10月7日に、実家で16年飼っていた愛犬のイブが亡くなりました。
私が高校生の時から一緒だったイブ。
イブが我が家に来たのは、心地よい暖かな季節。母の仕事先の知り合いの方の家で子犬が産まれたと。でも一匹だけ残っていると。ずっと犬を飼うのは反対だった両親が、なぜか飼うことを許してくれました。
イブが来る日、私はもう心がウキウキで、楽しみで、とうとう犬が飼えるんだと嬉しくてたまらなかった!!車が我が家に到着して、ドキドキして玄関に出て行くと、大きな車のタイヤの陰からチョコチョコ出てきた小さなイブ。
可愛くて、可愛くて、可愛くて、その日からイブは大切な家族になった。
散歩中、大きな犬に出くわすと、小さいくせに、臆病なくせに『がるる~』と歯をむいて怒ってみせる。まだまだ子供の声して。
でも、近所の犬に顔をガブッって噛まれちゃったんだよね。それから怖がりになっちゃったね。
寂しいかなって思って、私の犬のぬいぐるみをあげたら、ガブガブ噛んでボロボロにされちゃったよ。
庭にオシッコしちゃったり、靴にイタズラしちゃったりして怒られると、鼻を叩かれると思って鼻を隠すイブ。全てが愛おしくて愛おしくて、私が守ってあげるんだって思った。(写真:イブと母)
あっという間に大きくなって大人の顔つきになったイブ。柴犬とハスキーが混ざってるから、カッコイイ顔してたな。イブが人間の男の子だったら好きになっちゃうって、いつもイブに言ってた。
この頃、散歩中に、また離れてた大きな狼のようなハスキー犬に襲われて、背中を噛まれてブンブン振り回されて・・・でもイブは一度も負け声を出さずに我慢してた。家に帰ってから『ク~ン、ク~ン・・・』って鳴いたね。痛かったね、怖かったね。
もう、イブが大好きで大好きで、本当に仕方なかった。毎日、毎日、『イブ!イブ!』って、近所に響き渡る声で呼んでた。体を撫でられるのが大好きで、食いしん坊で、知らない人にはいっぱい吠えて『うるさい』ってお父さんに怒られる。でも、一生懸命に番犬してたんだよね、おねえちゃんは知ってたよ。
私が病気になって、東京から帰ってきて、家族にも誰にも病気を理解してもらえなくて、悲しくて苦しくて消えたいと思っていた頃、いつも黙って話を聞いてくれていたイブ。泣いてる私の隣で気まずそうな顔して、私にもたれかかってたね。
私は、イブの存在で、どれだけ救われただろう。どれだけ癒されただろう。
病気になって、外出も出来なくなってしまった私が、初めて外に出ようとしたキッカケが、イブの散歩だったね。イブは、私をまた明るい日差しへと連れ出してくれた。
2年前だったね、突然イブが苦しそうにゼ~ゼ~して、動けなくなってしまったの。私はイブが死んでしまうと思って、怖くて怖くて、お母さんと病院に連れてって、必死に看病して、でもショックで自分の病気から体調を崩して、その夜は、おねえちゃんまでゼ~ゼ~苦しくなっちゃったよ。
イブ・・・心臓病(狭心症)になってたの。何も食べれなかったイブが、お粥を初めて口にしてくれた。おねえちゃんは嬉しくて嬉しくて涙を流しながら見てた。それから、薬のお蔭で元気になって、また幸せな日々が続いたね。
でも、またいつ酷くなるか、おねえちゃんは常に覚悟していた気がするよ。
すやすや眠るイブ。その姿を見るだけで嬉しくて癒されて、幸せな気持ちになったんだよ。あまりにも可愛い過ぎて、イタズラして起こしちゃった時もあったよね。ごめんね。
イブって、一緒に遊ぼうと思っておもちゃ買ってあげても、おやつに「ほねっこ」買ってあげても、ぜ~んぶ庭に埋めちゃうんだよね・・・。誰にも見られていない時に、急いで鼻で一所懸命に土をかけて。だいたい半分くらいしか隠れてないの。丸見えなの。満足気に鼻の頭に土のせて知らんぷりしてるんだよね。鼻に土がついてるから埋めてたのバレバレなのにね。
食いしん坊なイブは、私達のおやつタイムになると外でクンクン鳴いてる。時計ないのに、何となく分かるんだね。家族だから。あげるって言ってないのに、勝手に縁側にお座りして待ってたよね。
私は、イブにいつも言ってたね。『おねえちゃんはイブが居なくなったら、どうして良いか分からないよ。お願い元気で長生きしてね。おねえちゃんに守るべきものが出来て、強くなるまで待って。まだイブが居ないとダメなんだ、おねえちゃんダメなんだ。』イブは迷惑だったよね。でも、その私のお願いをイブは叶えてくれたんだよね。
