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a green hand

縛りのない味噌汁 (一汁一菜から)

家庭料理は、感動する食でなく、ふつうで良い。

体に良いもの、安心して食べられるものなら良い。

まいにちレストランで食べているような食でなくていい。





誰でも続けられる一汁一菜。

過去の日本人から今に至り、やがて後世に繋がる家庭料理の一汁一菜の考え方の深さに目覚めさせられた。

誰でもが続けられる。
これは事情のある子どもでも事情のある一人暮らしの方でも「食べる」ことで命を育む最低限で最高の家庭料理と言えないだろうか。

ご飯を炊く  具たくさんの味噌汁を作る  そして一菜(二菜 三菜であれば具を減らす)
これで命は育まれる。

日本の「ハレとケ」の文化も趣がある。
お料理もバランス、リズムとハーモニーと
まるで美しい音楽のようだ。

そんなことで具たくさんの味噌汁を作りはじめて約20日間。

冷蔵庫内がどんどん整理されて行くw

頂き物の白菜やら大根、野菜たちが大変喜んでいる。
出番が多くなった。

味噌にこだわり、3種類ほど揃えてみた。
(1つは先日、松川浦に行った時に買った極上相馬の味噌)w

土井さんは、ケのおだしはなんでもいいという。
さすがにハレの日は別である。

なので具に、縛りはなくどんどん入れてみた。

白菜、人参、ゴボウ、レンコン、キノコ類、ネギ、ベーコン、豆腐、厚揚げ、大根その他。
レシピなし、その日の感覚と家にあるものでどんどん具材を入れていく。

昆布やアオサだったり、ホタテやシラスだったり、組み合わせを気にしないで入れてみた。
長いこと使わずにいたお麩も使った。

我々の時代の味噌汁はこれとこれは合う、合わないとそのような基準があったように思う。
せいぜい具材は3種類ほど?

さて主役は日本に昔から伝えられてきた味噌。

私の父は家庭で味噌を手作りしていた。
豆の蒸しあがる匂い、色、音、などなど。

私も味噌を作ってみたいと思うのはその幼かったその時を経験しているからではないかと思う。

味噌は仙台味噌と相馬味噌を混ぜてみた。

味噌を入れたら火を止めると言う縛りもない。
グツグツ味噌で煮ても構わないのだ。

キャベツを使うときはごま油で炒めてから水を入れると良いと聞いたので素直にそうした。

土井さんは、我々のために、ご自分用の味噌汁の写真を載せてくれた。
それはなんのてらいもなく、これが料理研究家の味噌汁?と疑うほどである。

また、自分以外に出す一汁一菜の写真も載せてあり、それはさすがに「お出しする」という配慮のある写真であった。

土井さんが言うには、具たくさんの味噌汁は、時に酷いものもびっくりするほどうまい味噌汁ができることもあると。
普通で良い、味はいつも同じではないと。

これだけ縛りがなかったなら作りやすくなる。

しかもこれだけの具材を味噌汁以外で作るとなったなら大変なことだ。
具だくさんはそれだけで何種類もの健康的なおかずになる。

味噌汁以外はご飯の代わりに時にパンでもパスタでもいいというおおらかさ。

日々、作ってみて「これは食の革命だ」と私は自分を笑っている。

欲を言えば子どもたちに、このような健康的な家庭料理を根付かせたかったとブツブツ。
老人家族の今だからできるのかも知れない。

しかしながら土井さんの中に老人だからという主張はない。

「食育」と言う耳慣れない言葉が出始めて大分経つ。

土井さんの本に書かれている食育はやはり一汁一菜が基本の形。

次回、載せてみようと思う。




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