あまり目先の数字で騒ぐなと言いたい。
2012年の民間設備投資額は63兆円に留まった。
リーマン・ショック前の70兆円を回復するには至っていない。
もっとも2012年の、ほぼ全期を通して、先行き悲観一色の
民主党政権下にあったことを思えば、この数値は当然と思える。

マスコミはさっそく1~3月の、高成長率(3.5%)を囃したり、
揶揄したりで、お馬鹿を丸出しにしているが、来春の消費税値上げを
前提にした発言には驚く。

歴史に学べとは良く聞くハナシだが、自民党は消費税上げの歴史が
その直後から、どうした事態を招いたかの歴史的現実を知っている。

この際、「三党合意」など当時の一時的な現象と、葬り去れば良い。
自民党は何のために、景気条項を付けて置いたか。
その景気条項は、今年の4~6月のGDPの伸び率を以って判断される。

言うところの、増税前の駆け込み需要での、個人消費や住宅投資などの、
数値は、景気動向の判断から外して考慮しないと、体勢を見失う恐れが大だ。

安倍総理が、橋本龍太郎が犯した大失策の跡を追うような、愚をまねる訳も
無いとは思うが、1~3月の数値が、あまりに良過ぎたために、余計な心配
が出てくる次第である。

本格回復は、そして成長は来春以降すなわち2014年の4~6月の数値を
見ないと判断できない。

マスコミ、特に関西ローカルのラジオアナウンサーに、問題ある発言を連日
述べる、いや述べさせられている、哀れな者が多いように見受けられる。

今朝も朝日系列のラジオで、わざわざ毎日新聞の記事を大声で読んでいた。
この男は地元タイガースの応援で有名になったが、経済財政に詳しい訳は
無い。しかし、こんな男の発言を鵜呑みにする視聴者も多いのである。

危うし、危うし。

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