2年前、「いつ突然、死んでしまってもおかしくないですよ。」って獣医さんに言われたのに・・・。おねえちゃんが結婚して大切なパートーナーができて、守るべき家庭が出来て、最近は思ってたの。『私、強くなってきたなぁ。』って。そしたら、イブ・・・逝ってしまったの。
前日まで普通にゴハンも食べて、散歩も行ってたんでしょ?おねえちゃん、お父さんから『イブの体調がおかしい』って電話をもらったとき、辛かった。今日でお別れかもしれないって覚悟して駆けつけたんだよ。
イブは苦しそうで苦しそうで、体を撫でることしかできなくて。イブに最後におねえちゃんの笑顔を覚えていて欲しくて、離れた場所からイブに笑顔を見せたの。『イブ、イブ』って声をかけて。イブは苦しそうにしながらも、ずっと見つめていたよね。
暫くして、イブは突然立ち上がって、小屋に入って行ったの・・・皆、回復してきたのかもって喜んで『イブ、どうしたの?!小屋でゆっくり休みな~』と。
私はイブの後について小屋の中を覗き込んだ。イブは横になろうとしてた、でもその瞬間にイブは、目を開けたまま崩れ落ちた。心臓が止まっちゃったんだ。でもお母さんは『死んでないよ、薬が効きすぎて寝ちゃったんじゃないの?』と。でも私には分かったんだ。イブの最期だったって。最後に残ってる限りの力を振り絞って立ち上がり、自分の小屋に入って自分の居場所で亡くなったんだ。
私はイブが子犬の頃に小屋にいる姿を思い出した。始まりと終わり。同じ場所で。
もう撫でられない、呼べない、いつも居たあの場所に居ない・・・
次の日、イブはペット霊園で火葬してもらってお墓に・・・。
こうしてイブを語れるまでに、今日までかかったけれど、イブは我が家の家族で、きっと幸せだったって信じてる。だって、私達が幸せだったんだから。
命の大切さ、イブに教えてもらったよ。イブ、おねえちゃんが強くなるまで待っててくれて有難う。
私も、力いっぱい生きていくよ。イブを見習って、苦しくても命ある限り、一生懸命に生きていくよ。
今頃、いっぱい走り回って遊んでるんだろうね。
イブ、大好きだよ。心からありがとう。忘れない。また会えるから。
私が高校生の時から一緒だったイブ。
イブが我が家に来たのは、心地よい暖かな季節。母の仕事先の知り合いの方の家で子犬が産まれたと。でも一匹だけ残っていると。ずっと犬を飼うのは反対だった両親が、なぜか飼うことを許してくれました。
イブが来る日、私はもう心がウキウキで、楽しみで、とうとう犬が飼えるんだと嬉しくてたまらなかった!!車が我が家に到着して、ドキドキして玄関に出て行くと、大きな車のタイヤの陰からチョコチョコ出てきた小さなイブ。
可愛くて、可愛くて、可愛くて、その日からイブは大切な家族になった。
散歩中、大きな犬に出くわすと、小さいくせに、臆病なくせに『がるる~』と歯をむいて怒ってみせる。まだまだ子供の声して。
でも、近所の犬に顔をガブッって噛まれちゃったんだよね。それから怖がりになっちゃったね。
寂しいかなって思って、私の犬のぬいぐるみをあげたら、ガブガブ噛んでボロボロにされちゃったよ。
庭にオシッコしちゃったり、靴にイタズラしちゃったりして怒られると、鼻を叩かれると思って鼻を隠すイブ。全てが愛おしくて愛おしくて、私が守ってあげるんだって思った。(写真:イブと母)
あっという間に大きくなって大人の顔つきになったイブ。柴犬とハスキーが混ざってるから、カッコイイ顔してたな。イブが人間の男の子だったら好きになっちゃうって、いつもイブに言ってた。
この頃、散歩中に、また離れてた大きな狼のようなハスキー犬に襲われて、背中を噛まれてブンブン振り回されて・・・でもイブは一度も負け声を出さずに我慢してた。家に帰ってから『ク~ン、ク~ン・・・』って鳴いたね。痛かったね、怖かったね。
もう、イブが大好きで大好きで、本当に仕方なかった。毎日、毎日、『イブ!イブ!』って、近所に響き渡る声で呼んでた。体を撫でられるのが大好きで、食いしん坊で、知らない人にはいっぱい吠えて『うるさい』ってお父さんに怒られる。でも、一生懸命に番犬してたんだよね、おねえちゃんは知ってたよ。
私が病気になって、東京から帰ってきて、家族にも誰にも病気を理解してもらえなくて、悲しくて苦しくて消えたいと思っていた頃、いつも黙って話を聞いてくれていたイブ。泣いてる私の隣で気まずそうな顔して、私にもたれかかってたね。
