飛行機に乗るのが怖いと思ったことなら、
かなり多くあります。

シートベルトを締めた時に、ここまでの人生かと
覚悟した事の方が多いのじゃないでしょうか。

70年代に入って、アラブゲリラの攻撃が激しくなり、
飛行機に乗って、すぐに緊急アナウンスがあり、
多くはドイツ人でしたが、ドイツ語の緊急の声が
良く聞きとれなかったけど、 隣の男をはじめ、
前後の座席の乗客が、慌てて座席を離れ、外に出よう
としたのを見て、タラップに急いだら、若い自動小銃を
構えた兵士が二人。

乗客は皆、空港の遠く離れた隅の方に連れて行かれ、
そのまま一時間以上待たされた事があります。

ドイツ語に耳をすませて、どうやらタイマー式の爆弾なら
ハンブルグまでの時間を待ち、その上で他の方式の
爆弾のチェックをやるんだとの事でした。

結局二時間以上待機させられて、同じ飛行機のまま、
飛び立ったが、せめて飛行機を代えて欲しかった。

怖いと思ったのは、その翌日にスイス航空機が、チューリッヒ
を飛び立って、すぐに爆破されて、乗客の大多数が犠牲に
なったのを手始めに、欧州の各地で次々と同様の墜落が
頻発した。

ウィーン時代にも、およそ200回ぐらい、ソ連製のツボルフ
を利用したが、飛ぶのが不思議なような代物で、事実ソ連内
では、墜落してもニュースにならない程に、信頼に欠けていた。

この種の話には事欠かない。今回のアルジェリアでの日揮の
駐在員の中に、かなりの犠牲者が居る模様で、海外駐在員
の立場は、決して恵まれたものではない。