parismaris's days*

ちいさなひとへ 【バルーンワンピース】

私のちいさな友人、5歳のたーたん。
今年も彼女のために、服を縫いました*


ひとつきほど前、たーたんとそのお兄ちゃん、私の親友である彼らのママが揃って
わが家へ来ました。
目的はお兄ちゃんの夏休みの家庭科の課題をするため。
家庭科全般が苦手な親友からの「助けて!」に答える形で、
わが家のキッチンが急ごしらえの“こども料理教室”に。

ママは宿題レポートに添付する写真のためのカメラマンに、私は調理の指導役となって
できるだけ丁寧に、お兄ちゃんの学年にふさわしい内容になるように大汗をかきながら、
どうにかにわか先生を勤めました。

ややスパルタ気味な私の指導に反抗することもめげることもなく
お兄ちゃんはコツコツとよく頑張り、半日でレポートまで仕上げました。
彼は幼いころから変わらず、素直で努力家。
歳相応の反抗はするものの、純粋な素直さとその素直さで淡々と努力するちからは
目を見張るほど。
ときどき、おとなの私でもまねできないな、と感嘆してしまいます。


お兄ちゃんが主役ながら、たーたんもよく頑張りました。
ママより数倍(いや数十倍?)女子力のある彼女。
ファッションはもちろん料理も大好きで、我が家でも私がキッチンに立つと
すかさず踏み台代わりの椅子を引っ張ってきて「たーたんも!」。

包丁も私が使う大きなものを危なげなく使います。
でもたまに材料をおさえるほうの手指を伸ばしたまま切ろうとするので
包丁を止めさせて「左手はどうするの?」と聞くと、
これまたすかさず「にゃんこの手!」と言いながら指を丸めます(笑)
反応の良さがたまらなくかわいいので、一緒に調理していて楽しく、ほのぼのします*


にわか料理教室終了後。
ほっとしてお茶を飲んでいると、たーたんがぼそっとつぶやきました。
「たーたん、ぱりちゃんがミシンしてるとこがすごくすき。」
ドキューン!・・・天使に胸を撃ち抜かれました。

そうなん?ありがとう、と答えながら、ほなまたお洋服作ろうか?と聞くと
「ほんま?! やったー!!!!」とバンザイしながら飛び跳ねること数分間(笑)
このかわいさはいったい何なのでしょう。


天使の矢に打ち抜かれたお針子は、すぐさま生地を買いに行き、せっせと縫いました。
今年も3着。
例年同様に「ちいさなひとへ」と題して、ひとつずつ記していきます。



ひとつめはバルーンワンピース。
『おしゃれが好きな女の子の服』(まのあきこ著・文化出版局)より。





本を手にした瞬間、作りたい!と思ったかたち。
ただ、表と裏の総2枚仕立てなので生地の選択が難しい上に
分量がおとな服なみに必要なので、無理かな、と思っていたところ。
いつも行く大型生地店のセールで目に飛び込んできたものがこれを作るのにぴったりな厚み!
おまけに国内有名メーカーのもので色も柄も素敵なのに激安!
迷うことなく購入。

先染めの薄い綿麻で、本来は細いボーダー柄ですが
このパターンは生地を横に使うのでストライプになりました。(そうなったこともお気に入り*)

薄くて軽くてとてもいい布なのですが、一部が透かしのようになっている変わった織りなので
生地を傷めないように縫うのに気を使いました。



うしろ。




サイズは130。
もう幼児ではない、少女に近づいたたーたんにふさわしい、少しおとな色。
でもこのかたちや大きなふたつのポケットは、こども服ならでは。
縫っていて楽しかったです。

ただ縫い上げてみて、着て動いたときにここ着心地悪くないのかな?と疑問に思う部分が
本自体にあるので、着用感を是非ともたーたんに聞かなくては。



ちいさなひとの服でも、かかる手間はおとなのものと同じ。
いくつ作っても苦手意識の取れないギャザーもたくさん。
いやむしろ、ギャザーたっぷりのデザインほどこどもらしい気がして選んでしまうのです。

面倒でも手間でも。
愛しいちいさな友人のためならば。
かわいくなぁれ、といいながらミシンを動かします。

かわいくなぁれ、たーたんに気に入ってもらえるように。
かわいくなぁれ、たーたんの愛らしさが引き立つように。
・・・かわいくできたかな?

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