私は、イブの存在で、どれだけ救われただろう。どれだけ癒されただろう。
病気になって、外出も出来なくなってしまった私が、初めて外に出ようとしたキッカケが、イブの散歩だったね。イブは、私をまた明るい日差しへと連れ出してくれた。
2年前だったね、突然イブが苦しそうにゼ~ゼ~して、動けなくなってしまったの。私はイブが死んでしまうと思って、怖くて怖くて、お母さんと病院に連れてって、必死に看病して、でもショックで自分の病気から体調を崩して、その夜は、おねえちゃんまでゼ~ゼ~苦しくなっちゃったよ。
イブ・・・心臓病(狭心症)になってたの。何も食べれなかったイブが、お粥を初めて口にしてくれた。おねえちゃんは嬉しくて嬉しくて涙を流しながら見てた。それから、薬のお蔭で元気になって、また幸せな日々が続いたね。
でも、またいつ酷くなるか、おねえちゃんは常に覚悟していた気がするよ。
すやすや眠るイブ。その姿を見るだけで嬉しくて癒されて、幸せな気持ちになったんだよ。あまりにも可愛い過ぎて、イタズラして起こしちゃった時もあったよね。ごめんね。
イブって、一緒に遊ぼうと思っておもちゃ買ってあげても、おやつに「ほねっこ」買ってあげても、ぜ~んぶ庭に埋めちゃうんだよね・・・。誰にも見られていない時に、急いで鼻で一所懸命に土をかけて。だいたい半分くらいしか隠れてないの。丸見えなの。満足気に鼻の頭に土のせて知らんぷりしてるんだよね。鼻に土がついてるから埋めてたのバレバレなのにね。
食いしん坊なイブは、私達のおやつタイムになると外でクンクン鳴いてる。時計ないのに、何となく分かるんだね。家族だから。あげるって言ってないのに、勝手に縁側にお座りして待ってたよね。
私は、イブにいつも言ってたね。『おねえちゃんはイブが居なくなったら、どうして良いか分からないよ。お願い元気で長生きしてね。おねえちゃんに守るべきものが出来て、強くなるまで待って。まだイブが居ないとダメなんだ、おねえちゃんダメなんだ。』イブは迷惑だったよね。でも、その私のお願いをイブは叶えてくれたんだよね。
2年前、「いつ突然、死んでしまってもおかしくないですよ。」って獣医さんに言われたのに・・・。おねえちゃんが結婚して大切なパートーナーができて、守るべき家庭が出来て、最近は思ってたの。『私、強くなってきたなぁ。』って。そしたら、イブ・・・逝ってしまったの。
前日まで普通にゴハンも食べて、散歩も行ってたんでしょ?おねえちゃん、お父さんから『イブの体調がおかしい』って電話をもらったとき、辛かった。今日でお別れかもしれないって覚悟して駆けつけたんだよ。
イブは苦しそうで苦しそうで、体を撫でることしかできなくて。イブに最後におねえちゃんの笑顔を覚えていて欲しくて、離れた場所からイブに笑顔を見せたの。『イブ、イブ』って声をかけて。イブは苦しそうにしながらも、ずっと見つめていたよね。
暫くして、イブは突然立ち上がって、小屋に入って行ったの・・・皆、回復してきたのかもって喜んで『イブ、どうしたの?!小屋でゆっくり休みな~』と。
私はイブの後について小屋の中を覗き込んだ。イブは横になろうとしてた、でもその瞬間にイブは、目を開けたまま崩れ落ちた。心臓が止まっちゃったんだ。でもお母さんは『死んでないよ、薬が効きすぎて寝ちゃったんじゃないの?』と。でも私には分かったんだ。イブの最期だったって。最後に残ってる限りの力を振り絞って立ち上がり、自分の小屋に入って自分の居場所で亡くなったんだ。
私はイブが子犬の頃に小屋にいる姿を思い出した。始まりと終わり。同じ場所で。
もう撫でられない、呼べない、いつも居たあの場所に居ない・・・
次の日、イブはペット霊園で火葬してもらってお墓に・・・。
こうしてイブを語れるまでに、今日までかかったけれど、イブは我が家の家族で、きっと幸せだったって信じてる。だって、私達が幸せだったんだから。
命の大切さ、イブに教えてもらったよ。イブ、おねえちゃんが強くなるまで待っててくれて有難う。
私も、力いっぱい生きていくよ。イブを見習って、苦しくても命ある限り、一生懸命に生きていくよ。
今頃、いっぱい走り回って遊んでるんだろうね。
イブ、大好きだよ。心からありがとう。忘れない。また会えるから。