話に聞くバブル経済の実態を知らない。
なんでも70年代後半から80年代にかけての、
日本中が好景気で浮かれていた時代を指すとの事だが、
ボクは76年から79年にかけて、ウイーンに駐在し、
東欧諸国をソ連製のツボルフという、まともに飛ぶのが
不思議な航空機で飛びまわる日々を送っていたし、
帰国後は、勤めていた会社の雰囲気が悪くなったと感じ、
退社して、自分の会社を起こしたから、話に聞くバブルの
好景気を知らない。
高橋洋一氏の語る事を聞いて、バブル期に一般価格が
値上がりした事実はなく、ただ株価と不動産が狂乱期に入り、
当時大蔵省で、担当官だった高橋氏は、時の大蔵大臣橋龍
こと、橋本龍太郎氏の命で、「総量規制」を実行し、先ずは株が
次いで不動産が急落して、バブル時代が終わったと知った。
株価が天井を付けたのが89年で不動産が追随したのが91年
だと言う。
一般商品の価格上昇は無かったから、狂乱物価という言葉は
当たらないとも言われている。
ジュリアナ東京に代表される、ボディコンのお姉ちゃんも見た事
はない。
証券会社と不動産業が、沸きに沸いていたのであろう。
ボクの起業が成功し、JALのファーストクラスに乗れる身分と
なったが、ある時ロンドンから乗ったJALのファーストクラスの席が、
当時50歳に成っていたボクから見て、若いと感じる人々で満席
だった覚えがあるし、89年にハワイに行くビジネスクラスに、社員
十名程度の不動産業者が、まだ若い女性社員も全員で社員旅行
という場面に出くわした事もあった。因みに大阪発のJALハワイ便
に、ファーストクラスは無かったから、ビジネスクラスが最上席で
あったのだ。
投機に沸く特定の業界だけが、好景気で沸くバブル経済は良くない。