ゴルディロックスは3匹のクマを怖がらない そして日本の回復は本物?─フィナンシャル?タイムズ(3)

2015-10-15 17:05:27 | 日記
(2から続き)

  ホッジ氏はその一方で、欧州経済は「引き続き低い成長率に悩まされるだろう」と話す。欧州市場に投資を考えるなら、投資家は、欧州のヘッジファンド「The Children-s Investment Fund」を動かすクリストファー?ホーンなど、アクティビスト投資家(行動する投資家)の動きに追随するべきだとホッジ氏。アクティビストたちは昨年の米国市場でいくつかの手痛い損失をこうむったが、安いクレディットが豊富な欧州市場では個人投資家が株価を上昇させた。

  それでは、新興成長市場はどうか。昨年は、米国資本の流入に便乗して急成長したが、「格安感はもうない」とパーマルのファンドマネージャーたちは見ている。ホッジ氏によると、新興成長市場はもはや市場全体が自動的に底上げするとは期待できないため、投資家個人個人の銘柄選びが重要な市場となっている。

  (ヘッジファンドのマネージャーたちは)「中国やインドネシア市場は嫌っている。銘柄選び次第なので。逆にマネージャーたちのお気に入りは、タイ市場だ」とホッジ氏。

  パーマルのjordanァンドマネージャーたちは分野別には、日本の小型株はそろそろ上がるころだと期待。「バイオテクノロジー関連にも期待している。そろそろ、あの業界が上がる周期だと見ている」とホッジ氏。

  それでは2007年の投資家にとって、最大の懸念材料は何か? それはたくさんある。「ゴルディロックス経済」に軟着陸する可能性は大きいが、「熱すぎる」あるいは「冷たすぎる」どちらかの方向に偏ってぶれてしまう危険もありえる(特に、国際政治情勢が予想外の急展開を見せれば)。

  しかし何よりも心配なのはむしろ、クマとはちあわせしても「ゴルディロックス」は絶対に無事だと、あまりにみんなが確信していることだ。ウェスタン?アセット?マネジメントのケン?リーチCIOも、米国経済は軟着陸するだろうと見ているひとりだ。しかしみんながそう思っているというのは「悪い兆候かもしれない」と警告もしている。

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