作

S・ケロッグ 絵

須美子・サライン 訳

 

対象:大きな数に興味を持ち始めた子ども~大人まで